【不動産業界基礎用語】ライフスタイルの変化に合わせて注目される「ローコスト住宅」と新しいサービスの参入

- 一般的に1,000万円台の新築一戸建てをローコスト住宅と呼ぶ
- ライフスタイルの変化で一つの家に一生住むという傾向に変化が見られる
- コストダウンをサポートする新サービスも登場
コストパフォーマンスを追求できるローコスト住宅
賃貸ではなく物件を購入する時に、金額がネックになり諦めるケースもあるのではないでしょうか。そこで今注目を集めているのが「ローコスト住宅」です。ローコスト住宅とは費用を抑えて建てる新築一戸建てのこと。一般的に30坪程度の一戸建てで1,000万円台のものを言います。
国土交通省が発表した「令和元年度 住宅市場動向調査報告書」によると、注文住宅の住宅購入金額の平均金額は注文住宅で4,615万円でした(出典:国土交通省「令和元年度 住宅市場動向調査報告書」https://www.mlit.go.jp/report/press/house02_hh_000152.html)。
【出典】国土交通省「令和元年度 住宅市場動向調査報告書」
【URL】https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001348002.pdf
ローコスト住宅がいかに費用を抑えているかがわかります。まずはなぜ費用が安いのかを見てみましょう。
価格を抑えられる理由とは?
建材や設備など、一度に同じ材料を大量に仕入れることで金額を抑え、低価格を実現しています。もちろんハイグレードな建材ではないため、防音性や耐熱性などが気になる場合は事前に注意する必要があります。
また、ローコスト住宅は注文建築と比較して、デザインや間取りに制限が多くあります。使用される建材が、基本的に大量に仕入れられたものに限定されることと、作業員の人件費を抑える目的で、建築工程自体が規格化されている為です。
ローコスト住宅のメリットは安さだけではない
低価格で建築できるだけがローコスト住宅のメリットではありません。一戸建てに住む場合、家族のライフスタイルが変わったとしても簡単に住居を移せません。ところが、ローコスト住宅の場合は比較的安く建築できるので、平均して4,615万円かかる注文建築の一戸建てに比べても、金額的に建て替えや引っ越しがしやすいと言えます。
家族の形やライフスタイルに多様性が生まれた昨今だからこそ、ローコスト住宅に魅力を感じる人が増えているのでしょう。
低価格で理想の住宅を建てられるアプリ「ヒラヤー」
Casa robotics株式会社が2021年4月にリリースしたのは、規格型平屋注文住宅「IKI(イキ)」をサポートするアプリ「ヒラヤー」です。
Casa robotics株式会社は2019年12月から無人内覧型モデルハウスの運営や、スマートキーを活用した非接触型営業に力を入れていました。新型コロナウイルスの影響により、非接触型営業の需要が増えたことを受け、接客も可能なアプリの開発に至ったと言うことです。
【出典】IKI
【URL】https://hiraya.ai/index.html
IKIではもともと590万円で平屋住宅が建てられると謳っており、ヒラヤーを利用すると希望にあった平屋の提案を受けたり、VRでの内覧や採寸が可能です。さらに非接触型営業もポイントで、チャットでの相談や引き渡しまでアプリで完結できます。
建物の立地の希望や人数を入力すると、その人にあった平屋をヒラヤーが提案。そこから希望に合わせて住宅をカスタマイズすることができます。
ローコスト住宅はデザインや間取りに制限が多い中、比較的自由に自分たちの希望を取り入れられるのが特徴です。
コストダウンをサポートするサービスの参入が予想される
人口減少に伴い、家族の形も変わり、同じ家に一生住むというライフスタイルも変わってきています。そのため注目を集めているローコスト住宅。コストダウンを行うためにも、テクノロジーの活用は欠かせないため今後もヒラヤーのようなサービスの参入が予想されます。