アメリカ不動産テックユニコーン『Compass』の現地リアルターがJARECOのイベントに登場

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アメリカ不動産テックユニコーン『Compass』の現地リアルターがJARECOのイベントに登場

はじめに

2019年5月10日に、JARECO日米不動産協力機構が、第8回国際不動産投資イベントを開催しました。当日のイベントに、アメリカの不動産テックユニコーン企業である『Compass』のリアルターが登場。アメリカには『全米リアルター協会(NAR)』という不動産協会があります。その会の会員となることを認められた人が、リアルター(Realtor)です。リアルターは、不動産物件の仲介人(ブローカー/Broker)です。

イベント当日の会場に現れたリアルターのDavid Park氏は、2019年1月に『Compass』に加わりました。不動産事業のキャリアをスタートさせたのは、2002年です。以来、顧客のニーズにあわせ、コンサルタントやリスティングセールスマンなどの役割を使い分け、アメリカで信頼を勝ち得てきた人物です。

David氏は、アメリカで『The Centurion Group (センチュリオングループ)』を設立しました。以前は、サザビーズインターナショナルに加盟していましたが、今年(2019年)から『Compass』の一員に。背景にあるのは、『Compass』というブランド力や“Compassのテクノロジー”への関心の高さです。「このトレンドにのろうとするリアルターが増えている」という話も、取材活動で耳にしました。

David Parkとは

David氏が設立した『The Centurion Group』は、『Compass』のローカルエリア専門家のエリートチームです。このチームが担当するローカルエリアとは、“DMV”エリアと呼ばれ、ワシントンDC、メリーランド(Maryland)、バージニア(Virginia)という3つのエリアを受け持っています。3つは、盛んに不動産売買が成約しているエリアです。ここで、David氏のチームは、成約率の高いチーム(Top Producing Team)として、雑誌に取り上げられた経歴を持っています。チームは8名の精鋭によって構成され、David氏がリーダーです。

このDavid氏のプレゼンを本記事ではクローズアップします。それでは、ご覧ください。※以下、敬称省略です。

2019年に『Compass』の一員となった現地リアルターが自社を語る

David:はじめまして、デイビット・パークと申します。私は『Compass』で働いていて、米国のワシントンDCよりやってきました。まずは簡単に、『Compass』のご紹介です。

『Compass』は、2012年に設立された、米国でも新しい不動産会社です。ソフトバンク・ビジョン・ファンドが出資をしている不動産テック企業としても知られています。その額は約8億5,000万ドル。設立から7年の会社ですが、吸収合併などをすることで急成長しています。

David:『Compass』は、ソフトバンク・ビジョン・ファンドだけでなく、次のような大手企業からも出資を受けています。

David:現在、8,000以上のリアルターが、140以上のオフィスで働く会社です。米国では、その規模が全米第3位になりました。『Compass』は独立した不動産会社であり、全米に拠点を持っている唯一の不動産会社といえるでしょう。マーケティング、デザイン、金融のサポートをする専門スタッフの数は1,000人ほどです。私たちのサポートチームは、ニューヨークにあります。このため、ワシントンDCで何かのトラブルが起きても、電話ですぐに解決することができ、顧客は安心です。サポートの電話は夜の12時まで、365日つながります。

David:このスライド(画像上)は、2019年3月に発表された、米国の不動産会社TOP10のチャートです。6位にランクされている『Alain Pinel Realtors』を『Compass』は2019年3月に買収しました。この勢いのままいけば、数年後に『Compass』は1位になるだろうと考えています。

『Redfin』で探して『Compass』に頼む、というトレンド

David:米国の事情をもう少しお話しますと、不動産物件をまとめるポータルサイトとして、『Zillow(ジロー)』があります。みなさんご存じでしょうか。顧客に対して、『Zillow』の姿勢はフレンドリーです。ただ、私たちから見ると、『Zillow』にも問題がありまして、その1つが、掲載されているデータがやや古い、ということです。3~5日くらい、過去のデータも載っていることがあります。

『Zillow』のシステムは、物件の買い手が『Zillow』で物件を探したときに、”買い手はどんな情報を求めているかというリードをリアルターに送る仕組み”です。よって、本来の『Zillow』のビジネスモデルは、”買い主がどんな物件を探しているか”というデータをリアルターに売るものです。ところが、現在の『Zillow』はビジネスモデルを変えています。どう変えているかというと、売り手と買い手を直接、つなぐことも始めました。この変化への買い手の反応はといいますと、実は、あまりよくありません。なぜなら、さきほどご説明したように、『Zillow』は古い物件情報を掲載していることがあるからです。そのため、『Zillow』は、あまり、使われていません。では、買い手がどうやって物件を探すかというと、『Redfin(レッドフィン)』を使うのです。

David:『Redfin』は、『Zillow』のあとに出てきた会社で、自分たちでリアルターを雇っています。ここはポイントの1つで、『Redfin』の社員は、コミッション(手数料)ベースではなく、固定給で動いているのです。この仕組みの影響か、『Redfin』のリアルターは、夕方の6時以降、顧客からの電話に出てくれません(笑)。この対応を顧客は好んでいませんが、しかし、『Redfin』のポータルサイトは好きです。そこで、いま、『Redfin』で物件を見つけ、その物件の対応を『Redfin』以外のリアルターに依頼するという現象が起きています。依頼先の代表的な存在が、私たち『Compass』です。

自社サイト限定物件『Compass Exclusives』とは

David:『Compass』のプラットフォームには、『Redfin』のように、最新の物件情報も載っていています。加えて、いま、前面に押し出して進めているのが『Compass Exclusives(コンパス エクスルーシブ)』です。これは、『Compass Exclusives』というウェブページに、2か月間だけ物件を掲載し、MLSや、ほかのポータルサイトで、その期間に宣伝をしないというやりかたです。『Redfin』や『Zillow』などの、ほかの業者が紹介できず、『Compass』だけが紹介できる物件がある、ということになります。米国の不動産物件をお探しのさいは、ぜひ、ご利用いただければと思います。

まとめ

現地のリアルターから、アメリカのトレンドや事情を直接、聞くことができる機会は多くありません。そういう意味で、今回の取材機会は大変貴重でした。その一環で耳に入ってきた話のなかの1つに、『Compass』日本進出の可能性について、という話題も。これは、CEOであるRobert Reffkin氏の発言でもなければ、『Compass』の公式見解でもありませんが、関係者から、「2年以内に」というキーワードを聞くことができました。

不動産テックの海外事例については、今後もSUMAVEで取り上げていきますので、お楽しみに。

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