英国スタートアップPavegenの『発電タイル』が運動エネルギーを電力へ変換!

- イギリスのスタートアップPavegen(ペイブジェン)社が、発電タイルを使って人の歩行による運動エネルギーを電力に変換し、注目を浴びている。
- 発電タイルは全ての建物、道路、靴底などに取付可能。
- ”スマートシティの新たな根幹”として期待が集まる。
はじめに
2018年2月、ドイツに本社を置く世界有数の重電メーカーSiemens AG(シーメンス)は、イギリスの不動産テックスタートアップPavegen Systems(ペイブジェン・システムズ、以下Pavegen社)との業務提携を発表しました。
Pavegen社の主要事業は、自社開発の発電タイルを使って人の歩行による運動エネルギーを電力に変換し、そのデータを収集・活用すること。同社には、Appleの執行役員をしていたJeff Martin(ジェフ・マーティン)氏も社外アドバイザーとして参画しています。Pavegen社の発電タイルが、未来のスマートシティを支える根幹技術の一つになると信じてのことです。
2018年4月時点では、日本国内での導入事例*はまだありませんが、これまでの取引相手には、Googleやアメリカ連邦政府も含まれます。同社がクラウドファンディングと投資家から集めた資金の総額は、4億5000万円(≒300万ポンド)。
この記事では、最先端のテクノロジーでまちづくりに変革をもたらそうとしているイギリスの企業Pavegen社について徹底解説します。
*日本でのPavegen社窓口は、東京都中央区に本社を構える株式会社アサボウが代理店として担当しており、日本語での問合わせにも対応しています。SUMAVEが調査したところ、現在は旧モデルの”レンタルのみ”で展開をしており、文中に出てくる最新のV3モデルは、株式会社アサボウでも来年以降の発売を予定しているそうです。
※この記事では1ポンドを約150円で換算しています。(2018年4月12日時点)
目次
- Pavegenとは
- Pavegenタイルのできること
- 進化するPavegenタイル
- Pavegenの導入事例
- Pavegenに秘める消費者行動さえも変える可能性とは
- まとめ
- 付録:Pavegen社の創業者Laurence Kemball-Cook氏の成功秘話とは
Pavegenとは
【出典】Youtube:https://www.youtube.com/watch?v=z_syFdKSN6o&t=32st
Pavegen社は、2009年に当時23歳のLaurence Kemball-Cook(ローレンス・ケンボール・クック)氏によって創業された床発電タイル「Pavegen」を提供するイギリスのスタートアップ企業です。
創業のきっかけは、ドイツに本拠地を構えるヨーロッパ有数のエネルギー企業のE.ON(エーオン)でのインターン経験でした。大学で工業デザインを専攻していた彼が与えられたのは、「太陽光と風力によるエネルギーで都市部の街路灯を照らす」というプロジェクト課題。
しかし、1年間のインターンでの研究努力もむなしく、プロジェクトは失敗に終わります。事実上の解雇を言い渡されたケンボール・クック氏は、仕方なく大学に戻ることを決めました。帰路の途中、たまたまロンドンのヴィクトリア駅で絶え間なく行き交う人々を見ていたケンボール・クック氏は、あるアイデアを思いつきます。
これだけの人がいれば、人々の歩行によって安定したエネルギーを生み出せるのではないか?
この思いつきが、のちのPavegenタイル誕生のきっかけとなります。
創業から10年弱。自身の寝室で作り始めた歩行からエネルギーを生み出す発電タイルは、世界30カ国、200を超えるプロジェクトで導入されてきました。これまでにPavegen社と契約を結んだのはGoogleやCoca-Colaなどの世界的企業に留まらず、イギリスの教育機関、ロンドンのヒースロー空港、アメリカ合衆国連邦政府など多岐にわたっています。
同社が目指すのは”世界中すべてのコミュニティが、Pavegenを通してエネルギーへアクセスすることができる世界”。創業者のケンボール・クック氏は、その実現のために欠かせないのが、”自社の発電タイルを、通常の床や道路を作るのと変わらない価格帯まで下げること”だと言います。
2009年の開発当初、1平方メートルあたり約300万円(≒2万ポンド)だったPavegenタイル。6年後の2015年には、1平方メートルあたり約19万円(≒1250ポンド)にまで下がりました。2018年3月の最新のインタビューでは、数年以内に約7万5000円(≒500ポンド)にまで下がる兆しが見えている、と答えています。
ただし、ケンボール・クック氏が最終的に目指しているのは、通常の歩道や床を作るのと変わらない1平方メートル当たり約1万5000円(≒100ポンド)という価格帯。同インタビューでも、“そこまでいったら、本当にワクワクして仕方なくなり始めると思うんだ”と発言しています。
ケンボール・クック氏の言う”ワクワクして仕方ない”とは、どういう意味なのでしょうか。それを知るためにも、まずはPavegenタイルの秘めた可能性についてみていきましょう。
Pavegenタイルができること
【出典】Youtube: https://www.youtube.com/watch?v=PkEGoBe-EdA&ab_channel=Pavegen
“Pavegenは、ただ単にエネルギーを作り出すだけの歩道ではない。全ての建物の中や道路に、あるいは靴底にも取り付けが可能な、未来のスマートシティの根幹となる装置なのだ”とケンボール・クック氏は言います。
この主張の根拠は、人の歩行が生み出す膨大なデータにあるようです。Pavegenタイル一つひとつには、Bluetoothで接続することのできるワイヤレスのチップが埋め込まれています。つまり、Pavegenタイルは、人の歩行による運動エネルギーを電力に変換すると同時に、誰がいつどのタイルの上を歩いたか認識し、歩行データを収集することができるのです。
This app is able to track and measure the energy you generate! What can your footsteps power?💡#citizenscience pic.twitter.com/osC4D4nmkW
— Pavegen (@Pavegen) September 30, 2016
タイルが収集する人々の歩行データを有効活用するために、Pavegen社は現在アプリの開発を行っています。公式ツイッターアカウントで公表している上の画像は試作アプリの一画面。このアプリが実用化されれば、ユーザーがタイル上を歩いて生み出したエネルギーを電子マネーとして還元し、店頭商品の値引き分や電力の乏しい地域への寄付金として使えるようにすることもできるようになるそうです。
また例えば、ロンドンにある全ての駅出入り口にPavegenタイルを導入したとしましょう。そうすると、アプリを開くだけで、どの駅にどれくらい人がいるのかをリアルタイムで把握することができるようになります。これによって、混んでいる駅を避けることができたり、渋滞の緩和も期待できます。
これらは、人々の歩行データの持つ可能性を示すほんの一例です。
ケンボール・クック氏は言います。
エネルギーは、目で見ることができない。理解することだって不可能に近い。でも、Pavegenを使えば、エネルギーの存在を実感できるんだ
脱炭素化を目指して、水力、風力、太陽光など、これまでさまざまなエネルギーを生み出す方法がとられてきました。しかし、他の発電装置にないPavegenの圧倒的な強みは、人々をこれまでは実感することができなかったエネルギーと”エンゲージ”することができることなんだそう。
エンゲージという英語には本来、「会話やディスカッションに(誰かを)巻き込む」「参加する、関わりあう」という意味があります。以前SUMAVEでは、「見込顧客を“顧客”へ!不動産業界におけるエンゲージメント・マーケティング事例」という記事も公開していますが、”エンゲージメント”が重要とされるのは、テックの世界でも同様のようです。その背景については、「Pavegenに秘める消費者行動さえも変える可能性とは」の章でも触れています。
ケンボール・クック氏がよく口にするのは「太陽光パネルや風力発電機を人々は抱きしめたり、下手したら触ることだってしない」ということ。
ある野外フェスティバルでは、Pavegenタイルを使って、参加者が自由に携帯の充電をできるコーナーを設置。実際に1000人以上の人がタイルの上で飛んだり跳ねたりして、携帯を充電したようです。こうした機会を通してケンボール・クック氏は、子どもだけでなく、大人までもが、Pavegenタイルと”エンゲージ”する様子を目の当たりにしています。”Pavegenを使えば、エネルギーの存在を実感できる”と言う根拠はここにあるのでしょう。
進化するPavegenタイル
【出典】Pavegen:http://www.pavegen.com/west-ham-station
これは、Pavegen初期モデルです。踏むと中央のランプが光る埋め込み式の四角い木製タイルを使用しています。当初は、歩行によって生まれたエネルギーの5%を中央ランプの点灯に使い、残りの95%をタイルの中に埋め込まれた電池に溜めると言う仕組みを取っていました。上の画像は、実際に2012年のロンドンオリンピックの際に導入されたPavegenタイルです。
開発の過程で、中央のランプをなくしたり、デザインにも変更や改良を加えましたが、Pavegenタイルが大きな変化を迎えたのは、創業から8年目の2016年のこと。
最新「THE PAVEGEN V3」モデルを発表します。このタイルは、一歩で約5ワット秒*、つまりLEDライトを20秒ほど照らすことのできるエネルギーを生み出すように改良されています。効率は、初期モデルの約20倍。
*1ワット秒は1ワットの電力を1秒間使った場合のエネルギーを指します。
【出典】Pavegen:http://www.pavegen.com/product
V3モデルの一番の特徴は、タイルが三角形であること。旧来の四角いタイルでは、角を踏んだときに生み出される電力と中央を踏んだときに生み出される電力に大きな差異があったそう。三角形にしたことで、どこに体重がかかっても歩行エネルギーが均等に分散され、最も効率よく電力を生み出せるのだと言います。
下の画像は、V3タイルの中に組み込まれている発電機のパーツです。より少ないパーツで、より多くの電力を生み出せるように改良されたもので、旧来モデルの約60%ほどの材料でできているそうです。削減した鉄の量は、1平方キロメートルあたり約60キロにも及びます。タイルに使う部品は100%自社開発の自社製造。これも、コスト削減を達成する秘訣かもしれません。
【出典】Youtube:https://www.youtube.com/watch?v=opD1jg8MbQU&list=PL2fxFcCKX8zgE0UsJH5fpJJPekEoWatZq&ab_channel=Pavegen
Pavegenの導入事例
世界のあらゆる箇所で導入が進むPavegen。いくつかの導入事例を見ていきましょう。
-
ベルリンでのGoogleとの共同イベント(ドイツ)
2017年の冬にベルリンで、「Festival of Lights(光の祭り、別名ハヌカー)」の一環として、行われたGoogleとPavegen社がコラボした期間限定イベントです。Festival of Lightsとは、ユダヤ教の祝日で、紀元前に起きたエルサレムの奪還を祝う行事のこと。
このイベントでは、赤、黄、緑、青という私たちにも馴染みの深いGoogleカラーの光をPavegenタイルを使って照らしました。Googleは”ビッグデータを発明したのは自社だ”と主張するくらいにビッグデータ*の収集と分析に強い関心を示している企業です。すでに共同プロジェクトに乗り出していることからも、Pavegen社の持つ歩行データがGoogleにとって魅力的なのは間違いなさそうです。
*ビッグデータとは、単に量が多いだけでなく、さまざまな種類・形式が含まれる非構造化データ・非定型的データであり、さらに、日々膨大に生成・記録される時系列性・リアルタイム性のあるようなものを指すことが多いようです。(IT用語辞典より)
-
ラゴスのサッカー場(ナイジェリア)
ヨーロッパ最大のエネルギーグループであるロイヤル・ダッチ・シェルとPavegen社の共同プロジェクトです。サッカー場の地面全体にPavegenタイルを埋め込んでいます。日中、選手が走り回った結果、Pavegenタイルで生み出された電力を蓄電。その電力は、暗くなったときにナイター照明として活用され、サッカー場を照らします。
夜のサッカー場を照らす同様のプロジェクトは、ブラジルのリオデジャネイロでも実施済みです。
-
ロンドンのBird Street (バード・ストリート)
ロンドンに訪れたことがある人であれば、耳にしたことがあるはずのOxford Street(オックスフォード・ストリート)。デパートや路面店がひしめくその大通りから一つ外れた横道に入ったところにあるのがBird Streetです。通りの名にあるように、昼間は歩行で生み出されたエネルギーで鳥(Bird)のさえずりを流し、夜は照明に電力を送っています。
最新のV3モデルは「何枚ものタイルを隣り合わせに連続して設置する」というスタイルがとられていますが、それによるリスクも考慮されています。すべてのタイルとタイルの隙間は、生後6か月の幼児の指のサイズでも挟まらないように密接して設置できるそう。こうした安全面に関するリスクに対してきちんと考慮されていることも、公共の場で導入される理由になっているようです。
Pavegenに秘める消費者行動さえも変える可能性とは
【出典】Youtube:https://www.youtube.com/watch?v=z_syFdKSN6o&t=32s
Pavegenが世界中で注目を集めている理由は、シリコンバレーやITの有識者たちの間で、近い将来必ず訪れるだろう、と囁かれている時代の変化を象徴しているからのようです。
Appleが最初のiPhoneを売り出す10年ほど前、1990年代のシリコンバレーでは、「アテンション・エコノミー(Attention based economy)」という言葉が盛んに使われていました。
アテンション・エコノミーとは、”インターネットの普及によって情報が溢れかえることで、「人々の注目・関心」を集めることが情報量に対して希少価値が生まれる”という概念のことを指します。これは「注目を集めたもの勝ち」というインターネットが急速に普及していった2000年以降の世の中の傾向のこととも捉えられます。テクノロジーによって、生活、社会、カルチャーの「未来がどうなるのか」について発信している米国発のメディア「WIRED」では、トランプ大統領の当選は、アテンション・エコノミー時代を象徴する一つの例だと書かれています。
元Apple執行役員でPavegen社の経営諮問委員会*メンバーであるマーティン氏は、アテンション・エコノミーの時代はまもなく終わりを告げ、「ビヘイビアー・エコノミー(Behaviour based economy)」の時代がくるだろうと主張しています。これが、彼がPavegenの秘めた計り知れない可能性に魅力を感じ、アドバイザーとして同社を支援する所以のようです。
*社外の有識者によって構成され、経営上の助言を行う機関を指します。Pavegen社の経営諮問委員会には、時価総額2150億円(20億ドル)と言われるタイルカーペットの先駆的企業Interfaceの元代表Greg Colando(グレッグ・コランド)氏もメンバーとして着任しています。
マーティン氏が主張するビヘイビアー・エコノミーとは、時代の変化によって政府や企業は消費者自身の選択による行動(ビヘイビアー)を無視せざるを得なくなるだろう、というものです。
そして、この『消費者の選択による行動(ビヘイビアー)』にプラスの影響を与えることができる企業の一つが、Pavegen社だとマーティン氏は言います。
例えば、あなたがAというお店に行って、欲しいものを探すのに店内を歩き回ることを想像してみてください。Pavegenを導入している店であれば、その店の電力の一部は、あなたの歩行によって賄われます。そのとき、あなたの行動(歩行)に感謝して電子マネーを還元してくれるお店と、してくれないお店があった場合、どちらに行くか。おそらく、電子マネーを還元してくれるお店を選ぶでしょう
これがマーティン氏の主張です。
マーティン氏の言うビヘイビアー・エコノミー時代の到来は、Pavegen社が自社タイルが生み出すことのできるエネルギーの”エンゲージメント”の重要性をあらためて強調する理由の一つのようです。
まとめ
【出典】Pavegen:http://www.pavegen.com/bird-street
僕は、少なくとも1万枚のタイルを世界中の主要都市に敷き詰めたいんだ。それができないのであれば、僕はこの惑星にいる意味がないよ。9999枚じゃダメなんだ(笑)
ケンボール・クック氏がインタビューで答えている、Pavegen社が現状で目指している具体的な数字です。同氏は、こうも言っています。
価格の低下に伴い導入が進み、今後データがもっと取れるようになってきたら、Googleのような企業がもっともっと面白い使い方を見つけると期待している
ケンボール・クック氏がPavegenタイルの価格低下の先に見据えるのは、急速なPavegenタイル導入件数の増加、そしてそれによるGoogleのような大手IT企業と生み出すイノベーション。“ワクワクして仕方なく”なるのは、もう少し先の話のようです。
付録:Pavegen社の創業者Laurence Kemball-Cookの成功秘話とは
インターンを解雇された帰り道、ロンドンのヴィクトリア駅で「人の歩行で電力を生み出す」というアイデアを思いついたケンボール・クック氏。当時は、イギリス中部のラフバラ大学に通い工業デザインを専攻する学部生でした。
今でも覚えているのは、その日にBBCのサイトでヴィクトリア駅は1時間に3万5000人もの人が行き来をするというニュースを見たことだね。実際にそこに立って見渡してみると、ものすごいたくさんの人がいるなと思った
せわしく行き交う人々を見て思いついた「人の歩行で電力を生み出す」という突飛なアイデアを証明するために、彼はすぐに大学に戻り、14時間かけてPavegenタイル最初の試作品を完成させます。自身の手で、アイデアが実現可能であることを証明したのです。2009年のことでした。
大学卒業後、ケンボール・クック氏は研究開発の費用を賄うために、ロンドンの150人の投資家に出資を頼みに行きましたが、誰一人、首を縦には降りませんでした。彼が次に出資を求めに行ったのは、母校のラフバラ大学。大学の答えは、事業の75%を大学に渡すのであれば援助する、というもの。彼のほうから出資を断ります。
それでも彼は、決して諦めませんでした。なんと彼が大学の次に出資を募りに行った先は英国政府。しかし、政府からの返答は、「人の歩行でエネルギーを生み出すなんて、うまく行くはずがない」というものでした。
投資家、大学、政府に否定をされても、ケンボール・クック氏は、自身のアイデアの秘めたる可能性を信じ続けます。寝室にこもって、4年もの間、一人で開発を続けたのです。転機が訪れたのは、2012年のことでした。
4年間の研究開発が実を結び、その頃すでに、踏むと中央のランプが点灯する旧モデルのPavegenタイルの商品化にこぎつけていました。しかし、発電タイルを実際に見せて営業をしても、誰も導入しようとはしなかったそうです。
ケンボール・クック氏がたどり着いた答えは、「どんな方法を使ってでも既成事実を作ること」でした。それは、決して褒められる行為ではありませんが、真夜中にロンドンの建設現場に忍び込んで違法にPavegenタイルを埋め込みます。さらに、そのタイルの写真を撮って、自身のホームページで「これが、未来の電気の形だよ!僕たちの初の導入を祝おう!」と書き込みをしたのです。
この行動がきっかけとなり、Pavegen社が、ヨーロッパで最大規模の商業施設を運営するWestfield(ウエストフィールド)と約3000万円(≒19万2000ポンド)で、同社初の公式な契約を結んだのは、この数週間後のことでした。
のちに、ケンボール・クック氏は、自身の行いについてこう述べています。
僕は、Pavegenタイルが地面に埋め込まれている、という事実を目の当たりにしないと、投資家たちは絶対に投資をしてくれないと思ったんだ。起業家というのは、たとえ既存のルールに逆らうことをしてでも、自分の力で運を生み出さないといけないんだよ