【レポート】テクノロジが加速させる”新しい街・住まい”づくり - CNET Japan Conference 2017

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【レポート】テクノロジが加速させる”新しい街・住まい”づくり - CNET Japan Conference 2017

スマートハウス、VR内覧などさまざまな不動産テックが広がりを見せるなか、IoTに代表されるテクノロジの活用した”新しい街・住まい”づくりを紹介するイベント「テクノロジが加速させる”新しい街・住まい”づくり〜Real Estate Tech 2017〜」が2017年9月26日、CNET Japanと株式会社リブセンスの共催で開催されました。

2016年に開催された「テクノロジが創世する不動産の新潮流〜Real Estate Tech 2016 Summer〜」に続く第二弾として本イベントは開催され、会場となった東京コンファレンスセンターは満席。大きな賑わいをみせました。

今回はイベント当日におこなわれた講演内容や、各企業の出展ブースについてまとめていきます。

イベントの開会挨拶では、CNET Japan編集長の別井貴志氏より、「前回のイベントでは、ITが当たり前になっている世の中において、産業が"今後どう変わっていくのか"を取り上げたが、今回のイベントでは"実際にどのように変わってきているのか"を取り上げている」、株式会社リブセンス代表取締役社長の村上太一氏より、「最新のサービスに触れる一日になり、今後の10年どうなっていくのかの話が聞けるイベントになる」とコメントがありました。

午前中におこなわれた基調講演では、東京急行電鉄株式会社とAirbnb株式会社が登壇。


東京急行電鉄株式会社 : 最新テクノロジで変革する不動産業界の未来

(東京急行電鉄株式会社 加藤由将氏)

歴史的背景や現在のトレンド、データなどを用いて、不動産業界が10年後20年後どう変化していくのか。

少子・高齢化、新しい技術の参入、最先端の技術サービス普及を防ぐ規制緩和や法整備、国際情勢の不安定・金利上昇など外部環境変化が激しいなか、これからはそれらの外部環境の変化とどのように向き合っていくかが鍵となる。

外部環境の激しい変化と向き合うためには、テクノロジの活用は必須。IoTやAIなど最先端技術の普及が急速に進む不動産業界が第四次産業化することは遠い未来ではないようです。


Airbnb Japan株式会社 : 人が主役Airbnbと地域活性化

Airbnb Japan株式会社 山本美香氏) 

世界151ヵ国、65千の都市で展開し、累計2億名のゲストを受け入れているAirbnb。人の仕事が機械に置き換えられると脅かされている今、Airbnbが手掛ける観光の在り方は、"人が主役である"というもの。

旅のニーズが増えるなか、新しい旅のスタイルは"マスではなくユニークへ"、"モノからヒトへ"と広がりをみせている。今後の観光は、地域とコミュニケーションを取って、そのエリア・街に合った仕組みをどのように作り、貢献していくかである。

ブラジルFIFAワールドカップ、リオ五輪、日本ではラグビーワールドカップなどイベントに合わせ地域活性化に取り組んできたAirbnb。今後の活躍からも目が離せませんね。

基調講演が終わると各企業の講演がはじまり、岩崎通信機株式会社やハウスコム株式会社、日本マイクロソフト株式会社、株式会社ディー・エヌ・エーなどが登壇しました。今回は4社の講演を取り上げていきます。


リノべる株式会社 : フルオーダーリノベの最新ニーズから予測する5年後の住宅状況

(リノべる株式会社 木村大介氏)

中古リノベーションのターゲットとなるのは不動産について詳しい人だと思われがちだが、現在では一般層に広がっている。ユーザーの住まいに対するニーズは確実に業界の常識とは異なってきており、今までは"エリア"と"駅距離"を気にする人が多かったが、"内装の良さ"に価値を感じる人が増えている。そのため5年後にはニーズが多様化し、物件は何十年も住むものではなく、生活の変化に合わせて住み替えたり、住まいそのものを暮らしに合わせてチューニングしたりするのが当たり前になるだろう。

徹底的に顧客のニーズを掘り起こすことに注力するリノべる。今後もユーザーの価値観の変化に対応し続けていくでしょう。


株式会社アイリッジ : 電子地域通貨(FinTech) × 集客促進(O2O)による”次世代型”街づくり/地域づくり

(株式会社アイリッジ 小田健太郎氏)

企業のO2OFinTechを実現するソリューションの提供やアプリ開発を行うアイリッジ。そんなアイリッジが手掛ける次世代の街づくり・地域づくりを、白川郷などでも有名な岐阜県の飛騨高山の事例を交えて紹介。

飛騨高山で取り入れたのが「さるぼぼコイン」。電子マネーの普及が進むなか、地方観光地では資金面で導入が難しいという課題を抱えていました。そこで活躍したのがQR決済。日本ではまだ聞きなれない言葉ですが、中国ではすでに主流となっており、地方の店舗はQRコードが印刷されたチラシを置くだけと手軽なのが魅力です。そんな「さるぼぼコイン」導入が、地域内流通の促進となったそうです。

観光客の便利さだけでなく、その地域の生活者が使えるサービスが今後、地方観光地で広がりを見せてくるのではないでしょうか。


アジア航測株式会社・株式会社リブセンス : 地理空間データが変える街選び データ活用が照らす不動産仲介の未来 -

(アジア航測株式会社 角田明宝氏、株式会社リブセンス 稲垣景子氏・竹馬力氏)

消費者が不動産という高額な買い物で、"物件の安全性"にどれだけ納得しているのか。情報提供をする不動産会社側の"手間"や"正確さ"に注目し、情報提供の方法を変えていく必要性を考えた。ただデータを提供するのではなく、データを組み合わせ、不動産営業マンがお客様に、"物件の安全性"についてわかりやすく説明できることを意識した。

イベント当日にリリースされた、不動産専門の営業支援ツールIESHIL CONNECT。このサービスが目指す世界は「真に住まいの情報が透明化されて未来」と述べ、その開発で学んだ地理空間データの課題や手法、活用について述べられました。これからのサービスの成長にも注目ですね。


株式会社リコー : 「Vision-based IoT」 イメージングとAIで変える不動産ビジネス、街、社会

(株式会社リコー 浅井貴浩氏)

これまでオフィスをターゲットにして事業を進めてきたリコーが、今回取り上げたのは360°画像を活用した「Vision-based IoT」。イメージング技術とコンピュータービジョン(機械の目)技術をコアとしたIoT事業にも力をいれており、360°イメージング技術とReal Estate Techを掛け合わせたサービスの展開をしています。

また、街づくり、地域づくりの取り組みや社会的課題の解決に向けた研究開発なども行っており、神奈川県海老名市扇市を例にあげ、インフラの提供サービス事業の説明や、情報インフラ活用サービス事業の説明がありました。 

会場の展示ブースも賑わいを見せていました。今回は3つの展示ブースについて取り上げます。 

一般社団法人日本ガス協会

都市ガス業者団体である、一般社団法人日本ガス協会。ガスを利用することで発電・給湯を同時に行い、家庭用燃料電池として広がりを見せているエネファームでさまざまな取り組みを行っています。ブースでは、東京ガスが実施しているエネファームと連動させたスマートフォンアプリが展示。スマートフォンアプリを導入することで、お風呂や床暖房を家の外から操作ができたり、光熱費の目安が分かったりと、エネファームがさらに私たちの身近なものになっていくことが期待されます。

株式会社ネクストスケープ

株式会社ネクストスケープは、野村不動産株式会社・株式会社プライムクロスと3社で共同開発し、以前記事でも取り上げたARデバイス「Microsoft HoloLens」を展示。ホログラフィック・マンションビューアーが体験できるブースとして会場では注目を集めていました。HoloLensを覗くと目の前に3Dの建物が出現し、紙やWebなど2Dのデータではわからない建物の完成イメージを実物大で見ることができます。完成前の物件を建設予定地に360°立体で映し出すことが可能なため、不動産購入の販売促進にもつながるサービスです。

ワンストーン株式会社

ワンストーン株式会社は、2017年1月に開始した不動産管理・仲介会社が利用できるVR内見サービスを展示。実際にVRゴーグルで内見体験をする来場者もおり、賑わいを見せていました。VR内見サービスでは、一室の内見のみならず、部屋の移動やGoogleストリートビューとの連携、周囲環境も見ることが可能となっています。VR内見を取り入れる不動産管理・仲介会社が今後も広がりをみせていくでしょう。

そのほかにも、株式会社アイリッジ、アジア航測株式会社、株式会社インベスターズクラウド、日本マイクロソフト株式会社、リノべる株式会社、株式会社リブセンスが出展しており、各企業の展示ブースにてサービス紹介がされていました。

今回のイベントでは不動産テックのみならず、"新しい街・住まい"づくりをテーマとしていることもあり、さまざまな業界から来場者が訪れたようです。イベントでは実際に使われているサービスの講演、展示がメインとなっており、この一年間でも数多くのサービスが生まれてきたことがわかります。

来年はどんな企業が並ぶのでしょうか。

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