ホームステージング・バーチャルステージングとは。物件の魅力を引き出し入居率アップ?

2022.08.30
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ホームステージング・バーチャルステージングとは。物件の魅力を引き出し入居率アップ?

ホームステージング・バーチャルステージングとは

ホームステージングとは、賃貸又は売却する物件の室内を家具や照明等で魅力的に演出することを指します。部屋を心地よい空間に見せることで売却までの期間が短くなる、入居者が早く決まるといった効果が期待できます。

一般社団法人日本ホームステージング協会「ホームステージングとは」
【画像出典】一般社団法人日本ホームステージング協会「ホームステージングとは」よりスクリーンキャプチャにて作成【URL】https://www.homestaging.or.jp/about/homestaging/

コロナ禍で在宅時間が増え、テレワークを実施する企業も増える中で消費者にとって部屋の快適性が重視されている事からホームステージングは注目を集めています。

ホームステージングはオーナーによるDIY、管理会社が行う、専門の業者に依頼するという3つの方法があります。

ホームステージングの中にはCGで部屋内にインテリアを置く、加工を行う「バーチャルステージング(VRステージング)」という手法もあります。

バーチャルステージングは入居者がいる部屋の家具を消し、加工を行う事で空室の状態のイメージをホームページに掲載できます。

一般社団法人日本ホームステージング協会「ホームステージングとは」より
【画像出典】一般社団法人日本ホームステージング協会「ホームステージングとは」よりスクリーンキャプチャにて作成【URL】https://www.homestaging.or.jp/about/homestaging/

ホームステージングの実態とは?

一般社団法人日本ホームステージング協会が2021年に行った「ホームステージング実態調査 」では、ホームステージングを導入している不動産関連の企業・個人などを対象にホームステージングを実施している物件、実施基準などについて調査を行いました。

一般社団法人日本ホームステージング協会「ホームステージング白書2021」5頁より【画像出典】一般社団法人日本ホームステージング協会「ホームステージング白書2021」5頁よりスクリーンキャプチャにて作成【URL】
https://www.homestaging.or.jp/file/hswp20220309.pdf

ホームステージングを実施している物件は、中古マンションが最も多く27.5%となっていますが、賃貸物件も13.7%と比較的高い数値です。

不動産賃貸の事業をしている法人を対象とした調査では、ホームステージングを実施する基準(複数回答可)を尋ねたところ「入居しにくい部屋に実施する」が59.5%、「長期空室に実施する」57.1%、「全部の部屋に実施する」21.4%となっています。
効果に関しては以下の通りとなっています。

一般社団法人日本ホームステージング協会「ホームステージング白書2021」25頁より【画像出典】一般社団法人日本ホームステージング協会「ホームステージング白書2021」25頁よりスクリーンキャプチャにて作成【URL】
https://www.homestaging.or.jp/file/hswp20220309.pdf

「少し効果があった」が45.2%、「非常に効果があった」が42.9%と効果の実感が高い結果となりました。

ホームステージングを行った のは管理会社が61.9%と最も多く次いでオーナー自身が33.3%となっています。前年と比べ不動産管理会社がホームステージングをしている数値が約12%増加し、オーナー自身は約10%減少しました。

費用に関してはオーナー負担が57.1%、管理会社負担が50%で、オーナーと不動産管理会社が折半は4.8%です。

ホームステージングにかけたコストの目 安は、3万~5万未満が38.1%と最も多く、次いで3万円未満(23.8%)となっています。

ホームステージングによって、賃貸物件では入居までの期間が短くなるというデータがあります。
株式会社タスが公表した「賃貸住宅市場レポート ⾸都圏版・関⻄圏・中京圏・福岡県版2022年6月 」によると首都圏の賃貸住宅の募集平均期間は東京都全域で4.67ヶ月となっています。

一方でホームステージング実施後、賃貸住宅が成約するまでの平均期間は2週間以内、1ヶ月以内など平均より早く決まっていることが分かります。

一般社団法人日本ホームステージング協会「ホームステージング白書2021」22頁より【画像出典】一般社団法人日本ホームステージング協会「ホームステージング白書2021」22頁よりスクリーンキャプチャにて作成【URL】
https://www.homestaging.or.jp/file/hswp20220309.pdf

ホームステージングのメリット・デメリットとは?

ホームステージングの主なメリットは以下の5点です。
1. 内覧・問い合わせが多くなることがある
2. 成約までの期間が短くなる可能性がある
3. 部屋のインテリアを提案できる
4. 家賃の下落をおさえる
5. 決まりにくい条件の部屋でも、入居が決定する事例がある

バーチャルステージングで加工した部屋をホームページで掲載することで、入居希望者にとって部屋の印象が良くなり問い合わせや内覧の申し込み件数の増加が期待できます。

また問い合わせ・内覧申し込みの人数を増やす事で入居者が早く見つかる可能性が高くなります。築30年以上、駅から遠いといった比較的条件が良くないという理由で入居者が決まりにくい部屋でも、ホームステージング・バーチャルステージングにより入居が決まる事例も存在します。

入居が決まらない場合には家賃を下げることも選択肢の1つとなりますが、入居者が早く決まる事で家賃を下げずに賃貸が可能となります。

また、部屋に家具・小物で住まいの様子を演出した写真を載せることで、入居者に部屋のインテリアの提案ができます。

洋服を購入する際、マネキンが着ているコーディネートや雑誌でモデルが着ている組み合わせを真似するように、入居者にとって部屋の魅力的なコーディネートが分かるというメリットがあります。

一方でホームステージングは費用がかかるというデメリットがあります。
業者に依頼した場合にはコストが高めですが家具をレンタルできる会社があったり、ホームステージャーという資格保有者に担当してもらう事が可能となります。

DIYを行う場合には手間と費用がかかり、専門知識も必要となるケースがあります。

バーチャルステージングは1万円前後から依頼が可能で安価となっていますが、加工しすぎると広告として「宅建業法」又は「不動産表示に関する公正競争規約 」に抵触する恐れがあります。
複数の業者を比較・検討し、信頼できる業者に依頼することをおすすめします。

ホームステージング・バーチャルステージングの活用事例2つ

ホームステージングの中でもコストが低めのバーチャルステージングの事例を2つ紹介していきます。

1.3社協同のバーチャルモデルルーム

株式会社スペースリーは、株式会社ジェイ・エス・ビー、株式会社ニトリと協同し、3種類のコーディネートプランを体感できる「バーチャルモデルルーム3 ROOM COORDINATE PLAN」を公開しています。

2022年7月時点、東北地方6室限定で「家具無し・インダストリアル・ミニマム・ナチュラル」の4つのスタイルをバーチャルで体験することができます。
https://unilife.co.jp/event/vr_visit/

インダストリアル・ミニマム・ナチュラルではイメージに合わせた家具・照明・家電などが配置されています。入居希望者にとっては居住中の部屋のイメージがしやすくインテリアの参考にもなります。

2.三井不動産レジデンシャルリース

三井不動産の提供する賃貸マンション「レジデンシャルリース」は首都圏・関西・名古屋圏など都市圏を中心に展開するブランドです。

パークアクシス神楽坂・早稲田通り」「パークアクシス蔵前・春日通り」など一部の物件では360度パノラマ写真をWeb上で見る事が出来ます。

室内には家具や観葉植物・エアコン・クッションなどが設置してあり、入居後の部屋をイメージしやすくなっています。

まとめ

ホームステージング・バーチャルステージングとは何か、実態調査のアンケート結果、メリット・デメリット、導入事例をお伝えしてきました。

人気の東京都でも入居まで平均4ヶ月以上かかりますが、ホームステージング・バーチャルステージングにより2週間~2ヶ月で決まる業者が多いというデータがあります。

この記事を参考にホームステージング・バーチャルステージングについて知り、入居者募集に活用していきましょう。

 

執筆者/田中あさみ FPライター。大学在学中に2級FP資格を取得、医療系の仕事に携わった後ライターに。金融・フィンテック・不動産・相続などの記事を多数執筆。
ブログ:https://asa123001.hatenablog.com/
Twitter:https://twitter.com/writertanaka19

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