物件確認自動システムの導入事例とは?サービス内容や種類・選び方を解説

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物件確認自動システムの導入事例とは?サービス内容や種類・選び方を解説

電話で行われている「物確」は、物件確認自動システムの出現により効率化され社員の残業が減った、他の業務に集中でき実績が上がったなどの導入事例が数多く存在します。

物件確認自動システムの導入事例、種類や選び方などを解説していきます。

物件確認自動システムの種類は2つ。それぞれのメリット・デメリットとは

物件確認自動システムが出来る前は、賃貸管理会社にとって物件の空き状況を確認する「物確」は、避けて通れない煩雑な業務でした。中には「繁忙期には一日中物確の電話対応をしていた」「物確の電話が鳴りやまなかった」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

物件確認自動システムが生まれたことで、電話応対の業務が効率化され休日・夜間でも物件確認の対応が可能となりました。

物件確認自動システムには、AIが電話で自動応答するものと専用サイトにアクセスし、オンラインで物件の状況が分かる2種類のサービスが存在します。

AIによる自動応答タイプと専用サイトのタイプを同時に利用できるサービスもあります。

AIによる自動応答サービスは物件情報を効率的に収集できるというメリットがありますが、中には「AIとのやり取りが煩わしい」という意見も存在します。

オンラインの物件確認システムは、ネット回線の環境が整っている場所であればいつでも利用でき、AIによる自動応答のようにやり取りを行う必要はありません。

ただ外出先で電波が届きにくいエリアにいる場合、ネットが繋がりにくく確認できないというデメリットがあります。

2種類のサービスにはそれぞれメリット・デメリットがありますので、自社の方針や社員の意向、コストなどを考慮した上で導入することが重要です。

物件確認自動システム、サービスと導入事例3つ

  1. スマート物確
  2. 物確ドットコム
  3. ぶっかくん

1.スマート物確

不動産テック企業・株式会社ライナフが提供する「スマート物確」は、AIによる物件確認の自動応答サービスです。

電話で声に出した物件名を95%以上の 確率で特定し、物件の情報をAIが自動で応答する仕組みで24時間対応可能です。

受電のデータをマーケティングに活用する事や、ライナフの連携サービスを利用することによって物件確認、内覧予約、電子申し込みまで一元で管理ができます。

スマート物確の導入により、残業時間を約70%削減した企業完全週休2日を実現した企業があり社員の業務削減に貢献している事が分かります。

スマート物確の特徴として、音声の認識能力の高さ、「スマート物確forLINE」としてLINEでも物確ができる、物件検索の容易さなどがあります。

また、株式会社ライナフが提供するスマートロックやスマート内覧など他のサービスと組み合わせることで賃貸管理をDX化する事が出来る点も大きな特徴と言えます。

導入時には初期費用がかかりますが、月額利用料は5,000円からとなっています。

公式ホームページから体験版の自動音声対応とLINEをお試しで利用できます。

2.物確ドットコム

物確ドットコムは京都のソフトウェア企業・メディアマックスジャパン株式会社が提供する専用サイト・AI自動対応により物件確認ができるサービスです。2010年6月にリリースされ多くの企業で導入実績があります。

24時間対応可能、全ての物件の検索・閲覧が可能です。

また仲介業者からFaxによる図面の送信依頼があった時は、Webの管理画面にデータを送信する事でFAX送信もできるため、導入企業ではFaxの送信回数が平均で60%削減の実績とのこと。

【画像出典】物確ドットコムホームページ【URL】https://www.bukkaku.jp/

物件確認だけではなく、内見予約の自動受け付けと内見方法の自動案内の機能が付いており業務が効率化できます。なお西日本版には内見の自動機能が付いていません。
集客状況のデータ分析もでき、入居率アップ、空室対策に役立つ可能性があります。

物確ドットコムの導入により、導入会社では平均63%の電話が減少、FAX回数が60%減少したとあります。

物確ドットコムの特徴は、専用サイトと電話でのAI自動音声応答の2種類のサービスが利用できる事です。
スマート物確と同様に内見やデータ分析などのシステムがあり、試験的に利用してみたい場合には無料デモを申し込むこともできます。

3.ぶっかくん

不動産会社へのシステム提供などを行うイタンジ株式会社が提供する「ぶっかくん」は、AI音声認識とダイヤルプッシュ操作により電話で物件確認ができるシステムです。AI音声認識による物件確認はオプションサービスとなっています。

上記2社と同様に24時間対応可能で自動図面送信やデータ分析も可能です。
「内見予約くん」「申込受付くん」「電子契約くん」「更新退去くん 」などのサービスもあり、物件確認以外の賃貸管理業務の効率化が期待できます。

ぶっかくんの特徴は、上記のサービスとぶっかくんを併用して導入する事例が 多い事が挙げられます。

2019年からサービスを導入した不動産賃貸管理・仲介・コンサルティング企業では申込受付くんと内見予約くん、ぶっかくん、物件情報を一括入稿できるコンバーターシステム「不動3之助」を併用しています。
導入によりペーパーレス化を実現、月1600〜1800件の電話対応業務の削減・Fax送信業務削減に成功しました。

土地開発や建物管理、賃貸管理などを展開する不動産会社ではぶっかくん・内見予約くんを導入し、月間の平均約8,000件に上る物件確認の電話応対のうち約60%をぶっかくんで完結させています。

物件確認の電話が減ったことにより、手が空いた社員を家賃督促に回し家賃・原状回復費用の未納率を下げることができました。

イタンジには仲介会社向けの支援サービスもあり、管理業務だけではなく仲介を手がける会社にとって有益なツールが見つかる可能性があります。

スマート物確の初期費用と物確ドットコム、ぶっかくんのサービス料金は非公開となっています。

物件自動確認システムを選ぶポイント

3つの物件自動確認システムを紹介しましたが、導入を検討している場合は一体どのように選べば良いのでしょうか?

自社が物件自動確認システムに求めるもの、他のサービス導入の可能性、コストなど多角的に判断することが重要です。

例えば「将来的には賃貸管理業務全てをDX化させたい」という場合は関連サービスが充実しているスマート物確やぶっかくん、「長くサービスを提供している企業に対応して欲しい」というケースでは10年以上の実績がある物確ドットコムが適している可能性があります。

電話だけではなくインターネットでも物件確認を希望する際は、物確ドットコムが対象となります。

3つのサービスの違いを表にまとめてみました。

コストも重要となりますので、検討している方は問い合わせて確認してみましょう。

物確の時間を削減し業務の効率化を

物件確認自動システムは多くの企業がサービスを提供しており、自社の予算や他のサービス導入の可能性と共に「何を求めるか」が判断のポイントとなります。

サービスの種類だけではなく、導入事例を知り「何を実現させたいか」という基準で選ぶという方法もあります。

ペーパーレス化による他社との差別化、社員の残業コスト削減、別の業務への対応など「導入による成果」をこの記事で把握しサービスを検討しましょう。

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