リースバックは銀行でできる?仕組みと提携金融機関の実態・最適な資金調達の選び方



目次

リースバックは銀行で利用できる?結論と仕組み

「リースバック 銀行」と検索したときに多くの人が誤解しやすいポイントは、申込窓口と契約主体が一致していると思い込んでいる点です。結論として、銀行単体でリースバックを実行することはできません。銀行で相談や申込ができるケースは存在しますが、最終的な売買契約と賃貸借契約の相手方は不動産会社になります。

銀行で「できる」と感じる理由の正体

銀行の窓口で「リースバックの相談が可能」「申込受付あり」と表示されている場合があります。ここで多くの人が「銀行が買い取ってくれる」と認識しますが、実態は以下の流れです。

  • 銀行に相談・仮審査のようなヒアリングを受ける
  • 銀行が提携している不動産会社へ情報が送られる
  • 不動産会社が査定・条件提示を行う
  • 売買契約・賃貸借契約は不動産会社と締結

この構造では、銀行は資金提供者でも買主でもなく「紹介窓口」に過ぎません。契約書の名義を見ると、銀行名が一切出てこないケースがほとんどです。

実務で確認すべき契約主体と責任範囲

現場でよく起きるトラブルは、「銀行経由だから安心」という思い込みによる確認不足です。契約前に以下を必ずチェックします。

  • 売買契約書の買主名義(どの会社が所有者になるか)
  • 賃貸借契約の貸主(家賃を支払う相手)
  • 将来の転売可否(第三者へ売却される条項の有無)
  • 家賃改定条件(何年ごとに見直しがあるか)

銀行が関与していても、これらの条件は不動産会社ごとに大きく異なります。特に「転売される可能性」は見落とされやすく、契約書の特約欄に小さく記載されていることが多い項目です。

銀行経由と直接依頼の違い

同じリースバックでも、入口の違いによって実務上の体験は変わります。

  • 銀行経由
    ・他の金融商品(ローン等)と比較しながら検討できる
    ・紹介先が限定されるため選択肢が狭くなる
  • 直接依頼
    ・複数社に査定依頼し条件比較がしやすい
    ・担当者によって提案の質にばらつきが出やすい

迷いやすいポイントは「安心感」と「条件の柔軟性」のトレードオフです。銀行経由は心理的ハードルが低い一方、価格や家賃の交渉余地は限定されやすい傾向があります。

判断のコツは“契約相手ベース”で考えること

検討時に視点を切り替えると判断が明確になります。「どこで申し込むか」ではなく、「誰と契約するか」で比較することが重要です。実際の比較軸は次の3つに絞ると整理しやすくなります。

  • 売却価格(資金調達額)
  • 家賃(長期負担)
  • 契約条件(居住継続性・買戻し可否)

銀行のブランドではなく、この3点で複数社を並べて検討することで、実務的な判断が可能になります。

銀行で相談できても、契約の中身は不動産会社で決まるので“誰と契約するか”を基準に考えるのがポイントです

なぜ銀行はリースバックを扱えないのか

銀行がリースバックを直接提供できない理由は、単なるビジネス戦略ではなく制度上の制約にあります。この構造を理解しておくと、なぜ「銀行=紹介」という形になるのかが明確になります。

銀行法による業務制限の影響

銀行は預金と融資を中心とした金融業務に特化するよう法律で制限されています。ここで重要なのは「他業禁止」という考え方です。不動産の売買や仲介を継続的に行うことは、この制限に抵触する可能性があります。

リースバックは以下の要素を同時に含みます。

  • 不動産の売買(所有権の移転)
  • 賃貸借契約(継続的な貸主業務)

この2つを事業として反復継続するには、金融機関とは異なる法的枠組みが必要になります。

宅建業免許が必須となる理由

リースバックを事業として行う場合、宅地建物取引業の免許が求められます。この免許は、不動産取引における消費者保護のための制度です。具体的には以下の義務が課されます。

  • 重要事項説明の実施
  • 契約内容の明示義務
  • 取引に関する責任体制の整備

銀行はこの免許を取得することが前提のビジネスモデルではないため、直接的な参入が難しい構造になっています。

実態は「金融と不動産の分業モデル」

結果として、現在のリースバック市場は役割分担で成立しています。

  • 銀行:資金相談・顧客接点・信用力の提供
  • 不動産会社:買取・賃貸管理・契約実行

この分業により、銀行はリスクを限定しつつ顧客ニーズに対応できます。不動産会社側は資金力や顧客紹介を得られるため、双方にメリットがあります。

なぜ一部の銀行は「取り扱いあり」と表示するのか

検索結果で混乱を招く要因がここにあります。銀行の公式サイトで「リースバック取扱」と記載されている場合でも、実務は以下のどちらかです。

  • 提携不動産会社のサービスを紹介している
  • グループ会社(不動産会社)が提供している

表面的には銀行サービスに見えても、契約主体は別会社です。この違いを理解せずに進めると、「銀行が保証してくれる」という誤認につながります。

現場で見落としやすいリスクポイント

銀行が関与している案件でも、以下は自己責任で確認が必要です。

  • 契約期間(定期借家か普通借家か)
  • 買戻し価格の設定方法(市場連動か固定か)
  • 家賃滞納時の対応(猶予の有無)
  • 所有者変更時の条件引継ぎ

特に定期借家契約は期間満了で終了するため、「住み続けられる前提」で考えると判断を誤ります。

銀行が扱う代替手段との違いも押さえる

銀行が直接扱えるのは融資商品です。代表例としてリバースモーゲージがあります。ここでの違いは「売却か融資か」です。資金調達の性質が異なるため、検討順序を間違えると非効率になります。

  • 所有権を維持したい → 融資(銀行商品)
  • 早期に現金化したい → 売却(リースバック)

この切り分けを先に行うことで、銀行に相談すべきか、不動産会社に直接依頼すべきかが明確になります。

銀行が扱えない理由はビジネスではなく法律構造なので、仕組みを理解すると判断が一気にシンプルになります

銀行経由で利用できるリースバックの仕組み

銀行でリースバックを申し込む場合、実際の取引主体は銀行ではなく不動産会社になります。窓口として銀行が関与し、提携先のリースバック事業者へ案件を流す構造です。契約書の当事者欄を確認すると、売買契約の相手は不動産会社、賃貸借契約の貸主も同社であることが分かります。この一点を見落とすと、条件交渉の相手を誤認しやすくなります。

実務フローで理解する紹介型スキーム

実際の進行は次のように進みます。

  • 銀行窓口で相談(資金用途や残債の有無、年齢などをヒアリング)
  • 銀行が提携不動産会社へ案件紹介
  • 不動産会社が査定(机上査定→訪問査定)
  • 売買条件・賃料条件の提示
  • 売買契約と賃貸借契約を同時に締結
  • 決済・所有権移転後、賃借人として居住継続

現場で迷いやすいのは、銀行担当者が提示する「目安条件」と、最終的に不動産会社が提示する「確定条件」が異なる点です。銀行はあくまで一次窓口のため、家賃や買戻し条件の最終決定権は持ちません。査定額の幅が大きい場合は、銀行経由に加えて直接複数社へ査定を依頼し、レンジを把握する方が精度が上がります。

銀行経由のメリットと制約の実態

銀行を通す価値は「比較」と「安心感」にあります。既存の取引関係がある場合、資産背景や返済履歴を踏まえた相談がしやすく、リバースモーゲージや不動産担保ローンとの並行検討が可能です。一方で、条件の柔軟性は提携先に依存します。銀行が紹介する先は限られるため、以下の制約が出やすくなります。

  • 提携先の数が少なく、価格競争が働きにくい
  • 契約条件(定期借家か普通借家か、更新可否)の選択肢が限定される
  • エリアや物件種別によっては紹介自体ができない

見落としやすい確認ポイント

契約前に必ず確認すべき実務項目を整理します。

  • 売買契約書の特約条項:買戻し価格の算定式、期間、違約金
  • 賃貸借契約の種類:普通借家か定期借家か、更新条件
  • 賃料改定条項:何年ごとに見直すか、指標は何か
  • 修繕負担:設備故障時の負担区分
  • 物件の再転売可否:オーナー変更時の通知・承諾条件

担当者への質問は具体化すると精度が上がります。「家賃は将来どの指標で改定されますか」「買戻しはいつでも可能ですか、価格はどの式で決まりますか」など、条文ベースで回答を引き出すのがコツです。銀行経由でも、最終的な交渉相手は不動産会社である点を前提に進めると、条件の詰め方に無駄が出ません。

銀行は窓口、条件は不動産会社が決める。この役割分担を理解するだけで交渉の精度が上がります

リースバックとリバースモーゲージの違い

両者は「自宅を活用して資金を得る」という点は共通ですが、法的性質とリスクの持ち方が根本的に異なります。前者は売却、後者は融資です。この違いが、資金の自由度、審査、将来の負担に直結します。

所有権と資金の性質で分ける

最初に押さえるべき整理です。

  • リースバック:売却により所有権は移転。受け取る資金は売買代金
  • リバースモーゲージ:所有権は維持。受け取る資金は借入金

所有権が移るかどうかで、将来の選択肢が変わります。リースバックは資産を現金化する代わりに家賃負担が発生し、リバースモーゲージは資産を残す代わりに債務が積み上がります。

審査・利用条件の差が実務に効く

銀行が主に扱うのはリバースモーゲージです。融資であるため審査があり、年齢や物件評価、相続人の同意などが求められるケースが多くなります。資金使途が限定される商品も存在し、自由度はリースバックより低い傾向です。

一方、リースバックは売買のため、厳密な与信審査は不要です。収入が不安定でも成立する余地があり、資金使途も基本的に自由です。ただし、売却価格と家賃はトレードオフになりやすく、短期で資金を厚く取るほど賃料が上がる設計が一般的です。

キャッシュフローと長期コストの見え方

判断を誤りやすいのは、初期に受け取る金額だけで比較してしまう点です。実務では、以下の視点で試算します。

  • リースバック:受取金 −(月額家賃×想定居住年数)− 諸費用
  • リバースモーゲージ:借入残高の推移+利息の累積 − 将来の売却見込み

例えば、長期で住み続ける前提なら、家賃総額が膨らみやすいリースバックは不利になることがあります。逆に、短中期で現金が必要、かつ将来の所有にこだわらない場合は、リースバックの機動性が活きます。

選択を分ける実務的な基準

迷ったときの判断軸を具体化します。

  • 年齢と収入の安定性:安定収入が弱いなら売却型が検討しやすい
  • 資金使途の自由度:用途制限があると困るなら売却型
  • 相続の意向:不動産を残す意思が強いなら融資型
  • 居住年数の見込み:長期前提なら総コストで再計算
  • 金利環境:金利上昇局面では融資型の負担が読みにくい

現場では「まず銀行で相談し、融資条件を確認→並行してリースバック査定を取得→総コストで比較」という順番が効率的です。順序を誤ると、初期金額の大きさだけで意思決定してしまい、後から家計を圧迫するケースが出ます。

売るか借りるかの違いではなく、将来のキャッシュフローで比較すると判断を誤りません

銀行と提携している主なリースバック事業者

銀行でリースバックを相談した場合、実際に契約する相手は不動産会社です。ここで重要なのは「どの事業者と提携しているか」であり、同じ銀行窓口でも条件や対応力が大きく変わります。表面的に「銀行経由だから安心」と判断するのではなく、実務上は提携先の実力を見極める必要があります。

金融グループ系リースバック事業者の特徴

銀行と提携している事業者は、金融グループやノンバンク系が中心です。代表的なプレイヤーには以下のようなタイプがあります。

  • クレジット・ノンバンク系(資金力重視)
  • 金融グループ内の不動産会社(バランス型)
  • フランチャイズ型の不動産会社(エリア対応力重視)

共通点は「資金調達力があること」です。リースバックは不動産を買い取るビジネスであるため、資金力が弱い会社ほど途中で転売する可能性が高くなります。銀行が提携先として選ぶのは、一定の財務基盤を持つ企業に限定される傾向があります。

提携スキームごとの実態の違い

同じ「銀行提携」といっても、関与の深さには差があります。現場では次の3パターンに分かれます。

  • 紹介のみ:銀行は窓口になるだけで審査・条件は事業者が決定
  • 共同提案型:銀行が資金計画まで関与し、他の融資と比較提案
  • グループ内完結型:金融グループ内で不動産会社を保有

見落とされやすいのは「条件交渉の主導権」です。紹介型の場合、銀行に相談しても家賃や売却価格の交渉余地はほぼなく、実質的には事業者の提示条件に依存します。

実務で確認すべきチェックポイント

提携事業者を見極める際は、会社名だけで判断すると失敗しやすくなります。以下のような具体的な確認が必要です。

  • 買取後の保有方針(長期保有か短期転売か)
  • 賃貸契約の種類(普通借家か定期借家か)
  • 家賃改定の条件(更新時の見直し有無)
  • 買戻し条件(価格算定方法と期限)
  • エリア対応(地方物件・築古対応の可否)

特に「定期借家契約」の扱いは見落とされやすいポイントです。銀行窓口では説明が簡略化されることがあり、契約期間終了後に再契約できないケースもあります。

銀行経由と直接申込の使い分け

銀行経由が適しているのは、他の資金調達手段と比較しながら検討したいケースです。不動産担保ローンやリバースモーゲージと並行して相談できるため、資金全体の設計がしやすくなります。

一方、スピードや条件交渉を重視する場合は、直接事業者に問い合わせた方が早く進みます。特に複数社査定を行う場合、銀行経由では横並び比較がしづらくなる点に注意が必要です。

実務では「銀行で方向性を整理し、最終的に複数の事業者へ直接打診する」という流れが最も合理的です。

銀行経由は入口としては有効ですが、条件を決めるのは提携先なので“どの会社か”を見ないと意味がないですよ

リースバックのメリットと向いているケース

リースバックは単なる「住み続けられる売却」ではなく、資産とキャッシュフローを同時に組み替える手段です。メリットを表面的に理解するだけでは不十分で、「どの条件なら有利に機能するか」を把握する必要があります。

キャッシュ化と居住維持を同時に実現できる

最大の特徴は、資産の流動化と生活維持が両立する点です。通常の売却では「現金化か居住か」の二択になりますが、リースバックでは両方を成立させます。

実務上の強みは「資金用途の自由度」です。融資と異なり使途制限がないため、以下のようなケースで使われます。

  • 事業資金の一時確保(運転資金やつなぎ資金)
  • 住宅ローンの完済によるキャッシュフロー改善
  • 老後資金の前倒し確保
  • 相続時の現金化準備

特に法人経営者の場合、個人資産を動かして資金繰りを調整する場面で活用されることが多く、銀行融資の補完として機能します。

所有リスクを切り離せる点の実務的メリット

見落とされがちですが、売却後は所有リスクから解放されます。固定資産税や修繕負担だけでなく、資産価値下落のリスクも移転します。

築古物件や立地が弱い不動産では、この効果が大きくなります。将来の売却難易度が高い物件ほど、「今の価格で売却しつつ住み続ける」という選択は合理的です。

向いているケースの具体判断

メリットが活きるのは、以下のような条件が揃う場合です。

  • 短期間でまとまった資金が必要
  • 引っ越しによる生活変化を避けたい
  • 将来の不動産価値に不安がある
  • 家賃負担を継続できる収入見通しがある

逆に「売却価格を最大化したい」「長期的な住居コストを抑えたい」という目的には適しません。

現場で多い活用パターン

実務では、単一目的ではなく複合的な理由で利用されることが多いです。典型例としては次の通りです。

  • ローン返済圧縮+生活維持の同時実現
  • 事業資金確保+銀行融資の信用維持
  • 相続前整理+居住継続

このように、単なる資金調達ではなく「財務戦略の一部」として使われる点が特徴です。

判断時に見落としやすいポイント

利用検討時に最も重要なのは、売却額ではなく「家賃とのバランス」です。売却価格が高くても家賃が高ければ、長期的には不利になります。

確認すべきポイントは以下です。

  • 売却価格に対する年間家賃利回り
  • 将来の収入変動リスク
  • 家賃改定条件
  • 住み続けられる契約形態

この4点を数値で把握しないまま契約すると、後から負担が重くなるケースが多く見られます。

結論として、リースバックは「短期資金確保+居住維持」を優先する人には適していますが、「資産最大化」を優先する人には適さない手段です。目的と期間を明確にして選ぶことが不可欠です。

リースバックは便利ですが、“家賃を払い続ける前提の資金調達”という本質を外すと判断を誤ります

リースバックのデメリットと注意点

リースバックは「自宅に住み続けながら資金化できる」という特徴が先に語られがちですが、実務ではコスト構造と契約条件を見誤るケースが多く見られます。資金調達手段として成立するかは、売却価格・家賃・契約期間の3点でほぼ決まります。

売却価格と家賃の関係を誤ると資金効率が悪化する

売却価格は一般的な仲介売却より低くなります。問題は「安いこと」ではなく、家賃とのバランスです。リースバックでは、買主側が投資回収を前提に賃料を設定するため、売却価格に対して利回りベースで家賃が決まります。

現場で確認すべきポイントは以下です。

  • 年間家賃 ÷ 売却価格 の利回り(6〜12%程度が一つの目安)
  • 周辺賃料と比較したときの乖離
  • 家賃改定条項の有無(更新時に上がるか)

「売却価格が高い=有利」と判断すると、家賃が高止まりして長期的な負担が増えるケースがあります。逆に価格を抑えて家賃を下げる交渉も可能な場合があるため、総コストで判断する必要があります。

賃貸借契約の種類で居住継続リスクが変わる

リースバック後の契約は賃貸借契約ですが、ここで見落としやすいのが契約形態です。普通借家契約と定期借家契約ではリスクがまったく異なります。

  • 普通借家契約:更新前提。長期居住しやすい
  • 定期借家契約:期間満了で終了。再契約は貸主次第

定期借家契約の場合、数年後に退去が前提になることがあります。特に資金繰りのために短期利用を想定している事業者では、この形式が多くなりやすい傾向があります。

契約書では以下を必ず確認します。

  • 契約期間と更新条件
  • 再契約時の賃料見直しルール
  • 途中解約の条件と違約金

「住み続けられる」という前提は、契約条件によって大きく変わります。

所有者変更による条件悪化リスク

見落とされがちなのが、物件の転売リスクです。リースバック後の所有者は不動産会社ですが、その会社が物件を売却する可能性があります。

所有者が変わると、次のような影響が出ることがあります。

  • 家賃の見直し交渉が入る
  • 契約更新を断られる
  • 退去を前提とした条件提示になる

特に資金力の小さい事業者では、短期で売却して利益確定するモデルも存在します。会社の保有方針や保有期間の実績は事前に確認する必要があります。

住宅ローン残債との関係で利用できないケース

住宅ローンが残っている場合、売却価格が残債を下回ると成立しません。抵当権抹消ができないためです。

実務では以下の確認が重要です。

  • ローン残高証明書の取得
  • 想定売却価格との差額
  • 不足分の自己資金での補填可否

「資金が必要だから利用する」という発想だけでは通らず、金融条件との整合性が求められます。

クーリングオフが効かない点は見落としやすい

不動産売買はクーリングオフの対象外です。契約後に「やはりやめたい」と思っても、基本的に解除はできません。

契約前にやるべき具体的な確認は明確です。

  • 売買契約書と賃貸借契約書を分けて読む
  • 重要事項説明の該当箇所にチェックを入れる
  • 不明点は書面で回答をもらう

口頭説明だけで判断すると、後から条件の認識違いが発生しやすくなります。

リースバックは「売却額」ではなく「総支払コスト」で判断しないと、あとから効いてきます

銀行に相談するべき人と直接依頼すべき人

リースバックは銀行でも相談できますが、実態は「紹介窓口」です。どこに相談するかで、選択肢の広さとスピードが変わります。重要なのは「何を優先するか」です。

銀行に相談するべき人の特徴

銀行相談が有効なのは、資金調達手段を横断的に比較したいケースです。リースバックに限らず、他の選択肢も同時に検討したい場合に向いています。

具体的には以下のような状況です。

  • リースバックと融資(不動産担保ローン・リバースモーゲージ)で迷っている
  • 収入状況に応じた返済計画を整理したい
  • 住宅ローン残債や借入状況を踏まえて判断したい

銀行は金融商品の全体像を踏まえた提案ができるため、「そもそも売却すべきか」という段階での整理に適しています。

現場では、次のような相談の進め方が有効です。

  • 現在の借入一覧を持参する
  • 年収・年金見込みを提示する
  • 資金の使途と必要時期を明確にする

単に「リースバックをやりたい」と伝えるより、代替案を含めた提案を受けやすくなります。

直接依頼すべき人の特徴

一方で、リースバックを前提に動く場合は、不動産会社への直接依頼が合理的です。理由は単純で、条件交渉とスピードが大きく違うためです。

直接依頼が適しているのは次のようなケースです。

  • できるだけ高く売りたい、または家賃条件を細かく調整したい
  • 短期間で現金化したい(数週間〜1ヶ月以内)
  • 複数社を比較して最適条件を選びたい

銀行経由では提携先が限定されるため、比較対象が狭くなります。直接依頼なら複数社の査定を同時に取り、条件を横並びで判断できます。

実務的な進め方は以下です。

  • 3社以上に同時査定を依頼する
  • 売却価格と家賃をセットで比較する
  • 契約形態(普通借家か定期借家か)で絞り込む

この順番で進めると、条件の良し悪しが見えやすくなります。

判断軸は「安心」ではなく「条件」と「時間」

銀行を通すと安心感があると感じる人は多いですが、契約相手はあくまで不動産会社です。実務上の条件は紹介先に依存します。

判断基準として整理するとシンプルです。

  • 比較重視・総合判断 → 銀行相談
  • 条件重視・スピード重視 → 直接依頼

ここで迷う場合は、最初に銀行で全体像を整理し、その後に直接査定を取るという二段構えも有効です。

よくある失敗パターン

現場で多い失敗はパターン化されています。

  • 銀行経由だけで決めてしまい、他社比較をしていない
  • 1社だけの査定で契約してしまう
  • 家賃シミュレーションをせずに契約する

特に比較不足は致命的です。リースバックは事業者ごとに条件差が大きく、同じ物件でも数百万円単位で差が出ることがあります。

最終的に確認すべき指標は明確です。

  • 手取り資金額
  • 月額家賃と継続可能年数
  • 契約期間と更新条件

この3点で判断すれば、選択を誤る確率は大きく下がります。

銀行は入口の整理、最適条件は自分で取りに行くという発想が重要です

順位商品名会社名ポイント本社所在地(都道府県)上場対応エリア実績査定スピード資金化までの日数再購入できない期間通常の賃貸借契約契約期間住み続ける期間資金使途査定・審査手数料事務手数料査定額設定賃料(リース料)年齢保証人利用条件審査可能物件審査不可物件売却後の選択肢その他サービス・独自特典公式サイト
1位セゾンファンデックス/リースバック株式会社セゾンファンデックスセゾングループの信頼性。事務手数料等の初期費用が比較的安価東京都非上場※セゾングループ全国-最短即日最短2週間--3年-自由0円---20歳以上原則不要安定した収入
不動産名義人全員の同意
売却価格が住宅ローン残債を上回る
個人:所有物件(戸建て、マンション)
法人・個人事業主の場合:所有物件(オフィスビル、事務所、社員寮、自宅、作業場、工場、店舗など)
-継続
退去
再購入
選べる付加価値サービス
・セコムのホームセキュリティ
・HOME ALSOK みまもりサポート
・くらしのセゾン ハウスクリーニング
・ホームネットのハローライト
公式サイト
2位一建設/リースバックプラス一建設株式会社「標準」と「優遇」プランあり。最大1年間の賃料無料など特典が充実東京都非上場※東証一部上場飯田グループホールディングスの子会社全国分譲住宅販売戸数日本一の飯田グループホールディングス1日~3日最短2週間-1年~5年普通賃貸借契約は、延長自由。定期借家契約は、延長不可1年~5年自由0円--※定期借家契約の場合は、1年目家賃無料20歳以上不要売却価格が住宅ローン残債を上回るどのような物件も取り扱い可能-○普通賃貸借契約
継続
退去
買戻し(再購入)
○定期借家契約
退去
買戻し(再購入)
○定期借家契約
最大1年間家賃無料
売却益の一部キャッシュバック
(オプション:はじめの住み替え)
引っ越し費用無料
査定価格アップ
○普通賃貸借契約
住めば住むほど再購入価格が下がる
○共通
3年目以降、新築戸建てに住み替え可能
不要資金預入制度
売却益還元制度
はじめごあいさつコール(65歳以上)
ファストドクター
24時間ホームセキュリティ
会員様限定優待サービス
駆けつけサービス
暮らし相談サービス
お手伝いサービス
公式サイト
3位SBIスマイル/ずっと住まいるSBIスマイル株式会社SBIグループの資金力。資金使途が自由で引越し費用も不要東京都非上場※SBIグループ全国-仮査定は最短即日/正式査定は、2営業日~3営業日2週間~1カ月前後-契約期間をお客様と協議し決定-自由0円0円----売却価格が住宅ローン残債を上回る--継続
退去
買戻し(再購入)
引越しお祝い金制度公式サイト
4位あなぶきのリースバック穴吹興産株式会社西日本に強いあなぶきグループ。マンション管理の知見を活かした対応香川県東証スタンダード上場東京・神奈川・千葉・埼玉・大阪・兵庫・京都・香川・高知・徳島・愛媛・広島・岡山・福岡全国供給戸数ランキング8位(2021年6月30日現在)最短1日での回答最短1週間-○普通賃貸借契約(更新可)相談により対応可能普通賃貸借契約は、延長自由自由0円0円相場の成約相場価格の70%前後。※立地や築年数によって変動-20歳以上不要売却価格が住宅ローン残債を上回る専有面積40㎡以上
築年数10年以上
RC造、もしくはSRC造
戸建て継続
退去
買戻し(再購入)
70歳以上の方
・セコムのホームセキュリティ
公式サイト
5位ミライエ/リースバック株式会社ミライエ任意売却や競売回避の専門企業。他社で断られた案件も柔軟に審査東京都非上場北海道・東北・関東・中部-最短即日~1週間1カ月以内---自由0円------どのような物件も取り扱い可能-継続
退去
買戻し(再購入)
-公式サイト
6位インテリックス/あんばい株式会社インテリックスリノベーション大手。2年間の定期借家契約が基本(再契約相談可)東京都東証一部上場全国累計20,000戸以上のリノベーション住宅 施工・販売実績査定依頼から1週間~10日半月~1カ月前後契約開始より2年間-2年2年間、延長自由自由0円--周辺の家賃相場、お客様の支払可能額を考慮して設定20歳以上不要安定した収入
不動産名義人全員の同意
売却価格が住宅ローン残債を上回る
事業用地
マンション・戸建・土地・ビル・店舗等どのような物件も取り扱い可能
借地上の建物
住宅ローンの残債がご所有の不動産の査定額より大きい方
弊社でのお取扱が難しい地域の場合
継続
退去
買戻し(再購入)
-公式サイト
7位伊藤忠の住宅リースバック伊藤忠ハウジング株式会社伊藤忠商事グループの総合力。都心部のマンション・戸建てに強み東京都-全国-------自由-----不要売却価格が住宅ローン残債を上回るどのような物件も取り扱い可能-継続
退去
買戻し(再購入)
-公式サイト
8位明和地所のリースバック明和地所株式会社マンションデベロッパー系。最短即日の現金化や買戻し特約など柔軟東京都東証一部上場首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)と札幌市内-1日~3日最短2週間--2年2年ごとの延長自由自由0円---20歳以上不要売却価格が住宅ローン残債を上回る居住用マンションのみ戸建て継続
退去
買戻し(再購入)
-公式サイト
9位スター・マイカのマンションリースバックスター・マイカ株式会社リノベマンション大手。マンションに特化しており高値売却に期待東京都非上場※東証一部上場企業スター・マイカ・ホールディングスの子会社関東エリア(東京、神奈川、埼玉、千葉)、関西エリア(大阪、京都、兵庫)、札幌、仙台、名古屋、福岡等の地方政令都市中古マンション買取累計11,000件以上-最短1週間--2年契約期間は応相談自由0円---20歳以上不要売却価格が住宅ローン残債を上回るファミリータイプ(30㎡~)の分譲マンションのみ戸建て継続
退去
買戻し(再購入)
70歳以上の単身者の方
HOME ALSOK みまもりサポート
公式サイト
10位センチュリー21/リースバック「売っても住めるんだワン!!」株式会社センチュリー21・ジャパン国内最大級の店舗ネットワーク。地域密着型で全国どこでも相談可能東京都ジャスダック上場全国--半月~1カ月前後--2年2年間、延長自由自由0円-近隣の売買事例等を参考に設定近隣の家賃相場を参考に設定20歳以上不要売却価格が住宅ローン残債を上回るどのような物件も取り扱い可能借地上の建物(所有者と調整の上利用できるケースもある)
住宅ローンの残債がご所有の不動産の査定額より大きい方
弊社で経験のない地域
継続
退去
買戻し(再購入)
-公式サイト
11位長谷工のリースバック株式会社長谷工リアルエステートマンション施工大手の長谷工グループ。直接買取で仲介手数料が不要東京都非上場※東証一部上場企業谷工コーポレーションの子会社首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)※取扱いできない地域ありグループ会社がマンション建設No.1-----------年齢制限なし不要売却価格が住宅ローン残債を上回るどのような物件も取り扱い可能借地上に建てられた不動産継続
退去
買戻し(再購入)
-公式サイト