不動産家主必見のセッション続々「ハウスコム25周年 家主様感謝イベント」レポート(後編)

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不動産家主必見のセッション続々「ハウスコム25周年 家主様感謝イベント」レポート(後編)

2023年7月29日、東京・新宿で「ハウスコム25周年 家主様感謝イベント」が開催されました。不動産家主向けに賃貸経営に役立つ情報を届ける内容で、7月1日の愛知・名古屋を皮切りに新宿の後は大阪・梅田(8月26日)、東京・新橋(9月23日)、東京・渋谷(11月4日)で行われました。今回は7月29日のレポートの後編です。

▶レポート前編はこちら https://www.sumave.com/20230913_23296/

全保連による「保証会社のデータと事例でみる家賃滞納」セッション

全保連は2023年で設立23年目を迎える、家賃債務保証業の草分け的な存在として沖縄県で創業した会社です。全国に 19 拠点ネットワークを持ち、取引のある不動産会社は全国で約 4万9000 社ほどあります。

家賃債務保証サービスは入居期間中に何らかの理由で家賃の支払いが遅れてしまった場合に、入居者に代わり、サービス提供会社(ここでは「全保連」)が家主に対して未払い賃料の立て替え払いを行うサービスを指します。

「空室対応、物件の維持管理、入居者とのコミュニケーションなど賃貸経営において様々な悩みを抱える家主様は多いはず。中でも家賃滞納は収支に直結する深刻な問題です。昨今、核家族化や民法改正を背景に家賃債務保証の利用が年々増加しております。2020 年には民間住宅の賃貸借契約で家賃債務保証の利用が80%というデータもございます。住む人のメリットとしては連帯保証人を立てなくても賃貸借契約ができる、貸す人は連帯保証人がいない人にも安心して貸せるということです」

10年程前は「連帯保証人が立てられない人は住んでもらいたくない」という貸主も多かったそう。しかし、最近では収入や貯蓄は十分にあっても連帯保証人を立てられない人も多いとのこと。

「また、ご高齢者様の単身入居の場合に80 歳のご入居者様の連帯保証人が 85 歳のお姉様というケースもあります。こうした場合も大いに保証会社が役に立っているのではないかと思っています」

本セッションでは実際にあった家賃滞納の事例が紹介されました。家主にとって心配の種の一つ、家賃滞納などのトラブルについてサービスの進化が続いていることもあり、参加者は熱心にメモを取っていました。

ハウスコム「満室経営への道 賃貸仲介店店長に聞いてみた。あなたならどうする?」セッション

最後のセッションは「満室経営への道 賃貸仲介店店長に聞いてみた。あなたならどうする?」と題し、ハウスコム東東京/ハウスコム東神奈川/ハウスコム西神奈川の代表取締役である篠崎勇二氏が登壇しました。

「最後のセッションでは、ハウスコムの店長たちのリアルな声として、こうすれば決定に至ったのにという話や、このポイントをおさえたら決定打になったといった話を持って参りました。今日は家主様が多くいらっしゃっていますので、ご参考になればと思います。アンケートは2023年7月中旬にとりました」

「最初は“ここが改善されていたら決定に至っていた”というポイントの上位3つです。「契約条件関連」、そして「建物の第一印象」、「リフォーム・設備改善」です。一つひとつの項目を深掘りしていきたいと思います。まず契約条件関連ですね」

「契約条件関連で圧倒的に多いのは家賃・敷金・礼金・フリーレント等の条件緩和でした。東京都も含めて賃料は上昇傾向にありますし、私どもとしては家主様の資産価値を高めることも使命だと思っておりますので賃料を少しでも高くして、借りてもらい、長く住んでもらうということが一番私どものやりたいことです。ただ、その中でお客様からの声も無視できません。条件の緩和部分、フリーレント期間を延ばせないかというお声も多くございます。例えば、大学などがあるような場所だとだいたい12月あたりに皆さん部屋を探されます。学生さんが4月からの新生活で部屋探しに来られるわけです。そんな時、私は家主さんと3 月とか 4 月からの家賃発生で問題ないですか? といったご相談をします。ご理解いただける家主さんも多く、それでいいよといっていただけます。この状態でお部屋を紹介すると、決定されやすい。もちろん、しなければいけないわけではありません。あくまでご参考としての話です」

「続いてお部屋探しの第一印象の改善ですが、「共用部のきれいさ」が高いですね。私が経験した中では大学に入られるお子様と一緒にお部屋探しに来られるお父様やお母様は共用部で判断されるケースが多かったですね。共用部のきれいさをご覧になって安心感を得られ、そのまま契約に至るという印象です。あとは、この内覧時の室内がきれいな状態かどうか。次の方の契約が決まる前に部屋をきれいにしても時間があいたらまた埃がたまってしまうと考えられる家主さんもたまにいらっしゃるのですが、ご案内させていただく際はお部屋がきれいなほうがいいかと思います。水回りのきれいさもまさに同じですね。決定に至る前にこの辺りを指摘されてくる方が結構多かったです」

「最後にリフォーム・設備改善を紐解いてみましょう。水回りのリフォームは、先ほどの第一印象の話とつながってきます。洗濯機置き場やエアコンのお問い合わせも増えてきています。特にエアコンは昨今の気候変動もあり気にされるお客様が多い。またセキュリティ面でモニターフォンなどのご要望も根強くございます」


「お客様からリアルにいただいたご要望をまとめると上記のようになります。「初期費用を抑えたい」や「家賃の値引き」というところも、先ほどの話につながってきますね。あとはインターネット需要。テレワークもありますのでネット環境を重視される方は増えています」

篠崎勇二氏は最後に参加する家主に向けて建物の未来に向けて私たちをもっと活用していただきたいと話し、講演を終えました。今後も、積極的に家主様とのイベントを開催していきたいとのことです。


▼レポート前編はこちら https://www.sumave.com/20230913_23296/
・「ハウスコム調べ2023年度“部屋選び”に関する調査を解説」セッション
・家と冒険「Z世代/ミレニアル世代に寄り添ったライフスタイル賃貸で勝ち組に」セッション

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