AIが発表、中古マンションの表面利回りと路線ランキング、1位はあの沿線

- 中古マンションの表面利回りが高いのは足立区、葛飾区、江戸川区
- 首都圏の路線ランキング1位は東京メトロ半蔵門線
- 関西圏は京都市内を南北に通る京都市営地下鉄烏丸線が1位
首都圏の中古マンション、お買い得なのはあのエリア
不動産のAI査定などを展開する企業が、首都圏の中古マンションの表面利回りを算出したり、首都圏、関西圏の路線ランキングを発表したりしています。スイス発の不動産テック企業のPriceHubble(プライスハブル)は、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県の中古マンションの「表面利回り」の調査レポートを発表しました。
プライスハブルはスイスの不動産テック企業です。AIを活用した不動産査定・不動産ビッグデータの分析・視覚化サービスを提供しています。
同社は各市区町村について、自社のAI査定で2005年築の中古マンションの価格、賃料相場を算出し、表面利回り(賃料/価格)のヒートマップを作成。まずは一都三県の中古マンションを見ていきましょう。
【出典】PriceHubble【URL】https://www.pricehubble.com/jp/blog/yield-map-tokyo/
赤いエリアは表面利回りが高く、青は低くなります。東京都心は4%を切り、郊外は高くなります。東京都心は賃料に比べて物件の価格が高いため、このような結果になっているのでしょう。
東京23区内に絞ってみると、足立区、葛飾区、江戸川区の利回りが高く5%を超えています。一方で港区や渋谷区の利回りは低い状態です。同じ都心でも、賃料と価格のバランスのみを見ると城東エリア、城北エリアがお買い得であることが見えてきます。また、港区や渋谷区であれば購入よりは賃貸の方が現実的であることも分かります。
【出典】PriceHubble【URL】https://www.pricehubble.com/jp/blog/yield-map-tokyo/
首都圏のマンション相場をAIで分析、路線価格1位はあの駅
不動産価値分析AIクラウドサービス「Gate.(ゲイト)」を提供するリーウェイズは、首都圏と関西圏のマンション相場の路線ランキングと、各駅のマンション価格のグラフを公開しました。駅徒歩10分、70㎡の築10年のマンションを想定し、主に占有面積60〜80㎡、築5年〜15年の物件情報を用いて集計しました。
ゲイトはAIを活用して投資不動産の将来収益予測を行うサービスです。過去14年にわたって独自に収集した2億件超の物件データをベ
首都圏の路線ランキング1位は東京メトロ半蔵門線で平均価格は1億638万円。最も高額なのが永田町駅と九段下駅で、低いのが押上駅です。同調査から「永田町」駅周辺(約1億5000万円)と、「押上」駅周辺(約6300万円)で約8600万円の格差があることがわかります。先ほどのPriceHubbleの調査にもありましたが、ここでも港区や渋谷区の高額ぶり、そして押上駅のある墨田区(城東エリア)の安さが目立ちます。
【出典】リーウェイズ【URL】https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000026.000046242.htm
駅ごとの違いはマンション価格だけではなく、居住者の状況にも現れます。永田町駅と押上駅のエリア比較をしてみると、違いは歴然。永田町駅周辺は居住人口が少なく、単身比率が高く、平均居住年数も短いことがわかります。
【出典】リーウェイズ【URL】https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000026.000046242.html
関西圏のマンション相場、路線価格1位はこの駅
関西圏は京都市内を南北に通る京都市営地下鉄烏丸線が最も高額で、平均5249万円。最も高いのが丸太町駅で、最も安いのが十条駅となっています。
【出典】リーウェイズ【URL】https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000026.000046242.html
首都圏と同じようにエリア分析を同社がしたところ、丸太町は居住年数が短く、平均年齢も若いことが見えてきました。
【出典】リーウェイズ【URL】https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000026.000046242.html
同じ条件で比較することで見えてくる新しい「情報」
不動産は建物ごとに特性があり比較が難しいという課題がありました。例えば、都内にある中古マンションで同じ区にあっても管理会社や組合の評判が悪く価格が低くなっているものもあれば、「ヴィンテージマンション」として高い人気を集める物件もあります。AIを用いて同じ条件に整理し、比較することでこれまで見えてこなかったものが見えてくるかもしれません。