賃貸契約のハードルが大きく下がる!不動産業界における「電子契約」のイロハ

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賃貸契約のハードルが大きく下がる!不動産業界における「電子契約」のイロハ

2015〜2016年頃から急激に加速しているペーパーレス化。印刷費用や管理コストの削減、セキュリティ強化の観点で推進されています。その中でも特に注目されているのが、「電子契約」です。

この記事では不動産業界から見た「電子契約」の基礎について、実際に電子契約サービス「クラウドサイン」を提供している弁護士ドットコム株式会社 橘さまのコメントをはさみつつ紹介していきます。

電子契約とは?電子文書を利用した契約形態

電子契約とはその名の通り、電子文書を利用してインターネット経由で契約をおこなうことです。認証局から発行された電子証明書に一方が署名し、もう一方が“時刻証明”に当たる「タイムスタンプ」を付与する仕組みで運用されます。データ形式でのやり取りとなるため改ざんを懸念されるかもしれませんが、この電子署名とタイムスタンプがセットで付与されるため“誰が”・“いつ”署名したのかすぐにわかります。

この電子契約が普及した背景には、効率化を求める企業のニーズと、それを支える法制度の整備および関連技術の進歩があります。まず法制度については、2001年に電子署名法が施行され、電子署名にも書面と同様の効力が認められました。また、2005年に施行されたe-文書法によって、保管義務のあるすべての文書について、電子化での保存が可能となっています。

技術面では公開鍵基盤(PKI)などによってセキュリティ対策が強化され、「改ざん」「なりすまし」のリスクが低下。このような後押しがあり、電子契約は2015年頃から急速に普及し始めたのです。

電子契約の3つのメリット:業務効率化・コスト削減・コンプライアンス強化

では、電子契約を使うメリットとは何なのでしょうか?

実際に電子契約サービス「クラウドサイン」を運用している弁護士ドットコム株式会社・クラウドサイン事業部の橘大地さまにお話をうかがいました。クラウドサインは2015年10月にリリースし、2017年9月時点で10,000社もの導入実績を持っています。

出典:https://www.cloudsign.jp/

橘さま「①業務効率化、②コスト削減、③コンプライアンスの強化が図れること。この3つが主なメリットとしてあげられます」

取り上げていただいたメリットについて、ひとつひとつ見ていきましょう。

業務効率化: 紙をベースとして契約を進める場合、入力だけではなく押印や印紙の貼り付け、返送やコピー、それに保管などの手間がかかります。しかし電子契約ならそれらの業務を省略することが可能です。また、書類のやり取りもすべてネットワークを通じておこなわれるので、ときには1ヶ月近い期間かけていたやり取りがわずか1日で完結することも。

コスト削減: 何よりも印紙税が大幅にカットできるのがポイントです。契約文書は紙の場合は印紙税がかかりますが、電子文書の場合、課税対象になりません。契約書の多い不動産業なら、このコストカット効果は非常に大きいものとなります。また封筒代や配送費用などの必要経費、紙の書類を管理する事務作業に割かれていた人件費も削減できるでしょう。

コンプライアンスの強化: 紙の契約書類には、どうしても紛失や破損、劣化などのリスクが付きまといますが、無形の電子ファイルならばそのリスクはありません。また電子署名とタイムスタンプにより、署名をした人物や時間を把握できるので、企業として信頼感を高めることも可能です。

橘さま「導入側の直接的なメリットとしては 上記の3点が挙げられますが、不動産業界全体としては、『お客様の利便性の向上』も挙げられるでしょう。 内覧のために上京して物件を決めて、契約のために再度上京するという方は多くいらっしゃいます。遠方にお住みの方であれば、その非効率性は顕著です。 それが契約を遠隔でおこなえるとなれば、賃貸契約のハードルを大きく下げることができます。クラウドサインを始めとする電子契約サービスは、従来の日本の不動産賃貸スキームを変革させることができるサービスだと考えています」

このように、企業側の視点でもユーザー側の視点でも、電子契約には多くのメリットがあるのです。

紙から電子へ。不動産業界の「電子契約」事例

出典:https://www.imaos.jp/

ここからは、実際の不動産業界での電子契約の事例にフォーカスを当てて解説をしていきます。

現在、文書電子化の波を受けて、数多くの電子契約サービスがリリースされています。そのなかでも特に不動産業界に特化したサービスとして、ソフトバンクコマース&サービス株式会社(以下、ソフトバンクC&S)が2017年8月に「IMAoS(イマオス)」をリリースしました。

「IMAoS」は不動産賃貸契約専用の電子契約サービスで、これまで紙と印鑑でおこなわれていた入居手続きを電子化。このサービスにより、新規賃貸契約では保証委託契約、家財保険、少額短期保険などを電子契約で完結。煩雑になりがちな書類の回収や発送業務を効率化します。また、賃貸契約の更新は書面交付の適用外であるため、ほとんどのやり取りは電子契約のみで進めることが可能です。

管理委託契約・建設請負契約も同様にIMaosを利用することで印紙が不要となり、ペーパーコストの削減および業務効率化が実現します。

また、クラウドサインの場合は次のように活用されているとのこと。

橘さま「デベロッパー、管理会社、仲介会社含め、上場企業をはじめとした多くの不動産業界の企業様にクラウドサインを活用いただいています。 中でも多くのお引き合いをいただくのが、不動産賃貸の場面です。不動産賃貸には入居時の賃貸借契約、更新時の更新契約、解約時の解約通知と清掃業社への発注書など、さまざまなペーパーワークが存在しています。これらの業務フローを改善するサービスとして、極めて利便性があるとお客様からご評価いただいております。」

これまで「紙」が中心だった不動産業界に新しい風が吹き始めているのです。

心理的ハードルは、段階的なペーパーレス化で乗り越えよう

このようにメリットがあり、すでに活用している企業もある電子契約ですが、実際にはまだまだ導入できていない企業も多いでしょう。一番の壁は、ペーパーレスへの心理的抵抗。

橘さま「クラウドサインによって、契約締結スピードの向上、お客様の利便性の向上、コスト削減が実現できるわけですが、紙と判子が根強い日本において、今まで慣れ親しんだフローを変更するには心理的なハードルがあるように思います」

もし自社で導入しようと考えるならば、まずは書類のスキャンやタブレットの導入を進めて、社内からペーパーレス化を始めてみてはいかがでしょうか?

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