都内にテスラ付きマンションも登場!コンセプト賃貸のメリット・デメリットとは?体験談も
- コロンビア・ワークス株式会社は、2024年1月東京都渋谷区にTESLAモデル「Y」カーシェア付きの新築賃貸マンション「LUMIEC suite EBISU」が完成したことを発表。入居者は4月以降にレンタルできる予定。
- コンセプト賃貸の中で「魅力を感じるもの」の第1位は防災賃貸マンション
- コンセプトに対して需要が高いと相場の家賃より高めでも入居率が高くなる可能性があるが、需要が低いと空室率が高くなってしまう
都内に「テスラ付きマンション」が登場!
コロンビア・ワークス株式会社は、2024年1月19日東京都渋谷区にTESLAモデル「Y」カーシェア付きの新築賃貸マンション「LUMIEC suite EBISU」が完成したことを発表しました。
LUMIEC suite EBISUは、居住者専用のカーシェアリングサービスがついており、テスラの人気車種「Tesla Model Y」も2024年4月以降にレンタルできる予定です。
6階建てのマンションで、総戸数は24戸です。ワンルーム、メゾネットタイプの1LDK、2LDKなどの間取りがあります。
テスラ社は電気自動車(EV)の企業で、2020年後半から大きく業績を伸ばし株価も高騰しました。
【画像出典】TradingView「Tesla」よりスクリーンキャプチャにて作成【URL】https://jp.tradingview.com/
宇宙関連企業「SpaceX」なども経営する、起業家・経営者のイーロン・マスク氏がCEOです。
2023年テスラは世界累計で180万台の生産を達成し、その中でも「モデルY」は120 万台を納車したと発表しました。
LUMIEC suite EBISUは、そのモデルYがレンタルできるというユニークな発想のコンセプト賃貸マンションです。
コンセプト賃貸とは?「防災」が一番人気
コンセプト(concept)は構想・概念などの意味で用いられ、コンセプト賃貸は「テーマのある」「特定の趣味・趣向を持った人が集まる」集合住宅(マンション・アパートなど)です。
例えば防音力が高い構造で24時間楽器が演奏できる防音賃貸マンション、車・バイク好き向けのガレージ付きの賃貸マンションなどがあります。
趣味・趣向だけではなく、セキュリティを重視した物件やペットが快適に住めるよう配慮されている住宅など1つの条件面に特化したコンセプト賃貸も存在します。
人気のあるコンセプト賃貸とは
株式会社リクルートのSUUMO リサーチセンターの「2022年度 賃貸契約者動向調査(首都圏)」において魅力を感じるコンセプト賃貸住宅について調査を行ったところ「防災賃貸(住宅備蓄倉庫・蓄電池などの災害対応力の充実など」」が第1位でした。
次いで「デザイナーズ賃貸住宅」「カスタマイズ・DIYができる」という回答結果です。
自然災害が増える昨今、防災意識が高い入居希望者が多い傾向があります。
コンセプト賃貸のメリット・デメリット
- 需要が高くなる可能性がある
- 相場より高めの家賃収入が期待できる
1.需要が高くなる可能性がある
上で述べた防災賃貸やデザイナーズ賃貸など、人気があるコンセプトマンションは周辺の類似物件との差別化を図ることができるでしょう。
コンセプト賃貸を希望する人、マンションのコンセプトが気に入った人などの需要が高くなることも予測されます。
2.相場より高めの家賃収入が期待できる
相場より家賃設定が高めでも、コンセプトに魅力を感じる入居希望者は入居を決断する事 例があります。
高めの家賃設定でも空室率が低いという点は、オーナーにとって大きなメリットとなるでしょう。
ただし、エリアやターゲット層のニーズに合ったコンセプト賃貸にする必要があります。
コンセプト賃貸のデメリット
コンセプト賃貸は、コンセプトの需要が低いと空室率が高くなってしまう恐れがあります。
また、防音や防災など設備系の場合は建築・リフォームにお金がかかるというデメリットもあります。
定期的にメンテナンスが必要な設備が付いているマンションは、ランニングコストもかかります。
コンセプト賃貸の体験談
筆者はアラフォーですが、高齢者優遇マンションに住んでいます。
居住地は学生が多く、以前住んでいた物件で隣の学生が定期的に家で飲み会をしており騒音に悩まされていました。
「学生や若者=うるさい」という訳ではありませんが、「高齢者の方が学生よりも宴会で騒ぐ可能性が比較的低いのでは」と思い高齢者優遇マンションに決めました。
6件程度の候補の中から家賃や駅からの距離などの条件で最終的に2件に絞り、決め手が高齢者優遇でした。
幸い騒音に悩むことなく、3年程度住み続けています。
コンセプト賃貸の事例
- IoTマンション
- 全室プライベートサウナ完備の賃貸マンション
1. IoTマンション
IoT(Internet of Things)は「モノのインターネット」という意味で、住宅においてはスマートキーやスマート家電、スマートスピーカーなどを指します。
三島産業株式会社では、スマートホーム機器を導入したIoTマンションの賃貸事業を行っています。顔認証システムを利用したセキュリティタイプのIoTマンションもあります。
2.全室プライベートサウナ完備の賃貸マンション
近年若者を中心にサウナ人気が過熱し、サウナに関連した「ととのう」が2021年の新語・流行語大賞にノミネートされました。
藤和コーポレーション株式会社は、2023年10月池袋に全室プライベートサウナ完備の賃貸マンションをリリースしました。
プライベートサウナは、最新式の遠赤外線サウナです。同社は他にもバイク好きのためのガレージ付きマンション、ペットを飼う方向けのコンセプト賃貸 の開発を展開しています。
まとめ
近年人気のコンセプト賃貸のメリット・デメリット、事例などをお伝えしてきました。
コンセプトマンションの需要は今後どうなるのか、動向を見守っていきましょう。
執筆者/田中あさみ FPライター。大学在学中に2級FP資格を取得、医療系の仕事に携わった後ライターに。CFP(R)相続・事業承継科目合格。全科目合格に向けて勉強中。
金融・フィンテック・不動産・相続などの記事を多数執筆。
ブログ:https://asa123001.hatenablog.com/
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