オフィス探しを効率的に! AIを活用した賃貸オフィスの仲介業務支援estie(エスティ)

- 人材確保や生産性向上を目的とした高品質なオフィスの需要が高まっている。
- オフィス物件を探す際、情報収集や手続きなど手間がかかることが課題である。
- 「estie」はオフィス物件探しの課題を解決するサービスとして注目されている。
高まるオフィス需要とオフィス探しの課題
近年、人材確保や生産性向上を目的として、高品質なオフィスの需要が高まっています。ザイマックス総研の「大都市圏オフィス需要調査2019春」によると、オフィスの利用人数が減った企業が13.6%であるのに対して、増えた企業は38.3%と、大幅に上回っています。オフィス面積を拡張した企業は、全体の8.6%を占めており、こちらも縮小した企業(全体の3.1%)より上回っている状態です。
このようにオフィス市場は堅調に推移しており、特に首都圏では情報通信業を中心に、人員増加に合わせてオフィスを拡張する企業が増加傾向にあります。
しかし企業がオフィス物件を探す際、情報の不透明性が一因となり非常に手間がかかると言われています。より多くの物件を比較して探したい場合、複数の不動産会社のサイトを見なければなりません。さらにはそのサイトの物件情報の中に賃料が明記されておらず、不動産会社へ問い合わせないといけないケースが多いなど、情報収集だけで工数を要してしまいます。
そして一度不動産会社に問い合わせると、その後何度も連絡を取り合っていくこととなります。新着物件の提案などを得るためには、直接のやりとりが必要であるため、コミュニケーションコストが発生します。
市場の物件を網羅的に確認することが大変である点、不動産会社と企業間の情報の非対称性が強いといった点が、現在のオフィス探しにおける課題の一端と言えるのではないでしょうか。
希望条件を入れるだけでレコメンドAIが提案
上記で述べたオフィス向け物件探しの課題に対し、株式会社estieはAIを活用して情報の不透明性や非対称性を解消し、従来よりもシンプルにオフィス物件を探せるプラットフォーム「estie(エスティ)」を開発しました。
オフィス探しのプラットフォーム「estie」【URL】https://www.estie.jp/
AIでオフィスの推定適正賃料を算出する「e-賃料」
estieでは都心5区を中心とした8,000件以上のオフィス賃貸の物件情報を統合。機械学習を活用した独自のアルゴリズムによって「e-賃料(推定適正賃料)」を算出し、表示しています。
e-賃料はあくまでestieが物件の特性や景気変動も考慮して独自に算出したもので、実際の募集条件ではありません。ですが、estieを活用して新規成約につながった物件の賃料との誤差率は2.79%(2019年8月時点)となっており、非常に高い精度で賃料予測を立てることができているといえそうです。
estieの3つの特徴「レコメンド」「オファー」「マッチング」でオフィス探しの時間短縮
企業は賃料やエリア、延床面積などさまざまな条件をもとにオフィス物件を絞り込んだのち、気になった物件を「興味あり」にするだけで、AIが企業の好みを学習し、最適な物件を「レコメンド(おすすめ表示)」してくれるようになります。
特に「e-Map」という機能ではAIが希望条件に合う物件を地図上に表示するため、駅までの距離や周辺の施設情報を直感的に比較する事ができます。
利用人数や予算など、希望条件を登録しておくと、複数の不動産エージェントから希望条件に合った物件の「オファー(提案)」が届きます。オファーに対して企業は「お気に入り」を選ぶだけでエージェントと「マッチング」することができ、チャットを通して内覧予約や書類の共有などが可能。
提案に対して希望条件が合わない場合は、「興味なし」を選ぶだけで手間を掛けずに断ることができます。不要なエージェントからの営業連絡に悩まされることもなく、スピーディに候補物件を検討できるのです。
このような機能をもつestieは、エージェントにとっても企業側の希望している条件を知ることができたり、提案に対する反応をすぐ知ることができたりするため、より提案精度を上げられるメリットがあります。また、従来よりも成約に至るまでのコミュニケーションコストや営業期間を圧縮できるので、成約率の向上にもつながります。
エージェントとのチャット機能【出典】「estie」正式リリースプレスリリースより【URL】https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000040115.html
オフィス仲介会社の多数参加と豊富な物件数
estieには最大手のオフィス仲介会社の大半が参画しており、市場に流通しているオフィスのほとんどをカバーできる物件数を有しているといいます。そのため、企業は従来のように多数のエージェントに問い合わせる必要がなく、候補物件の情報からエージェントとの連絡までオフィス賃貸に関わる業務をestie内で完結できるのです。
オフィス探しの情報を集約できる「estie」【URL】https://www.estie.jp/
テクノロジーの活用で顧客体験をスマート化
オフィス市場は情報の不透明さや非対称性などの課題が多く、不動産テックの中でも開拓があまり進んでいない分野といえます。人員増加や働き方の多様化など急速に企業を取り巻く環境が変化する中、そうした状況に対してどうオフィス環境を整備していくか、企業は柔軟性が求められています。
estieのようなスマートな顧客体験でオフィスを探せるということが一般的になれば、市場全体で情報の開示が進んでいくようになり、オフィスを探している企業の個別事情に即した条件で探しやすくなっていくなどの変化が期待できます。
需要が高まっているオフィス市場ですが、そうした変化があれば、より一層の市場の活性化にもつながっていくのではないでしょうか。