マンションリースバック完全ガイド!住み続けながら資金調達する仕組み・メリット・注意点



目次

マンションリースバックとは?仕組みと基本の流れ

マンションリースバックとは、現在所有しているマンションを不動産会社などに売却し、その後は賃貸として同じ住宅に住み続ける仕組みの資金調達方法です。

自宅を売却して現金化する点では通常の不動産売却と同じですが、売却と同時に賃貸契約を結ぶことで、引っ越しをせず生活環境を維持できる点が大きな特徴です。

不動産を担保に借入を行う不動産担保ローンやリバースモーゲージとは異なり、リースバックは「融資」ではなく「売却」です。

そのため、年齢制限や収入審査が厳しくないケースも多く、まとまった資金を短期間で確保できる方法として利用されています。

老後資金の確保、事業資金の調達、住宅ローン返済、相続前の資産整理など、目的に応じて使われるケースが増えています。

マンションリースバックの基本的な仕組み

マンションリースバックでは、売却と賃貸がセットで行われます。

取引の構造はシンプルですが、所有権と居住権が分かれる点が重要です。

  • 自宅マンションをリースバック会社に売却する
  • 売却代金を一括で受け取る
  • 同じマンションを賃貸として借りる
  • 毎月家賃を支払いながら住み続ける

この取引により、所有権はリースバック会社に移りますが、住み続ける権利は賃貸契約で確保されます。

つまり、資産は現金化される一方、生活環境はほぼ変わらない状態を維持できるという構造です。

通常売却や住宅ローンとの違い

マンションを資金化する方法はいくつかありますが、リースバックは仕組みが大きく異なります。

通常の不動産売却

売却後は新しい買主が住むため、売主は退去が必要になります。

住み続けることはできません。

不動産担保ローン

自宅を担保に融資を受ける方法です。

所有権は維持できますが、返済義務があり審査もあります。

リースバック

自宅を売却して現金化する一方、賃貸契約により住み続けられます。

借入ではないため返済は不要ですが、家賃支払いが発生します。

この違いを理解しておくと、資金調達の目的に応じて適切な方法を選びやすくなります。

マンションリースバックの基本的な取引の流れ

実際の手続きは不動産売却と賃貸契約が連続して進む形になります。

一般的な流れは次の通りです。

1 査定依頼

リースバック会社または不動産会社に査定を依頼します。

この段階で以下の条件が提示されます。

  • 買取価格
  • 想定家賃
  • 契約形態(普通借家契約か定期借家契約)
  • 賃貸期間
  • 買い戻し条件の有無

査定は1社だけでなく複数社に依頼するのが基本です。

売却価格と家賃のバランスは会社ごとに大きく異なるためです。

2 売買条件の調整

提示された条件をもとに、売却価格や家賃などを調整します。

この段階で確認しておきたいポイントがあります。

  • 家賃は固定か将来変更の可能性があるか
  • 賃貸契約は普通借家か定期借家か
  • 買い戻しできる条件はあるか
  • 売却後の管理費や修繕積立金の扱い

契約後のトラブルは、この段階の確認不足で起きることが多い部分です。

3 売買契約の締結

条件に合意すると、マンション売買契約を締結します。

同時に賃貸借契約の内容も確定します。

住宅ローンが残っている場合は、この売却代金で完済するケースが一般的です。

4 売却代金の受け取り

所有権移転の手続きが完了すると、売却代金が一括で支払われます。

ここで資金調達が完了します。

5 賃貸契約開始

売却後は賃貸契約に基づき、そのまま住み続けます。

毎月の家賃支払いが発生するため、長期の資金計画も重要になります。

現場で迷いやすいポイント

マンションリースバックを検討する際、多くの人が悩むのが次の3つです。

  • 売却価格と家賃の関係*
    売却価格が高いほど家賃も高く設定される傾向があります。

資金調達額と毎月の負担のバランスを確認することが重要です。

  • 賃貸契約の種類*
    普通借家契約なら更新可能で長く住める可能性があります。

定期借家契約は期間終了で退去が必要になることがあります。

  • マンションが対象になるか*
    リースバック会社によっては戸建てのみ対応のケースもあります。

マンション対応の実績がある会社を選ぶことが重要です。

こうした条件は契約前に確認しておくと、想定外のトラブルを防ぎやすくなります。

マンションリースバックは「売却」と「賃貸」がセットになった仕組みなので、売却価格だけでなく家賃や契約期間まで含めてトータルで判断するのが成功のコツですよ

マンションでもリースバックは利用できる?戸建てとの違い

リースバックは戸建て住宅だけの仕組みと思われがちですが、分譲マンションでも利用できます。むしろ都市部ではマンションのリースバック取引は非常に多く、専門の買取会社が存在するほど市場が形成されています。

理由は、マンションは資産価値を評価しやすく、再販売や賃貸運用の見通しを立てやすいからです。戸建てと比べると査定の基準が明確で、取引スピードも早い傾向があります。

ただし、戸建てと同じ条件で利用できるとは限りません。マンション特有の査定ポイントや契約上の違いを理解しておかないと、想定していた条件と大きく変わることもあります。

マンションリースバックが成立しやすい理由

マンションがリースバックに向いていると言われる背景には、不動産市場の構造があります。

戸建ての場合、建物の状態や土地形状によって価格差が大きく、査定には個別判断が必要です。一方でマンションは、同じ建物内で売買事例が多く、価格の目安が把握しやすい特徴があります。

リースバック会社にとっては、将来売却する際の価格予測が立てやすい物件ほど買いやすくなります。そのため、次のようなマンションは特に評価されやすい傾向があります。

  • 駅徒歩10分以内など立地条件が良い
  • 築年数が比較的新しい
  • 管理状態が良く修繕履歴が明確
  • 都市部の人気エリアにある
  • 賃貸需要が高い地域にある

この条件に当てはまるほど、買取価格や契約条件が有利になる可能性があります。

マンションと戸建ての査定基準の違い

リースバック査定では、マンションと戸建てで評価の考え方が大きく異なります。

マンションの場合、主に次の要素が査定に影響します。

  • 立地(駅距離・エリアの人気)
  • 専有面積
  • 階数と方角
  • 築年数
  • 管理会社と修繕状況
  • 同マンション内の売買実績

同じマンション内の過去の売却事例が参考になるため、査定は比較的スムーズです。

戸建てでは次の要素が大きく影響します。

  • 土地面積
  • 接道条件
  • 建物の劣化状態
  • 再建築の可否
  • 周辺の土地利用状況

土地評価の割合が大きく、個別事情によって価格差が出やすいのが特徴です。

この違いから、リースバック事業者の中には「マンション専門」「戸建て専門」という形で対象物件を分けている会社もあります。

マンションリースバックでよくある契約の違い

マンションでは賃貸契約の形にも注意が必要です。リースバックでは主に次の2種類の契約が使われます。

  • 普通借家契約
  • 定期借家契約

普通借家契約は、契約期間が終了しても借主が希望すれば更新できる可能性が高く、長く住み続けやすい契約です。

定期借家契約は、契約期間が満了すると基本的に退去が必要になります。期間は1〜3年程度が多く、更新は保証されません。

マンションのリースバックでは、定期借家契約を採用する会社も多いため、長く住み続けたい人は契約形態を必ず確認する必要があります。

契約書を確認するときは、次の項目を重点的に見ておくと安心です。

  • 契約形態(普通借家か定期借家か)
  • 賃貸期間
  • 家賃の改定条件
  • 更新の可否
  • 買い戻し条件

営業担当者の説明だけで判断せず、売買契約書と賃貸契約書の両方で確認することが重要です。

マンション特化のリースバック会社がある理由

近年は、マンション専門のリースバック会社も増えています。背景には、マンションの流通市場が大きく、投資商品として扱いやすい事情があります。

マンション専門会社は、区分マンションの売買や賃貸運用を日常的に行っているため、次のようなメリットがあります。

  • マンションの査定精度が高い
  • 買取判断が早い
  • 都市部物件に強い
  • 家賃設定のノウハウがある

逆に戸建て中心の会社に相談すると、査定が低くなるケースもあります。マンションリースバックを検討する場合は、マンション取引実績が多い会社を優先して相談するのが基本です。

マンションリースバックで見落としやすい注意点

マンションならではの注意点もあります。現場で相談を受けると、次のポイントで迷う人が多く見られます。

管理組合との関係

マンションを売却すると所有者が変わるため、管理組合の議決権は新オーナーに移ります。理事会や総会には参加できなくなります。

日常生活に大きな影響はありませんが、長く住んでいる人ほど違和感を覚えるケースがあります。

管理費や修繕積立金の扱い

原則として、所有者が変わると管理費や修繕積立金は新オーナー負担になります。ただし契約条件によっては家賃に反映されることもあります。

契約前に次の質問をしておくとトラブルを防げます。

  • 管理費は家賃に含まれるのか
  • 修繕積立金は誰が負担するのか
  • 値上げ時の扱いはどうなるのか

家賃設定が相場より高いケース

リースバックの家賃は、周辺の賃貸相場を基準に決めることが多いものの、売却価格とのバランスで調整されることがあります。

買取価格が高いほど家賃も高くなる傾向があるため、

「売却額を増やすか」
「家賃を抑えるか」

このバランスをどうするかが資金計画の重要な判断ポイントになります。

判断に迷ったときのチェック手順

マンションリースバックを検討する場合、次の順番で確認すると判断しやすくなります。

  1. 通常売却の相場価格を調べる
  2. リースバック査定を複数社で取る
  3. 売却価格と家賃のバランスを比較
  4. 賃貸契約の種類を確認
  5. 買い戻し条件の有無を確認

この順番で整理すると、「資金調達額」「住み続けられる期間」「毎月の負担」の3つを具体的に判断できます。

マンションリースバックは、戸建てよりも取引事例が多く条件が整理しやすい資金調達手段です。ただし契約内容の理解が不十分なまま進めると、住み続けられる期間や家賃条件で後悔する可能性があります。査定額だけで決めず、契約条件まで確認することが重要です。

マンションのリースバックは戸建てより査定が明確で成立しやすいですが、契約形態と家賃条件を確認しておくことが成功の分かれ道になります

マンションリースバックの主なメリット

マンションリースバックは、自宅マンションを売却して資金を得ながら、そのまま賃貸として住み続けられる資産活用の方法です。

通常の不動産売却や不動産担保ローンとは違い、生活環境を維持したまま資金調達ができる点が大きな特徴です。

老後資金、事業資金、住宅ローン整理、生活費確保など、さまざまな目的で利用されており、近年は都市部の分譲マンションを中心に利用者が増えています。

短期間でまとまった資金を確保できる

マンションリースバックの最大のメリットは、自宅資産を短期間で現金化できる点です。

通常の不動産売却では、買主を探す期間や内覧対応などで数か月以上かかることも珍しくありません。

一方、リースバックは事業者が直接買い取る形になるため、資金化までのスピードが比較的早い傾向があります。

目安としては次の流れで進むケースが多いです。

  • 査定依頼から価格提示まで数日〜1週間程度
  • 売買契約締結まで1〜2週間
  • 契約後の資金入金まで1〜3週間程度

条件が整えば、査定から1か月以内に資金を受け取れるケースもあります。

資金の使い道は基本的に自由です。

代表的な利用例には次のようなものがあります。

  • 老後生活費の確保
  • 住宅ローンの完済
  • 事業資金や運転資金
  • 教育費や介護費
  • 債務整理や借入返済

融資ではないため、資金用途の制限がほぼない点も利用しやすい理由の一つです。

売却後も同じマンションに住み続けられる

通常の不動産売却では、売却後に引っ越しが必要になります。

生活環境が大きく変わることが心理的なハードルになり、売却をためらう人も少なくありません。

マンションリースバックの場合、売却後に賃貸契約を結ぶことで、同じ住まいに住み続けられます。

次のような生活面のメリットがあります。

  • 引っ越し不要で生活環境が変わらない
  • 子どもの学校や通勤環境を維持できる
  • 高齢者でも住み慣れた地域で生活できる
  • 近隣との関係を維持できる

特に高齢者の場合、住環境の変化は大きな負担になります。

住み慣れたマンションにそのまま住める点は、心理的な安心感につながります。

固定資産税や管理費などの所有コストがなくなる

マンションを所有している場合、次のような維持費が継続的に発生します。

  • 固定資産税
  • 都市計画税
  • 管理費
  • 修繕積立金
  • 建物保険
  • 大規模修繕負担

リースバックでは所有権が事業者へ移るため、これらの負担がなくなるケースが一般的です。

その結果、支出構造が「所有コスト → 家賃」に変わります。

実際の相談では、次のようなケースも多く見られます。


住宅ローン残り8万円+管理費2万円+固定資産税月換算1.5万円
合計 約11.5万円

リースバック後
家賃 約9万円

このように、所有コストより家賃が低くなるケースでは、毎月の支出を抑えながら資金調達できる可能性があります。

ただし家賃設定は契約条件によって異なるため、次の点は必ず確認が必要です。

  • 家賃の算定根拠
  • 家賃見直し条件
  • 更新時の賃料変更ルール

契約書に明記されているかが重要です。

周囲に売却を知られにくい

通常のマンション売却では、次のような行動が必要になります。

  • 不動産ポータルサイトへの掲載
  • 内覧対応
  • 仲介会社による広告
  • 引っ越し作業

こうした動きから、近隣住民に売却を知られるケースは少なくありません。

リースバックの場合は、事業者が直接買い取るため公開販売が不要です。

そのため、周囲に売却を知られる可能性は比較的低くなります。

特に次のような事情がある場合に選ばれることが多い方法です。

  • 住宅ローン整理を周囲に知られたくない
  • 事業資金調達を目立たず行いたい
  • 相続前の資産整理を静かに進めたい

ただしマンションの場合、所有者が変わることで管理組合の議決権が移るため、理事会関係者には把握される可能性があります。

完全に匿名で進むわけではない点は理解しておく必要があります。

将来買い戻しできる可能性がある

リースバック契約の中には、将来の買い戻しを前提にした契約もあります。

一般的な条件の例は次のとおりです。

  • 売却価格の110〜130%程度で買い戻し
  • 買い戻し期限3〜10年程度
  • 売買予約契約または買戻特約

将来資金に余裕ができた場合、自宅を再取得できる可能性があります。

実務上は、次の確認が非常に重要です。

  • 買い戻し価格の計算方法
  • 買い戻し期限
  • 第三者売却時の扱い
  • 優先購入権の有無

担当者に口頭で確認するだけでは不十分です。

売買契約書または特約条項に明記されているか必ず確認する必要があります。

融資審査に依存せず資金化できる

不動産担保ローンやリバースモーゲージは融資商品のため、金融機関の審査があります。

審査で重視される要素は主に次の3つです。

  • 年齢
  • 年収
  • 信用情報

条件によっては利用できないケースもあります。

リースバックは売却取引のため、審査の中心は物件価値です。

そのため、次のようなケースでも利用できる可能性があります。

  • 年金生活者
  • 個人事業主
  • 借入が多い人
  • 高齢者

資金調達の選択肢として検討される理由の一つです。

マンションリースバックは、生活環境を変えずに資産を現金化できる数少ない方法です。ただし家賃や契約条件で将来の負担が変わるので、売却価格だけで判断せず“家賃・契約期間・買い戻し条件”の3つを必ず確認することが大切です

マンションリースバックのデメリットと注意点

マンションリースバックは「住み続けながら資金調達できる」という利便性がある一方で、通常の不動産売却や不動産担保ローンとは異なるリスクも存在します。

特に多くの人が見落としやすいのは、売却価格・家賃・契約条件のバランスです。ここを理解せずに契約すると、資金調達ができても長期的に家計が苦しくなるケースがあります。

契約前に把握しておくべきポイントを、実務的な視点で整理します。

売却価格は市場価格より低くなる傾向がある

マンションリースバックの最大のデメリットは、通常の市場売却よりも売却価格が低くなることです。

一般的には、市場価格の70〜90%程度になるケースが多いとされています。

これはリースバック会社が以下のリスクを負うためです。

  • 将来の売却リスク
  • 家賃収入の回収期間
  • 空室や価格下落のリスク
  • 物件管理コスト

そのため「できるだけ高く売りたい」という目的には向きません。

特に注意したいのは、提示された価格が適正かどうか判断できないまま契約してしまうケースです。

査定額が適正か確認するためには、次のような手順が有効です。

  • 通常売却の査定を1〜2社で取る
  • リースバック会社を2〜3社比較する
  • 売却価格と家賃をセットで確認する

単純に買取価格だけを見ると判断を誤ります。家賃とのバランスまで含めて比較することが重要です。

売却後は家賃を払い続ける必要がある

リースバック後は所有者ではなくなるため、毎月の家賃が発生します。

この家賃は多くの場合、以下の要素で決まります。

  • 売却価格
  • 周辺の賃貸相場
  • 利回り(リースバック会社の収益)

実務的には、売却価格が高いほど家賃も高くなる傾向があります。

つまり、資金調達額を増やすと毎月の家賃負担も増える構造です。

例えば次のようなケースは珍しくありません。

  • 売却価格:3,000万円
  • 家賃:月12〜15万円

短期的には資金を得られますが、10年以上住むと家賃総額が大きくなります。

そのため契約前に次の試算をしておくことが重要です。

  • 5年住んだ場合の家賃総額
  • 10年住んだ場合の家賃総額
  • 年金や収入で支払い続けられるか

資金調達額だけで判断すると、将来的に家賃負担が重くなる可能性があります。

契約形態によっては将来退去が必要になる

マンションリースバックでは、賃貸契約の種類が非常に重要です。

ここを理解していないと「住み続けられると思っていたのに退去を求められる」というトラブルになります。

主な契約は次の2種類です。

  • 普通借家契約*
  • 契約更新が可能
  • 借主が希望すれば基本的に住み続けられる
  • 長期居住に向いている
  • 定期借家契約*
  • 契約期間終了で退去が原則
  • 更新は貸主の同意が必要
  • 1〜3年程度の契約が多い

特に「定期借家契約」の場合、
資金調達後に数年で引っ越しが必要になることもあります。

契約前には必ず次の点を確認してください。

  • 普通借家契約か定期借家契約か
  • 契約期間
  • 更新の可否
  • 更新条件

長く住み続けたい人は、普通借家契約を選ぶのが基本です。

家賃値上げの可能性がある

リースバックでは、契約後に家賃が見直されるケースがあります。

主な理由は次の通りです。

  • 周辺賃料相場の上昇
  • 物価変動
  • 契約更新時の条件変更

借地借家法では、一定条件のもと家賃変更が認められています。

そのため「家賃は絶対に上がらない」とは限りません。

トラブルを防ぐためには、契約書で次の点を確認しておくことが重要です。

  • 家賃改定の条件
  • 改定タイミング
  • 上限や計算方法
  • 更新時の家賃ルール

営業担当の説明だけで判断せず、契約書の条文を必ず確認することが大切です。

将来買い戻す場合は価格が高くなる

リースバックでは「将来自宅を買い戻す」という選択肢が用意される場合があります。

ただし買い戻し価格は、売却価格より高くなるのが一般的です。

目安としては次の通りです。

  • 売却価格の110〜130%程度

例えば

  • 売却価格:3,000万円
  • 買い戻し価格:3,300〜3,900万円

この価格差には次の費用が含まれます。

  • 事業者の利益
  • 保有期間のコスト
  • 不動産価格変動リスク

そのため「数年後に買い戻せばいい」と安易に考えると、資金不足になるケースがあります。

買い戻しを前提にする場合は、契約時に次の項目を確認しておく必要があります。

  • 買い戻し価格
  • 買い戻し期限
  • 売買予約の有無
  • 買い戻し拒否の可能性

口頭説明ではなく、契約書の特約に明記されているか確認してください。

家族や相続人とのトラブルが起きることがある

リースバックは「自宅を売却する取引」です。

つまり将来的に相続されるはずだった不動産資産が消えることになります。

このため、事前に家族へ説明していないとトラブルになることがあります。

よくあるケースは次の通りです。

  • 相続人が知らないうちに自宅が売却されていた
  • 家族が買い戻しを希望しても資金がない
  • 親族が資産処分に反対する

特に高齢の方が単独で契約する場合、後から親族間の問題になるケースがあります。

契約前には以下を行うと安心です。

  • 家族に売却内容を説明する
  • 相続人の意向を確認する
  • 資産整理として合意を取る

不動産は家族資産になることが多いため、事前共有は重要なポイントです。

リースバック会社の経営リスクもゼロではない

リースバックでは、不動産会社が自宅の所有者になります。

そのため会社の経営状況も無関係ではありません。

もし事業者が倒産した場合、物件は第三者へ売却される可能性があります。

多くの場合、賃貸契約は引き継がれますが、問題になるのは次のケースです。

  • 契約書にない口約束
  • 買い戻し条件の曖昧な取り決め
  • 家賃据え置きなどの非公式約束

書面にない内容は、新しいオーナーには引き継がれない可能性があります。

対策として重要なのは次の2つです。

  • 契約内容はすべて書面化する
  • 実績のある会社を選ぶ

資金調達手段として利用する場合でも、事業者選びは慎重に行う必要があります。

マンションリースバックは便利な資金調達ですが、売却価格・家賃・契約条件の3つを必ずセットで確認することが失敗を防ぐ最大のポイントです

マンションリースバックで資金調達する人が増えている理由

マンションリースバックは、近年利用者が急速に増えている資金調達方法の一つです。

背景には、高齢化や住宅ローン問題、資産の流動化ニーズの高まりなど、複数の社会的要因があります。

特にマンションは流通性が高く査定基準も比較的明確なため、リースバック会社にとっても扱いやすい資産です。都市部の区分マンションでは買取需要も強く、短期間で現金化できるケースが多いことから、資金調達の手段として注目されています。

ここでは、実際にマンションリースバックを利用する人が増えている主な理由を、具体的な利用シーンと判断ポイントを含めて解説します。

老後資金や生活費を確保するため

利用理由として最も多いのが、老後資金の確保です。

日本では退職後も長く生活費が必要になる一方で、年金だけでは十分な生活資金を確保できないケースも増えています。自宅マンションを売却して資金化しながら同じ家に住み続けられるリースバックは、生活環境を変えずに資産を活用できる点が評価されています。

特に以下のようなケースで検討されることが多いです。

  • 年金だけでは生活費が不足する可能性がある
  • 医療費や介護費用の準備をしておきたい
  • 老後の資金を現金として確保しておきたい

老後資金のために自宅を売却すると通常は引っ越しが必要になりますが、リースバックでは住み慣れた住環境を維持できます。高齢者にとってはこの点が大きなメリットです。

住宅ローンや借入の整理

住宅ローンの返済負担が重くなり、資金調達の方法としてリースバックを選ぶケースも増えています。

例えば次のような状況です。

  • 住宅ローンの返済が家計を圧迫している
  • 事業資金の借入返済が必要
  • 収入減少でローン返済が難しくなった

リースバックではマンションを売却した資金で住宅ローンを完済し、その後は賃貸として住み続けることになります。ローン返済の負担がなくなるため、家計の支出構造を見直すきっかけになることも少なくありません。

検討時には次の点を確認しておくことが重要です。

  • 売却価格で住宅ローン残債を完済できるか
  • 売却後の家賃が無理のない水準か
  • 将来的な家賃負担を長期で計算したか

ローン返済と家賃支払いのどちらが現実的かを比較して判断することが大切です。

不動産担保ローンやリバースモーゲージの代替手段

自宅を活用した資金調達には、他にもいくつかの方法があります。

代表的なのが不動産担保ローンやリバースモーゲージです。

しかし、これらには審査条件や利用制限があります。

例えばリバースモーゲージの場合、次のような条件があることが多いです。

  • 利用者の年齢制限がある
  • 対象エリアが限定される
  • マンションは対象外の金融機関もある

不動産担保ローンの場合も、返済能力の審査が必要になります。

一方、マンションリースバックは「売却による資金化」であり、融資ではありません。そのため資金の使い道が自由で、審査基準も比較的柔軟です。

教育費や事業資金、生活費など、用途を限定されずに利用できる点が利用者増加の理由の一つになっています。

相続対策や資産整理としての利用

最近は相続対策としてリースバックを活用するケースも増えています。

不動産はそのまま相続すると、相続人同士のトラブルにつながることがあります。特にマンションは共有状態になると売却や管理の判断が難しくなるため、早めに資産整理を行う人も増えています。

具体的には次のような目的で利用されます。

  • 相続前に資産を現金化しておきたい
  • 相続人の間で不動産分割を避けたい
  • 住み続けながら資産整理を進めたい

リースバックで売却すれば不動産の所有権は事業者に移るため、相続時の資産構成がシンプルになります。

ただし、家族への説明を行わずに契約してしまうと後からトラブルになることもあります。契約前に相続予定者と話し合いを行うことが重要です。

引っ越しせずに資金化できるという心理的メリット

資金調達の方法として通常の不動産売却を選ぶと、住み替えが必要になります。

この引っ越しの負担が、売却をためらう大きな理由になっています。

マンションリースバックでは、売却後も同じ家に住み続けることができます。

この仕組みによって次のような心理的ハードルが下がります。

  • 子どもの学校や生活環境を変えなくてよい
  • 高齢者が住み慣れた地域を離れずに済む
  • 近隣に売却を知られにくい

特に都市部マンションでは、同じエリアに住み続けたいというニーズが強いため、リースバックの利用が増える傾向があります。

マンション市場の流動性が高い

マンションは戸建て住宅と比べて流通量が多く、価格の参考データも豊富です。

そのためリースバック会社が査定しやすく、買取判断も比較的早い傾向があります。

査定で特に重視されるポイントは次の通りです。

  • 駅からの距離
  • 築年数
  • 管理状況
  • 階数や方角
  • 周辺の取引事例

これらの条件が良い都市部マンションでは、査定から資金受け取りまで数週間で進むこともあります。資金調達スピードを重視する人にとって、この点は大きな魅力です。

マンションリースバックは、老後資金やローン整理だけでなく、相続対策や資産活用としても広がっている資金調達の方法です。重要なのは「売却額」「家賃」「住める期間」の3つを必ずセットで確認することです

マンションリースバックの家賃と売却価格の目安

マンションリースバックを検討する際、多くの方が最も気になるのが「いくらで売れるのか」「毎月の家賃はいくらになるのか」という2点です。

資金調達額とその後の生活コストに直結するため、このバランスを理解しておくことが重要です。

マンションリースバックは通常の不動産売却とは価格の決まり方が異なり、売却価格と家賃は連動して決まります。売却額だけを見て判断すると、毎月の負担が想定より重くなることもあるため注意が必要です。

売却価格の相場は市場価格の70〜90%が一般的

マンションリースバックの売却価格は、通常の市場売却価格より低くなる傾向があります。

目安としては、市場価格の70〜90%程度になるケースが多いとされています。

例えば、以下のようなイメージです。

  • 市場価格3,000万円のマンション
  • リースバック売却価格
    → 約2,100万〜2,700万円

この価格差が生まれる理由は主に次の通りです。

  • 不動産会社が将来の売却リスクを負うため
  • リース期間中は自由に売却できないケースがあるため
  • 入居者付き物件として運用する前提になるため

また、マンションの場合は次の要素によって査定額が大きく変わります。

  • 駅距離や立地
  • 築年数
  • 階数や眺望
  • 管理状況
  • 修繕積立金の状況
  • 周辺の中古マンション価格

都市部の人気マンションでは市場価格に近い査定が出ることもありますが、築年数が古い場合や地方都市では70%前後になることも珍しくありません。

家賃は周辺賃貸相場を基準に設定される

リースバック後の家賃は、基本的に周辺の賃貸相場を参考に設定されます。

ただし通常の賃貸より少し高めになるケースもあります。

理由は次の通りです。

  • リースバック会社は物件購入費を回収する必要がある
  • 賃貸保証や管理コストが発生する
  • 将来の売却リスクを織り込む

例えば、次のようなイメージです。

  • 周辺賃貸相場
    → 月10万円
  • リースバック家賃
    → 月10万〜13万円程度

マンションの広さや地域によって大きく変わりますが、「周辺賃貸相場+数%〜数十%」というイメージを持っておくと実態に近いでしょう。

売却価格が高いほど家賃も高くなる仕組み

リースバックでは、売却価格と家賃が連動して決まるのが特徴です。

売却価格が高くなるほど、会社側の投資額が増えるため、家賃も高くなる傾向があります。

例を見てみます。

ケース1 売却価格を優先

  • 売却価格
    2,600万円
  • 家賃
    月13万円

まとまった資金は得られますが、毎月の負担は大きくなります。

ケース2 家賃を優先

  • 売却価格
    2,200万円
  • 家賃
    月10万円

受け取る資金は減りますが、長く住む場合の負担は軽くなります。

資金調達目的だけで売却価格を最大化すると、数年後に家賃負担が重く感じるケースもあるため、慎重なバランス調整が重要です。

家賃負担を判断する具体的なチェックポイント

リースバックを検討する際は、単に家賃額を見るのではなく、以下の項目をセットで確認すると判断しやすくなります。

  • 現在の住宅ローン返済額
  • 固定資産税
  • 管理費・修繕積立金
  • 家賃
  • 将来の収入見込み

例えば次のようなケースがあります。

  • リースバック前*
  • 住宅ローン 9万円
  • 管理費修繕費 2万円
  • 固定資産税 月換算1万円
  • 合計 12万円
  • リースバック後*
  • 家賃 11万円

この場合、毎月の負担はむしろ軽くなります。

逆に、ローンが完済済みの人は注意が必要です。

それまで家賃負担がなかったため、月10万円以上の支払いが新たに発生する可能性があります。

現場でよくある失敗は「売却額だけで判断すること」

リースバック相談でよく見られるのが、次のようなケースです。

「一番高い買取価格を提示した会社に決めたが、家賃が高く長く住めなかった」

この問題を防ぐためには、査定時に次の質問をしておくと役立ちます。

  • この家賃は将来上がる可能性がありますか
  • 周辺賃貸相場はいくらですか
  • 家賃計算の根拠は何ですか
  • 売却価格を下げた場合、家賃はいくらになりますか

この4つを確認すると、売却価格と家賃の関係がかなり見えてきます。

さらに、必ず2〜3社以上の査定を比較してください。

同じマンションでも、売却価格が300万円以上違うことも珍しくありません。

資金調達額と生活コストのバランスが最重要

マンションリースバックは、単純な売却ではなく「資金調達+賃貸」という二重構造の取引です。

そのため判断のポイントは次の3つになります。

  • いくら資金を受け取れるか
  • 毎月の家賃はいくらか
  • 何年住む予定か

特に長く住む予定の人ほど、売却価格よりも家賃条件を重視した方が結果的に満足度が高くなるケースが多いです。

数字だけを見るのではなく、「自分の生活にとって無理のない条件か」を軸に検討することが、リースバックを成功させる大きなポイントになります。

マンションリースバックは売却価格だけで判断すると失敗しやすいんです。資金調達額と毎月の家賃、この2つのバランスを見ることが一番大事なんですよ

マンションリースバック会社の選び方

マンションリースバックは、会社ごとに条件や契約内容が大きく異なります。売却価格だけを見て決めてしまうと、家賃負担が重くなったり、数年後に退去が必要になったりするケースもあります。

同じマンションでも、会社によって提示される条件が数百万円単位で変わることも珍しくありません。安全に資金調達を進めるためには、以下のポイントを基準に比較することが重要です。

マンション取引実績が豊富なリースバック会社を選ぶ

マンションのリースバックでは、戸建てとは異なる査定基準が使われます。

具体的には以下のような要素が査定額に影響します。

  • 駅距離やエリアの資産性
  • 築年数と管理状態
  • 階数や方角
  • 管理組合の運営状況
  • 修繕積立金の水準

マンション取引に慣れている会社は、こうした条件を細かく評価します。そのため査定額が相場に近くなる傾向があります。

一方で、戸建て中心の会社の場合はマンション査定のノウハウが弱く、
「売却価格が低い」「家賃設定が高い」などの条件になることもあります。

確認のコツは次の通りです。

  • マンション専門またはマンション実績が多い会社か
  • これまでの買取件数や事例
  • 都市部マンションの取扱い経験

営業担当に「このエリアのマンションの取引事例はどれくらいありますか」と聞くと、経験の差が分かります。

普通借家契約か定期借家契約かを必ず確認する

リースバックで最も見落とされやすいのが賃貸契約の種類です。

契約形態には大きく2種類あります。

普通借家契約

  • 契約更新が可能
  • 借主が希望すれば住み続けられる
  • 長期居住を前提にできる

定期借家契約

  • 契約期間満了で終了
  • 更新は原則なし
  • 数年後に退去が必要になる可能性

資金調達だけが目的で数年以内に引っ越す予定なら定期借家でも問題ありません。

しかし、多くの利用者は「できるだけ長く住みたい」と考えています。その場合は普通借家契約を提供している会社を優先的に検討する必要があります。

契約前には次の点を確認します。

  • 契約形態は普通借家か
  • 更新回数に制限はあるか
  • 更新時の家賃改定条件

契約書の賃貸借条項を必ず読み、口頭説明だけで判断しないことが重要です。

売却価格と家賃のバランスを比較する

リースバックでは、売却価格と家賃がセットで設計されています。

売却価格が高いほど、家賃も高くなる傾向があります。

例えば同じマンションでも次のようなケースがあります。

会社売却価格家賃
A社2,200万円月11万円
B社2,000万円月8万円

一見するとA社のほうが得に見えます。しかし長く住む場合、家賃負担の総額は大きく変わります。

例えば10年間住む場合

  • A社:家賃1320万円
  • B社:家賃960万円

このように、家賃差だけで数百万円の差が出る可能性があります。

比較するときは以下の順番で考えると判断しやすくなります。

  1. 必要な資金額を決める
  2. 毎月払える家賃の上限を決める
  3. その条件に合う会社を選ぶ

短期の資金調達か、長期居住かによって最適な条件は変わります。

買い戻し条件を契約前に確認する

将来的に自宅を買い戻したいと考える人も多くいます。

ただし、買い戻し条件は会社ごとに大きく違います。

一般的な買い戻し価格の目安は以下です。

  • 売却価格の110〜130%程度

例えば2000万円で売却した場合、買い戻し価格は

  • 約2200万〜2600万円

になるケースが多いです。

確認しておくべきポイントは次の通りです。

  • 買い戻しできる期限
  • 買い戻し価格の計算方法
  • 買い戻し優先権の有無

重要なのは「契約書に明記されているか」です。

口頭説明だけの条件は、後から変更される可能性があります。

対応エリアと査定スピードもチェックする

リースバック会社は、対応エリアが限定されている場合があります。

自宅のエリアに強い会社を選ぶと、査定精度が高くなります。

地域密着型の会社は次のような特徴があります。

  • 周辺の売却相場を把握している
  • 同じマンションの取引事例を持っている
  • 査定スピードが早い

逆にエリア外の会社だと

  • 査定に時間がかかる
  • 条件が保守的になる

といったケースもあります。

査定依頼を出したときの対応スピードも重要な判断材料です。

現場では「査定根拠を説明できる会社ほど信頼できる」と言われています。

複数社の査定を取ることが前提

リースバックは、1社だけで決めると条件が適正か判断できません。

実務では、最低でも3社程度の査定を比較するのが一般的です。

比較するときは、次の項目を表にして整理すると判断しやすくなります。

  • 売却価格
  • 家賃
  • 契約形態
  • 買い戻し条件
  • 契約期間
  • 敷金や保証料

実際に比較すると、会社ごとの方針がはっきり見えてきます。

「売却価格は低いが家賃が安い会社」「売却価格は高いが定期借家契約の会社」など、特徴が分かれるためです。

大きな資産を扱う取引なので、焦って1社で決める必要はありません。条件を整理してから判断することで、リースバックのメリットを最大限に活かすことができます。

リースバック会社選びは「売却価格」より「契約条件」を見てください。ここを見落とすと、数年後に後悔するケースが本当に多いんです

マンションリースバックで失敗しないためのチェックポイント

マンションリースバックは、住み続けながら資金を確保できる便利な仕組みですが、「売却」「賃貸」「将来の住まい」という3つの要素が同時に関係する取引です。

条件を十分に確認せず契約すると、家賃負担の増加や退去リスク、買い戻しトラブルなどにつながることがあります。

契約前に確認しておくべきポイントを、実務で見落としやすい順に整理します。

売却価格が相場から大きく離れていないか確認する

リースバックの売却価格は、一般的に通常の市場価格より低く設定される傾向があります。多くの場合、相場の70〜90%程度が目安とされます。

しかし、相場を知らないまま提示価格を受け入れてしまうと、本来より大幅に低い価格で売却してしまうケースもあります。

適正価格を判断するためには、以下の手順で確認することが重要です。

  • 通常売却の査定を不動産会社に依頼して市場価格の目安を把握する
  • リースバック会社を2〜3社以上比較する
  • 売却価格だけでなく家賃条件も同時に比較する

査定書を見る際は、単に金額だけを見るのではなく、査定の根拠(周辺成約事例、築年数、階数、管理状況など)を確認します。

説明が曖昧な場合は、「近隣で最近売れた同規模マンションはどのくらいですか」と具体的に質問すると判断しやすくなります。

売却価格と家賃のバランスを必ずシミュレーションする

リースバックでは、売却価格と家賃はセットで決まるケースが多く、売却額が高いほど家賃が高くなる傾向があります。

ここで起きやすい失敗が、「売却額の高さだけで契約してしまうこと」です。

資金を多く受け取れても、毎月の家賃が高すぎると長期的に生活を圧迫します。

契約前には必ず次の計算を行います。

  • 毎月の家賃
  • 家賃を5年・10年支払った総額
  • 売却で得る資金との差額

例えば、月12万円の家賃の場合、

  • 5年で約720万円
  • 10年で約1,440万円

になります。

老後資金や事業資金として利用する場合でも、家賃支払いを含めた資金計画を立てておくことが重要です。

普通借家契約か定期借家契約か必ず確認する

リースバック契約で特に重要なのが、賃貸契約の種類です。

普通借家契約

借主が希望すれば更新できる契約です。

長期間住み続けたい場合はこちらが向いています。

定期借家契約

契約期間終了後は原則として退去が必要になります。

2〜3年程度の契約期間が多く、更新保証はありません。

「ずっと住めると思っていたのに退去が必要になった」というトラブルは、この契約形態の確認不足で起きることが多いです。

契約前には以下を必ず確認します。

  • 契約の種類
  • 契約期間
  • 更新の可否
  • 更新料の有無

書面に明記されていない説明は後から主張できないため、口頭説明だけで判断しないことが重要です。

家賃の値上げ条件を契約書で確認する

リースバックでは、賃貸契約更新時に家賃が見直されることがあります。

周辺相場の変動などが理由になるケースです。

問題になるのは、契約時には触れられていなかった値上げ条件が後から提示されるケースです。

契約前に確認しておきたい項目は次の通りです。

  • 家賃見直しのタイミング
  • 値上げの条件
  • 値上げ上限の有無
  • 値上げ時の協議方法

担当者には次のように質問すると確認しやすくなります。

「更新時に家賃が変わる可能性はありますか」
「どんな条件で見直しが行われますか」

こうした条件は契約書または特約で明文化されているかを必ず確認します。

将来の買い戻し条件を事前に決めておく

将来的に自宅を買い戻すことを前提にリースバックを利用する人も少なくありません。

ただし、買い戻し価格は売却価格より高く設定されることが一般的で、相場は次の程度です。

  • 売却価格の110〜130%程度

契約時に買い戻し条件を確認していないと、

  • 買い戻し価格が想定より高い
  • 買い戻し自体ができない
  • 買い戻し期限が短い

といった問題が起こる可能性があります。

チェックすべき項目は次の通りです。

  • 買い戻し価格の算定方法
  • 買い戻し期限
  • 買い戻し予約の有無
  • 売買予約契約の有無

「買い戻しできる予定です」という説明ではなく、契約書に特約として記載されているかが重要です。

マンション対応実績がある会社か確認する

リースバック会社の中には、戸建て中心でマンション取引が少ない会社もあります。

マンション取引の経験が少ない会社を選ぶと、次のような問題が起きることがあります。

  • 査定価格が相場より低い
  • 家賃設定が不適切
  • 管理規約や修繕積立金の扱いを理解していない

マンションリースバックでは、以下の確認が役立ちます。

  • マンション取引実績
  • 都市部マンションの取扱数
  • 過去のリースバック事例

担当者に「マンションのリースバック事例はどのくらいありますか」と聞くと、経験の差が分かりやすいです。

家族や相続人と事前に話し合っておく

見落とされがちですが、家族との合意は非常に重要です。

リースバックを行うと自宅の所有権は不動産会社に移ります。

将来相続する予定だった家族にとっては、資産がなくなることになります。

事前に相談していないと、次のようなトラブルになることがあります。

  • 相続人が売却に反対する
  • 買い戻しを巡って家族と意見が対立する
  • 資産整理を巡るトラブル

資金調達の目的や今後の住まい方を家族に共有しておくことで、将来のトラブルを防ぐことができます。

会社の信用力や継続性も確認する

リースバックでは、物件の所有者が不動産会社になります。

もし会社が倒産すると、所有権が第三者に移る可能性があります。

新しいオーナーに変わると、家賃条件や契約更新の対応が変わることもあります。

会社を選ぶ際には次の点を確認します。

  • 上場企業または大手不動産会社か
  • リースバック事業の運営歴
  • 取引実績

長く住み続ける可能性がある取引だからこそ、会社の信頼性は重要な判断材料になります。

リースバックは「売却」と「賃貸」が同時に発生する特殊な取引です。

契約内容を一つずつ確認することで、多くのトラブルは未然に防ぐことができます。

リースバックは便利な資金調達ですが、不動産売却と賃貸契約が同時に発生する取引なので、価格・家賃・契約期間の3つを必ずセットで確認することが失敗を防ぐ最大のポイントです

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