「不動産取引を“はじめ”から”終わり”までサポートしたい」

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「不動産取引を“はじめ”から”終わり”までサポートしたい」

はじめに

2019年5月20日に、東京都渋谷区にあるSYDホールにて【第56回REB-1000社の会】が開催されました。今回の記事は、そのイベントレポートです。このイベントは、一般社団法REB-1000社の会が主催しています。本イベントの目的は、来場者のビジネスチャンス拡大。建設や不動産の領域で働くビジネスパーソンだけでなく、その経営者層の来場も目立ちました。これまで、イベントの参加企業の数は5,000社を、参加者数は1万3,000名を超えています(REB-1000社の会のHPより)。

56回目となるイベントの登壇者は、株式会社GA technologies(ジーエーテクノロジーズ)の代表取締役社長CEOである、樋口龍氏(画像下)です。本記事は、その講演をハイライト版で紹介するものです。※以下、敬称を省略します。

約360名の従業員のうち、エンジニアが120名

樋口:本日はお招きいただき、誠にありがとうございます。会の理事長である清水修司様より、「今日は、若手のビジネスパーソンへ向け、ためになる話をお願いしたい」そう説明されていたのですが、来場者のみなさんは私の大先輩ばかり(笑)。みなさんを前にしたら私など若輩者です。大それたことはいえませんが、今日はよろしくお願いいたします。樋口:まず、当社のご説明から。創業は2013年です。2019年現在の社員数は約350名を数えます。社員の内訳で1つ特徴がありまして、それは、全体の30%の社員が、エンジニアである点です。数にして、約120名のエンジニアが当社で働いています。営業マンは8、90名ほどです。樋口:エンジニア比率が高い背景として、不動産×テクノロジーの取り組みに、私たちが力を入れてきたことが挙げられます。取り組みは1つの成果として実を結びました。マザーズ上場です。不動産領域において、AIやデータの活用に積極的に取り組んできた当社は、昨年(2018年)夏に、マザーズに上場しました。

次は、私たちが、どのような事業をしているかを簡単にご説明します。

不動産サービスを一気通貫で

樋口: GA technologiesが目指しているのは、不動産取引を“はじめから終わりまで”、一通り取りそろえてお客様に提供することです。これを“一気通貫(いっきつうかん)”という言葉に、置き換えることがありますが、最初から最後まで一貫した不動産サービスを提供したいと、私は考えています。

実現のために欠かせないのが、不動産取引のオペレーションをテクノロジーで効率化することです。この一環として、昨年(2018年)10月に、イタンジという不動産テック企業を私たちは買収しました。イタンジは、不動産管理会社さんや、不動産仲介会社さんに、さまざまな業務支援システムの提供をしている会社です。賃貸業務の効率化をはかるための顧客管理ツール、電子申込や電子契約のプロダクトも開発・提供しています。樋口:【不動産×IT=不動産テック】というキーワードでお話させていただくとき、私は、“不動産業界のAmazonを目指す”というテーマを掲げます。Amazonさんを目指す、そう前置きしたとき、大事なエッセンスは一気通貫です。

Amazonさんが、どうのように一気通貫であるかを説明します。たとえば、物流施設を拡充する取り組みです。Amazonさんは、ECサイトだけを提供するのではなく物流倉庫の拡充に力を注ぐなどして、顧客のニーズに応え続け、大きく成長されました。

Amazonさんは、5年、10年と、赤字を続けていた時期があったことをご存じでしょうか。それは、物流施設などへ資金を投じていたからです。ではなぜ、資金を投じていたかというと、ECサイトで商品が買えるだけではなく、「買った商品はすぐにほしい」という顧客ニーズに応えるためです。ニーズに応えるために、Amazonさんは、自社で物流サービスを展開し、「買った商品はすぐにほしい」を実現させました。

非効率をITで解消し、業界関係者の生産性を高めたい

樋口:そのようなニーズを不動産取引に置き換えたとき、GA technologiesも、あらゆる顧客ニーズを満たせる不動産サービスを自社から直接、提供したいのです。そのためには、あらゆるニーズに応えられる不動産サービスを自社で取りそろえる必要があります。「これを一気通貫で提供する」というのが、私たちが目指す世界観です。

不動産取引では、非常に多くの専門家が登場します。マッチングプラットフォームを運営する会社さんや、宅建業を取得している会社さんだけでなく、「不動産を買いたい」ときは銀行さんが、そのあとには、保険会社さんや司法書士さんなども登場します。つまり、分業制です。この結果、私たち不動産業界で働く人たちは、何度も同じ顧客と会ったり、何度も契約書を作ったりしています。これは、とても非効率で、いま、私たちの生産性は下がっているのです。樋口:私は、「テクノロジーで不動産業務を効率化し、業界で仕事をする私たち自身の生産性を高めたい」と考えています。ここで大事なのが、テクノロジーとリアル(不動産)の融合です。顧客が不動産を買うときを例に挙げます。

いまの顧客は、まず、不動産情報をインターネットで調べ、ウェブメディアで勉強します。次に、不動産ポータルを通じて顧客がであうのは、不動産エージェントです。最後に顧客は、アフターフォローを受けます。不動産売買のプロセスとは、大別するとこの4つです。

従来は、不動産情報をインターネットで調べはじめてから、ウェブメディアで勉強し、不動産ポータルで検索をするまで(テクノロジー)と、それ以降のリアル(不動産)が分断されています。この分断された部分を自社で“一気通貫”させることで、顧客体験を滑らかにする。これが、GA technologiesが目指す世界観です。

質疑応答

Q:2点、わからないことがあるので、教えていただけますでしょうか。1つ目は、Amazonのような一気通貫した不動産サービスとは何か、ということです。もう少し、詳しく教えていただけないでしょうか。2つ目は、インターネットの集客は難しいと思いますが、どのようにやられるおつもりでしょうか。樋口:ご質問いただき、ありがとうございます。まず、不動産サービスを一気通貫に提供することについてですが、具体的な例として、先進国の事例を紹介させてください。

不動産テックの先進国は米国です。米国でもっとも有名なポータルサイトに、『Zillow(ジロー)』があります。国内でいえば、リクルートさんの『SUUMO』のような物件を探させるウェブサイトです。米国でも一番、成長しています。しかし、トレンド、ということになると、直近では『Redfin(レッドフィン)』という不動産テックベンチャーが注目を浴びています。樋口:『Redfin』が自社で運営しているのは、『SUUMO』のようなポータルサイトです。加えて、『Redfin』は自社で宅建免許を持ち、自社にエージェントを社員として採用し、実際の顧客と対面で会うこともしています。サポートも充実していて、自社で顧客への住宅ローンサポートまでやっているのです。こうしたサービスを日本国内で提供することが、GA technologiesが目指している、不動産取引を一気通貫でやる、ということです。ちなみに、『Redfin』のようなビジネスモデルは、米国の不動産領域でスタンダートになりつつあります。樋口:2つ目の、難しいとされるインターネット集客についてですが、これは、インターネット集客の要素を因数分解することからはじまります。“インターネット集客”をいくつかの領域にわけ、領域ごとに、高い専門性を持つプロフェッショナルに、そのかじ取り役を任せるのです。こうすることで、確実に集客できます。

たとえば、GA technologiesのマーケティング部門には、14名のスタッフがいます。部門長は元・カカクコムの責任者です。ほかに、SEOを専門で“まわす”プロフェッショナル。Googleやyahoo!のリスティングを扱うプロフェッショナル。FacebookやInstagramなどのSNS運用を担当するプロフェッショナル。SEOのキーワード選定に特化したプロフェッショナル。アフィリエイトサイトの運営をするプロフェッショナル、などです。樋口:そうした取り組みを続けることで、歴史が浅く改善点も多い私たちですが、ぜひ、みなさんとともに成長していきたいと思っています。

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