駐車場にもテックサービス、多様な利用検討が進む

- コロナ禍で店舗利用の駐車場をクラウドサービス使用で月極へ
- マンションの駐車場の収益化を推進するサービスも登場
- 防災面でも利用検討が進む駐車場の今
「洋服の青山」の店舗駐車場を月極駐車場に
コロナ禍における新たな収益機会の創出として、「洋服の青山」の青山商事株式会社は利用が少ない店舗駐車場の一部を月極駐車場として利用可能にしました。2月15日現在全国41店舗で計488台の月極駐車場があり、3月末までに全国1000台分の募集を目指しています。
全国展開にあたり、月極駐車場の管理システムや検索サイトの運営などをする株式会社ハッチ・ワークの不動産会社向け「アットパーキングクラウド」を導入しました。アットパーキングクラウドは、集客支援から契約、管理までをオンライン上で行えるサービス。以下のような特徴があります。
【出典】ハッチ・ワーク【URL】https://www.at-parking.jp/business
(1)集客支援サービス
・月極駐車場検索サイト「アットパーキング」や大手住宅情報サイトを通じて募集
・現地の募集看板からもQRコード経由で問い合わせが可能
(2)オンライン契約システム
・オンライン上で申込、審査、契約手続き、決済まで可能、最短30分で契約手続き完了
(3)空き待ち予約サービス
・満車の月極駐車場で空き待ち予約ができるシステム「アキマチ®」の利用が可能
(2021年12月末時点の累計利用者数15,000人を突破)
(4)滞納保証サービス
・滞納が発生した場合、駐車場事業者に対し最大3か月分まで100%立替払い(※)、不法放置車両の撤去費用も補償
※利用者から収納した賃料は、大手信託銀行で分別管理し全額保全措置を取っており、賃料の収納後、信託銀行から直接管理会社に送金
(5)月極専門カスタマーセンター
・専属スタッフ・専用ダイヤルを用意し問い合わせやトラブルに対応
(6)システム管理画面
・オンライン上で月極駐車場の契約や問い合わせの状況を管理
駐車場予約アプリ「akippa」は特定の住人のみに貸し出せる機能を追加
駐車場予約アプリ「akippa」を運営するakippaは、駐車場のオーナーがマンション・寮など特定の住人のみに貸し出せる「akippa private」を3月1日から提供開始しました。akippaは駐車場のシェアリング・サービス(リンク)で、契約されていない月極駐車場や個人宅の車庫・空き地・商業施設などの空きスペースを、Webかアプリで事前予約・決済して利用できます。
今回のakippa privateは、分譲マンションでの入居者専用駐車場や賃貸マンションなどでの入居者・来客専用駐車場などでの活用を見込んでいます。分譲マンションの駐車場を住民以外に貸し出すと、その売上が外部収益となり各種税金や税務申告の義務が生じ、新たなコストが発生してしまいます。そのためマンションなどで駐車場シェアは難しいとされてきましたが、akippa privateは特定ユーザーのみ予約・利用可能とするため、外部収益とはみなされずに駐車場のシェアが可能となります。
【出典】akippa【URL】https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000339.000016205.html
都市部は公共交通機関が充実し、カーシェアリングの普及も進んでいます。このため都市部のマンションでは車を保有する人が減少し、マンションの駐車場の契約者が減る傾向 があります。空き駐車場問題はマンションの管理会社にとって喫緊の課題ともいえます。akippa privateはこの課題の解決策の1つと言えそうです。
また、神奈川県海老名市は2月25日に河川の氾濫が起きた際に、商業施設の立体駐車場を避難場所とする協定をスーパーなどの施設と結びました。多様な利用の検討が進む「駐車場」に注目です。