766名に聞いた不動産業界のDX推進状況調査 2022年、不動産DX「推進すべきだと思う」が98.4%

2022.08.02
  • 0
  • 0
  • 0
  • LINE
766名に聞いた不動産業界のDX推進状況調査 2022年、不動産DX「推進すべきだと思う」が98.4%

不動産テック4社・2メディア共同企画 766名に聞いた不動産業界のDX推進状況調査
2022年、不動産DX「推進すべきだと思う」が98.4%
「DXの効果を実感」は70.7%、最も導入を検討されているのは「電子契約システム」

以下、不動産テック4社・2メディアは、不動産関連事業に従事する766名に対して行ったアンケート「不動産業界のDX推進状況調査」の結果を発表いたします。

【不動産テック4社】
イタンジ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:野口 真平)
WealthPark株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:川田 隆太)
株式会社スペースリー(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:森田 博和)
スマサテ株式会社(本社:東京都目黒区、代表取締役:山岸 延好)

【不動産業界2メディア】
SUMAVE(スマーブ)(不動産テック専門WEBメディア / 2017年サイト開設)
全国賃貸住宅新聞(賃貸不動産業界専門紙 / 1989年創刊)

◎本調査における 「 DX 」は不動産テックサービスなどを活用して業務改善を行うことと定義しています

◆不動産業界のDX推進状況調査サマリー 

・DX「推進すべきだと思う」は98.4%、「実際に取り組んでいる(いた)・予定」は71.0%
・「DXに取り組んでいる(いた)」と回答した方のうち、DXへの取り組み期間「1年未満」は44.1%、「DXの効果を実感している」は70.7%
・DX年間予算は従業員10名以下では「100万円以下」が最多、従業員501名以上では「1,001万円以上」が最多
・DX推進の苦労は「予算の確保」「DX人材の確保」「導入プロセスのわかりにくさ」
・改正宅建業法施行により、書面電子化が可能になったことを知っているのは98.2%
・今、最も導入を検討されているのは「電子契約システム」
・全てのDXサービスにおいて導入に「満足している」は50%以上、特に「ウェブ会議システム」「内見予約システム」「AI査定システム」「IT重説のためのシステム」「電子申込システム」の満足度が高い
・2022年に導入される割合が最も高いのは「電子契約システム」
・「ウェブ会議システム」「IT重説のためのシステム」「VR/オンライン内見システム」の導入は2020年~2021年に加速

◆「DX推進すべきだと思う」は98.4%、「DXに実際に取り組んでいる(いた)・予定」は71.0%

「DX推進についての意見をお教えください」という質問に対し、強く推進すべきだと思う・推進すべきだと思う・状況にあわせて推進すべきだと思う、をあわせると「推進すべき」という意見は98.4%に上りました。また、「御社はDXに取り組まれていますか?」という質問に対し、71.0%が「実際に取り組んでいる(いた)・取り組む予定」と回答しました。また、DX推進の目的について質問したところ、「業務効率化・生産性向上」が最も多く93.4%で、次いで53.4%が「顧客満足度アップ」、35.1%が「集客力アップ」と回答しました。
本アンケート回答者の半数近くは従業員数10名以下の企業(※1)となります。大企業だけでなく、多くの中小規模の企業でも「DXを推進すべき」と考え、また「DXに実際に取り組んでいる(いた)・取り組む予定」ということがわかります。

◆DXへの取り組み期間「1年未満」は44.1%、「DXの効果を実感している」は70.7%

「DXに取り組んでいる(いた)」と回答した方に対する、「DXに取り組んでいる(いた)期間をお教えください」という質問に対し、44.1%が「1年未満」と回答しました。前述の設問「社内におけるDXの取り組み」についての回答により、DXの取り組みが過去に完了している企業はわずか0.7%に留まるため、直近1年でDXの取り組みを開始した企業が増加したことがわかります。DXに取り組んでいる(いた)期間が「2年未満」を合計すると70.6%になります。また、DXの効果について質問したところ、「とても効果を実感している・まあまあ効果を実感している」をあわせると「効果を実感している」という意見が70.7%になりました。
DX推進の具体的な効果について質問したところ、「業務効率化・生産性向上」が最も多く93.2%で、次いで29.0%が「顧客満足度アップ」、25.6%が「商談成約率アップ」と回答しました。

◆DX年間予算は従業員10名以下では「100万円以下」が最多、従業員501名以上では「1,001万円以上」 が最多

「DXに取り組んでいる(いた)」と回答した方に対して、DX推進における年間予算を質問したところ、従業員数1~4名の企業では93.1%が、5~10名の企業では85.4%が「100万円以下」と回答しました。また、従業員数101~500名の企業では約70%が「100万円以上」と回答、従業員数501名以上の企業では「1,001万円以上」が回答の最多を占めました。DX年間予算は企業規模に比例し増大する傾向にあります。
DX推進の担当部署について質問したところ、「役員直轄」が最も多く21.3%で、次いで20.6%が「営業企画・営業部」、16.7%が「経営企画・事業企画・社長室」と回答しました。また「DX推進部」という専門部署があり、そこが担当しているというケースも9.7%ありました。

◆DX推進の苦労は「予算の確保」「DX人材の確保」「導入プロセスのわかりにくさ」

「DXを推進するうえで苦労していること(苦労したこと)」を質問したところ、「予算の確保」「DX人材の確保」「(社内体制整備含め)導入プロセスがわからない」の3点がどれも約40%となり、昨年の調査(※2)とほぼ同様の課題が継続していることがわかりました。
また、「DXに取り組む予定がない」と回答した企業に「取り組む予定がない理由」を確認した質問でも、ほぼ同じ課題を抱えていることがわかりました。

◆改正宅建業法施行により、書面電子化が可能になったことを知っているのは98.2%

「5月18日の改正宅建業法施行により、不動産業において契約書面等の電子化が可能になったことをご存知ですか?」という質問したところ、「よく知っている」が57.7%、「聞いたことがある」が40.5%、「知らなかった」は1.8%でした。書面電子化はほぼ全ての方に知られていることがわかりました。

◆今、最も導入を検討されているのは「電子契約システム」

各DXサービスの利用状況について質問したところ、「導入済 / 導入進行中」の回答が最も多かったのは「ウェブ会議システム」で70%、次いで「賃貸管理(不動産基幹ソフト)システム」が52.3%、「電子申込システム」39.1%、「CRM(顧客管理)システム」31.8%でした。
また「導入検討中」が最も多かったのは「電子契約システム」で18.7%、次いで「IT重説のためのシステム」15.8%、「電子申込システム」14.0%、「オーナーアプリ/ポータル」11.5%でした。前述の「書面電子化の実現」の影響が伺えます。

◆全てのDXサービスにおいて導入に「満足している」が50%以上

各DXサービスの満足度について質問したところ、すべてのサービスにおいて「とても満足している/まあまあ満足している」の回答が50%を超えました。特に「ウェブ会議システム」「内見予約システム」「AI査定システム」「IT重説のためのシステム」「電子申込システム」の満足度が高い結果となりました。

◆2022年に導入される割合が最も高いのは「電子契約システム」

各DXサービスの導入時期について質問したところ、「ウェブ会議システム」「IT重説のためのシステム」の導入は2020年~2021年が70%超、「VR/オンライン内見システム」の導入は2020年~2021年が61.0%と、コロナ禍を機に導入が加速したことがわかります。
2022年に導入される割合が最も高いサービスは「電子契約システム」で31.7%、次いで「AI査定システム」24.3%、「内見予約システム」20.9%、「電子申込システム」20.5%でした。
また、2019年以前に導入された割合が高いのは、「賃貸管理(不動産基幹ソフト)システム」「更新退去システム」「CRM(顧客管理)システム」でした。


◆総括

デジタル改革関連法や、withコロナのライフスタイル定着、そして改正宅建業法施行による書面電子化実現の影響も受け、不動産業界のDXに大きな変化の波が訪れています。直近1~2年以内にDXの取り組みを開始した企業が約7割を占めることからも、急激なDXの浸透を伺うことができます。
私たち、不動産テック4社・2メディアは、システムの開発・提供、DXコンサルティング、正しい情報の提供など様々な側面からDXを促進し、不動産事業に従事する方々の働き方改革をサポートすることで不動産業界全体のDXに貢献してまいります。

(※1)回答者属性:下記「アンケート概要」グラフ参照
(※2)2021年7月発表「不動産テック7社・1団体 共同企画 不動産業界のDX推進状況調査」


◆アンケート概要
・実施期間:2022年6月16日(木)~7月7日(木)
・回答数 :766名
・調査対象:不動産管理会社、不動産仲介会社を中心とした不動産関連事業者
・実施方法:インターネットによる調査
・回答企業属性:以下詳細
*構成比の合計は、四捨五入の関係で100%とならない場合があります。

◆ イタンジ 概要
社名:イタンジ株式会社
代表者:代表取締役 野⼝ 真平
URL:https://www.itandi.co.jp/
本社:東京都港区六本⽊3-2-1 住友不動産六本⽊グランドタワー 40 F
設⽴:2012年6⽉
資本⾦:36,000,000円
事業内容:
・リアルタイム不動産業者間サイト「ITANDI BB (イタンジビービー)」の開発、運営
・不動産賃貸業務のDXサービス群「ITANDI BB +(イタンジビービー プラス)」の開発、運営
・セルフ内⾒型お部屋探しサイト「OHEYAGO(オヘヤゴー)」の開発、運営

◆ WealthPark 概要
代表者:代表取締役社長 川田 隆太
URL:https://wealth-park.com/ja/
本社:東京都渋谷区恵比寿1-20-18 三富ビル新館3階
資本金:1,758,000,000円(2021年2月28日時点)
事業内容:
・収益不動産管理に特化したサービス提供
・非居住者向けアセット
・プロパティマネジメントサービスの提供
・インバウンド投資家紹介サービスの提供(販売支援事業)
・資産管理用ソフトウェアの提供(投資家対応サポート)

◆スペースリー 概要
社名:株式会社スペースリー
代表者:代表取締役社長 森田 博和
URL:https://corp.spacely.co.jp
本社:東京都渋谷区渋谷3-6-20 第5矢木ビル5F
設立:2013年8月
資本金:267,963,395円
事業内容:
・直感的な操作で、 ウェブブラウザ再生可能な高品質のパノラマVRコンテンツの制作
・編集・管理、 活用までが一括してできるクラウドソフト「スペースリー」の開発・運用
・360度空間データや視線データの活用のためのAI x VRの研究開発を推進するSpacely Labの運営

◆スマサテ 概要
社名:スマサテ株式会社
代表者:代表取締役 山岸 延好
URL:https://sumasate.co.jp/
本社:東京都品川区上大崎2-12-1 野田ビル8F東京都目黒区下目黒1-2-22 セザール目黒 609
設立:2015年7月
資本金:10,000,000円
事業内容:AI賃料査定システムの開発

◆SUMAVE(スマーブ)概要
URL:https://www.sumave.com/
サイト開設:2017年
国内外の不動産テック(不動産とテクノロジー)の最新事例やニュースを幅広く知ることができるニュースメディアサイト

◆全国賃貸住宅新聞 概要
URL:https://www.zenchin.com/
創刊:1989年
毎週月曜日発行。賃貸経営に役立つ情報や、オーナー・不動産会社のニーズ、最新の設備やサービスなど、時代の変化を細かく拾い出し、最新情報を提供する賃貸不動産業界専門メディア

  • 0
  • 0
  • 0
  • LINE
PR

こちらの記事もオススメです

都内にテスラ付きマンションも登場!コンセプト賃貸のメリット・デメリットとは?体験談も
都内にテスラ付きマンションも登場!コンセプト賃貸のメリット・デメリットとは?体験談も
2024.04.24 業界分析
第4次AIブーム到来か? 人工知能の歴史と導入のメリット・デメリット、不動産業界の事例を解説
第4次AIブーム到来か? 人工知能の歴史と導入のメリット・デメリット、不動産業界の事例を解説
2024.04.19 業界分析
相続登記のオンライン申請、必要書類や手順とは?メリット・デメリットも
相続登記のオンライン申請、必要書類や手順とは?メリット・デメリットも
2024.04.16 業界分析
日本の不動産市場で「ニッチ賃貸」ニーズが高まるワケ
日本の不動産市場で「ニッチ賃貸」ニーズが高まるワケ
2024.04.03 業界分析
AIで契約書を審査?! レビューサービスとは? 不動産業界への影響、ガイドラインを解説
AIで契約書を審査?! レビューサービスとは? 不動産業界への影響、ガイドラインを解説
2024.03.28 業界分析
防災テックの市場規模が急拡大! AI・ドローン・・・最新事例を解説
防災テックの市場規模が急拡大! AI・ドローン・・・最新事例を解説
2024.03.25 業界分析

記事広告掲載について

スマーブでは、不動産テックに関する記事広告をお申込みいただく企業様を募集しております。どうぞお気軽にお申込みください。