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目次
ベトナム不動産投資が注目される理由
実質GDP成長と都市人口増加が同時進行している市場構造
ベトナム不動産が投資対象として語られる背景には、単なる「成長国」というイメージ以上の具体的な数字があります。実質GDP成長率は近年6%前後で推移し、コロナ禍を経ても回復が早い国の一つです。重要なのは、成長が一時的なブームではなく、製造業・IT・サービス業の多層的な拡大によって支えられている点です。
加えて、ホーチミンやハノイでは地方からの人口流入が継続しています。人口増加が都市部に集中しているため、住宅需要が構造的に発生しているのです。価格上昇を期待する投資家にとっては、単なる需給の一時的逼迫ではなく、長期トレンドであることが判断材料になります。
現地視察で確認すべきポイントは、以下のような実務的な点です。
- 地下鉄や高速道路などインフラ計画の進捗状況
- 新規オフィスビルや工業団地の開発エリア
- 外資企業の集積状況と駐在員住宅の分布
数字だけでなく、都市の拡張方向を現場で見ることが価格成長を見極めるコツです。
2015年住宅法改正で外国人購入が現実的になった
ベトナムでは2015年の住宅法改正により、外国人によるコンドミニアム購入が可能になりました。1棟あたり総戸数の30%までという制限はありますが、「法的に所有できる」という点が市場を一段押し上げました。
投資家目線で重要なのは、制度の有無よりも実務運用です。例えば、
- ビザの種類と有効期間は問題ないか
- 売主側が外国人枠を使い切っていないか
- レッドノート発行予定時期はいつか
契約前に確認する順番を誤ると、購入できると思っていた物件が実は取得不可というケースもあります。制度が整ったことで市場が国際化し、海外マネーが流入しやすくなった点は大きな転換点です。
アジア主要都市と比較して取得単価がまだ抑えられている
ホーチミン中心部の㎡単価は上昇していますが、シンガポールやバンコク中心地と比較すると依然として割安な水準です。投資家にとっては「絶対価格」よりも「相対価格」が重要です。
同じ東南アジアで、
- 経済成長率が高い
- 人口が増加している
- 外資流入が活発
という条件を満たしながら、取得単価がまだ上位都市より低い。このギャップが価格上昇余地として評価されています。
ただし、エリア選定を誤ると「安いだけ」の物件を掴むことになります。再開発計画のない郊外や、供給過多エリアでは出口価格が伸びません。単価が安い理由を必ず確認することが失敗回避の基本です。
製造業とIT企業の進出が賃貸需要を支えている
ベトナムは中国代替の生産拠点として製造業の進出が進み、近年はIT企業やスタートアップも増えています。その結果、駐在員向け高級コンドミニアムの需要が安定しています。
駐在員向け物件の特徴は以下の通りです。
- 企業が家賃補助を出すため賃料水準が高い
- 家賃滞納リスクが比較的低い
- 契約期間が1~2年単位で安定しやすい
表面利回りだけを見ると3~5%前後ですが、実質利回りは税率の低さもあり、日本と比較して目減りが小さい傾向があります。
管理会社選定も重要です。入居者募集力、英語対応、法人契約の実績などを確認せずに契約すると、空室期間が長引くケースがあります。現地管理会社へのヒアリングでは「法人契約比率」を具体的に質問するのが有効です。
税制が比較的シンプルで収益計算がしやすい
ベトナムでは個人の不動産譲渡に対して売却価格の2%課税というシンプルな仕組みが採用されています。日本のような累進課税ではないため、出口時の税額を事前に計算しやすい点は投資判断において大きなメリットです。
賃料に対する税率も低めであるため、表面利回りと実質利回りの差が小さい傾向にあります。収益シミュレーションを行う際は、以下を整理すると判断しやすくなります。
- 取得価格と付加価値税の内訳
- 登録手数料0.5%の計算根拠
- 売却時の2%課税と為替影響
為替変動まで含めて円ベースで試算することで、過度な楽観を防げます。
新興国成長と資産分散ニーズが重なっている
日本国内の人口減少と低成長を背景に、海外資産分散を考える投資家が増えています。ベトナムはASEANの中でも成長性が高く、地理的にも日本からアクセスしやすい国です。
値上がり益とインカムの両取りを狙う中長期投資家にとっては、一定のリスクを取ってでも成長市場に参加する意味があります。ただし、社会主義国家特有の法改正リスクや行政裁量リスクは無視できません。
投資判断の分岐点はここです。
- 短期売買を狙うのか
- 10年以上保有するのか
- 円資産との比率をどこまで高めるのか
リスクを理解した上で戦略を明確にすれば、ベトナム不動産は単なる流行ではなく、ポートフォリオの一部として機能します。

成長ストーリーに惹かれるだけでなく、制度と実務を理解して初めて、ベトナム不動産は投資対象になります
外国人がベトナム不動産を購入する際の法規制
ベトナム不動産投資を検討する際、価格や利回りよりも先に押さえるべきなのが法規制です。2015年の住宅法改正により外国人の購入は可能になりましたが、「無制限に自由」という状態ではありません。購入形態、名義、戸数制限、所有期間、賃貸可否まで細かく分かれています。ここを誤解すると、出口戦略に大きな影響が出ます。
外国人が取得できる物件の種類と前提条件
外国人が取得できるのは、主に商業住宅プロジェクト内のコンドミニアムや戸建て住宅です。ポイントは「認可済みプロジェクト物件」であること。違法建築や用途変更が未了の物件は対象外です。
外国人個人が購入する場合は、ベトナムへの入国が認められていることが前提となります。具体的には有効なビザや滞在資格の保持が必要です。購入時に公証人から入国証明やパスポート提示を求められるため、渡航前に有効期限を確認しておくのが実務上のコツです。
法人の場合は事情が異なります。ベトナム法人が住宅を取得できるのは原則として社宅用途に限定されます。投資目的で賃貸収入を得るには、不動産事業ライセンスの取得や一定額以上の資本金が必要となり、ハードルは高めです。投資目的であれば個人名義が現実的とされる理由はここにあります。
コンドミニアム30%ルールと戸建ての数量制限
最も重要なのが外国人保有比率の上限です。
- コンドミニアムは1棟あたり総戸数の30%まで外国人所有が可能
- 戸建て住宅は1街区あたり最大250戸まで外国人所有が可能
現場でよくある失敗は「契約直前に30%枠が埋まっていた」というケースです。人気プロジェクトでは販売初期段階で外国人枠が埋まることがあります。購入検討時にはデベロッパーに対し、外国人枠の残数と販売台帳の確認を必ず求めるべきです。口頭説明だけで判断しないことが重要です。
所有期間は50年が原則 更新条件の実務
外国人の所有期間は原則50年です。満了時に1回のみ延長申請が可能で、最長100年まで保有できます。
ただし、自動更新ではありません。延長には申請と行政判断が伴います。出口を売却で想定している場合、残存年数は価格に直結します。例えば、残り20年の物件と残り45年の物件では、流動性も評価額も大きく変わります。
中古で外国人から購入する場合、前所有者の残存期間を引き継ぎます。ここを見落とすと「思ったより短い期間しか持てない」という事態になります。売買契約書の所有開始日と残存年数は必ず確認してください。
中古物件購入の制限と例外
外国人は原則としてベトナム人所有の中古住宅を購入できません。ただし、外国人がすでに所有している物件の再販は可能です。
この仕組みのため、外国人同士の二次流通市場は限定的です。流動性を重視する投資家は、新築プロジェクトか、外国人所有物件の再販案件を狙うのが現実的です。
賃貸に関する規制と税務上の扱い
外国人個人は取得した物件を賃貸し、家賃収入を得ることが可能です。ただし、税務登録と納税は必要です。家賃収入に対して一定割合の税金が課されます。
法人名義の場合、社宅用途以外での賃貸には事業登録や資本金要件が絡みます。ここを曖昧にしたまま法人スキームを組むと、賃貸ができない、送金ができないといった問題に発展します。
現地銀行での賃料受取口座開設、納税証明書の取得、送金時の書類整備まで含めて設計しておくことが重要です。
レッドノート取得と権利保全
ベトナムでは土地使用権証明書、いわゆるレッドノートの取得が極めて重要です。これが発行されていないと、実質的な所有権の証明が弱くなり、売却や担保設定が難しくなります。
プレセール段階で購入する場合、竣工後いつレッドノートが発行されるのかを契約書で確認してください。発行遅延が長期化するケースもあり、出口戦略に影響します。
確認のコツは、
- 過去プロジェクトでの発行実績
- 発行までの平均期間
- 契約書内の発行義務条項
この3点を具体的にチェックすることです。
コンドテルや商業物件の注意点
リゾート型コンドテルは一見利回りが高く見えますが、商業用途扱いとなり土地所有権の扱いが異なります。外国人が直接土地使用権を持てないスキームも多く、契約構造が複雑です。
「実質オーナー」として契約上の権利を持つ形態もありますが、これは法的安定性が住宅より弱い場合があります。高利回りに目を奪われず、法的地位を冷静に確認することが必要です。
投資家が取るべき実務チェックリスト
法規制面で最低限確認すべき項目は次の通りです。
- 外国人枠30%の残数確認
- 所有期間と残存年数の明示
- レッドノート発行予定と過去実績
- 賃貸可否と税務登録手続き
- 海外送金に必要な納税証明と銀行条件
これらを購入前に整理しておけば、ベトナム不動産投資における法的リスクの大半はコントロールできます。
ベトナムは高成長市場であり、外国人に門戸は開かれています。ただし、ルールを正確に理解し、書類ベースで確認する投資家だけが安定したリターンを手にできます。

新興国投資は勢いよりも制度理解が武器になります。条文と契約書を味方につけた人が最後に勝ちます
エリア別の価格動向と将来性
ベトナム不動産投資で成果を分けるのは「国」ではなく「都市と区」です。ホーチミン・ハノイ・ダナンという主要3都市でも、㎡単価・賃料水準・需要層が明確に異なります。価格推移の背景と、将来性を見極める具体的な判断軸を押さえておくことが重要です。
ホーチミン 経済中心地としての資産価値重視エリア
ホーチミンは外資系企業とスタートアップが集中する商業都市です。中心部の1区・3区は高級コンドミニアムが多く、㎡単価は市内でも突出しています。すでに価格は上昇局面を何度も経験しており、値上がり益を狙うというより「資産防衛」「出口の流動性」を重視する投資家向きです。
一方、トゥードゥック市(旧2区・9区含む)は再開発と地下鉄計画の進展で注目されています。中心部より㎡単価は抑えられていますが、日系企業の進出やインターナショナルスクールの集積により、駐在員需要が底堅いのが特徴です。
現場で迷いやすい点は、広告で強調される「将来のメトロ駅近」という表現です。実際には、
- 開業時期が確定しているか
- 駅から徒歩何分か(実測)
- 近隣に商業施設や病院がすでに稼働しているか
を確認しないと、期待先行の価格を掴むことになります。モデルルームだけで判断せず、平日夜の周辺交通量や入居率を見てください。
ハノイ 政治都市としての安定需要エリア
ハノイは首都であり、政府機関や大使館、日系企業オフィスが集中します。バーディン区、コウザイ区、ナムトゥーリエム区などは日本人駐在員の居住エリアとして実績があります。
ホーチミンより㎡単価はやや低い水準で推移し、中心部でも利回りが比較的確保しやすい傾向です。価格上昇率は緩やかですが、家賃補助付きの法人契約が多く、空室リスクを抑えやすい点が魅力です。
投資判断では「誰が借りるか」を具体化することが重要です。日本人学校までの所要時間、日系スーパーの有無、管理会社の日本語対応体制など、ターゲット入居者の生活動線を確認します。数字だけを追い、ローカル向け高級物件を購入してしまうのは典型的な失敗例です。
ダナン 観光とIT産業で伸びる中長期型エリア
ダナンはビーチリゾートとして知られますが、近年はIT企業やアウトソーシング拠点の誘致が進んでいます。中心部やビーチ沿いは価格が上昇している一方、ホーチミンやハノイと比べると取得単価はまだ抑えめです。
中心地の利回りは都市部の中では高めに出ることがあります。ただし、観光依存度が高いエリアでは、短期滞在需要に左右されやすいという特徴があります。コロナ禍で一時的に賃貸市場が冷え込んだ事例は、将来のストレステストとして参考になります。
ダナン投資では、
- 長期賃貸か短期賃貸か
- 観光客向けか、現地ホワイトカラー向けか
- コンドテルか通常コンドミニアムか
を明確に分けて検討してください。とくにコンドテルは土地使用権の扱いが通常住宅と異なるため、出口戦略が限定される可能性があります。
地区別㎡単価の見方と再開発エリアのチェック方法
同じ都市でも区によって㎡単価は大きく異なります。高価格帯エリアは流動性が高く、売却しやすい反面、表面利回りは低下します。郊外や新興エリアは利回りが高く見えますが、将来の賃貸需要が不透明な場合もあります。
再開発エリアを見極める際は、以下の順番で確認すると精度が上がります。
- 行政発表のインフラ計画が正式承認されているか
- 既に着工済みか、用地買収段階か
- 近隣で大手デベロッパーが複数プロジェクトを展開しているか
モデルケースとして、ホーチミンの新都市計画エリアでは、大手上場企業が参画したプロジェクトほど竣工リスクが低く、完成後の流通価格も安定しやすい傾向があります。
将来性を判断する3つの実務基準
価格推移のチャートだけでは不十分です。将来性を評価する際は、次の3点を具体的に確認してください。
- 人口流入データと新規供給戸数のバランス
- 外資系企業の進出状況と工業団地の稼働率
- インフラ整備の進捗と実際の利用者数
これらが揃っているエリアは、中長期での価格維持力が高まります。逆に、供給過多で完成在庫が積み上がっている地域は、値引き競争に巻き込まれる可能性があります。
ベトナム不動産は都市単位で語ると粗くなります。区レベル、さらにプロジェクト単位まで落とし込むことが、投資家としての差になります。

都市名だけで判断せず、区名と入居ターゲットまで具体化できたときに、はじめて本当の投資判断ができます
ベトナム不動産の利回りと収益性の実態
ベトナム不動産投資を検討するうえで、多くの投資家が最初に確認するのが「利回りはどの程度か」「本当に収益が残るのか」という点です。数字だけを見ると、表面利回り3〜5%という水準は日本の都市部より高く映ります。しかし、実務では「どのエリア・どの物件タイプ・誰に貸すか」によって収益構造が大きく変わります。
単純な平均値ではなく、実際に手元に残るキャッシュフローまで分解して確認することが重要です。
表面利回り3〜5%の内訳と実際の家賃水準
ホーチミン、ハノイ、ダナンといった主要都市では、コンドミニアム投資の表面利回りは概ね3〜5%が目安とされています。
中心地は価格が高いため利回りは低め、郊外や新興エリアは取得単価が抑えられるため利回りが高めに出やすい傾向があります。
たとえばホーチミン1区の高級コンドミニアムは㎡単価が高く、利回りは3%前後に落ち着くことが多い一方、9区やトゥードゥック市などの開発エリアでは4%台が見られます。ダナンの郊外では5%超のケースもあります。
ただし注意すべきは、家賃水準そのものは日本より低い点です。1LDKで月6万〜8万円相当という物件も珍しくありません。価格が安いから利回りが高く見えるのであって、絶対額のキャッシュフローはそれほど大きくないケースもあります。
「利回りが高い=儲かる」と短絡的に判断しないことが重要です。
実質利回りを左右する税制とコスト構造
ベトナム不動産の収益性を語るうえで外せないのが税制です。
賃貸収入に対する税率は比較的低く、個人の場合は家賃収入に対して5%程度の個人所得税が課されます。日本の累進課税と比較すると、表面利回りと実質利回りの差が小さくなりやすいのが特徴です。
一方で、以下のコストは見落とされがちです。
- 管理会社手数料(家賃の5〜10%程度)
- 修繕積立費や管理費
- 空室期間中の収入ゼロリスク
- 海外送金に伴う銀行手数料と書類対応コスト
- 為替変動による円ベース収益の変動
現場で迷いやすいのは「税金は安いが、送金の手続きが煩雑」という点です。賃料を日本へ送金する際、納税証明や契約書の提示を求められることがあります。銀行によって必要書類が異なるため、購入前に「どの銀行で送金するのか」「管理会社がサポートするのか」を確認しておくと実務がスムーズです。
表面利回り4%でも、管理費や空室を考慮すると実質3%台前半に落ちることもあります。逆に、税負担が軽いため日本より手残りが多いケースもあります。ここは物件ごとの精査が必要です。
駐在員需要と滞納リスクの現実
収益の安定性という観点では、入居者属性が極めて重要です。
ホーチミンやハノイでは、日系企業や外資系企業の駐在員が一定数存在します。企業が家賃補助を出すケースが多く、滞納リスクが低いのが特徴です。契約も1〜2年単位になることが多く、キャッシュフローの見通しを立てやすい傾向があります。
一方、現地ローカル向けの賃貸は家賃水準が低く、回転は早いものの、家賃交渉や短期解約が発生しやすい側面があります。
投資家としては、以下を事前に確認しておくと判断しやすくなります。
- その物件の主なターゲット層は誰か
- 過去の入居実績は外国人かローカルか
- 管理会社が英語対応できるか
- 契約期間の平均は何年か
「利回りが高い物件」を選ぶより、「安定した入居実績のある物件」を選ぶ方が結果的に収益が安定するケースは少なくありません。
エリア別に見る収益戦略の違い
ホーチミンは資産価値重視型の投資に向いています。価格上昇が続いてきたエリアでは、利回りは抑えめでも将来の売却益を狙う戦略が現実的です。
ハノイは政治都市として安定需要があり、中心地でも4%前後の利回りが見られるケースがあります。インカム重視の中期投資に向くエリアです。
ダナンは観光とIT産業の成長に期待がかかる都市です。郊外では利回りが高く出やすい一方、観光依存型の物件は市況の影響を受けやすい点もあります。
重要なのは、自身が「インカム狙いなのか」「キャピタルゲインも視野に入れるのか」を明確にすることです。利回りの数字だけで都市を選ぶと、戦略と物件特性がズレることがあります。
為替を含めた円ベース収益の考え方
ベトナム不動産はドン建てで運用することになります。円安時に購入し、円高に振れた場合、円換算の売却益や家賃収入は目減りします。
為替リスクを軽視すると、現地では黒字でも円ベースでは想定以下という結果になりかねません。
実務的には、
- 円とドンの過去推移を確認する
- 為替ヘッジの必要性を検討する
- 売却タイミングを為替も含めて判断する
といった視点が求められます。為替はコントロールできませんが、前提条件として織り込むことは可能です。
利回り数字の裏にある本質
ベトナム不動産の利回りは、日本と比べて見劣りしない水準です。税率の低さや成長市場という背景もあり、インカムとキャピタルの両取りを狙えるポテンシャルはあります。
しかし、竣工遅延リスク、レッドノート未発行問題、法改正リスクなど、新興国特有の不確実性も存在します。利回りの0.5%の差にこだわるより、デベロッパーの信頼性や出口戦略の明確さを重視した方が、長期的な収益性は安定しやすい傾向があります。
数字だけでなく、「誰に貸せるのか」「いつ売るのか」「円に戻せるのか」まで含めて設計できるかどうかが、収益性の分かれ目になります。

利回りの数字に飛びつくのではなく、その数字がどうやって生まれているのかを分解できる投資家が、最後に利益を残します
購入から売却までの税金とコスト
ベトナム不動産は「税率がシンプル」と言われがちですが、実務では税金以外のコストが効いてきます。投資家が迷いやすいのは、誰が何を負担するのか、いつ支払うのか、そして送金と売却代金の回収に必要な書類です。購入前の段階で、入口と出口の費用を同じ表に並べて資金計画に落とし込みます。
購入時にかかる税金と公的コスト
購入時に押さえるべきポイントは、課税対象が土地使用権ではなく建物部分に寄りやすいこと、そして登録手数料が購入金額だけでなく当局の定めた価額を基準に計算されることがある点です。想定より増えるのはだいたいこの2つです。
代表的な税金と公的費用は次のとおりです。
- 登録手数料
取得時に登録手数料がかかります。一般に税率は0.5%とされ、契約書記載の購入金額と当局が定めた価額のいずれか大きい方が基準になる扱いが見られます。契約書の金額だけで計算して資金を組むと、着地でズレます。 - 付加価値税
建物部分に付加価値税がかかり、税率は10%とされることが多いです。土地使用権の価額部分は非課税扱いになりやすい一方、請求書や内訳の作り方次第で「どこまでが建物か」の線引きが曖昧になり、見積りより膨らむことがあります。 - 公証手数料
売買契約には公証が必要になり、取引金額に応じた手数料が発生します。小さい取引でも固定費として効くので、現地通貨でのレンジ感を先に把握しておくと安心です。
現場での確認のコツは、見積書の段階で「登録手数料の基準額」「VATの対象範囲」「公証費の算定方法」を、担当者にその場で言葉にしてもらうことです。メールで残すと後から揉めにくいです。
購入手続きで増えやすい実務コスト
税金よりも、合計で数十万円〜数百万円単位になりやすいのが実務コストです。ここを甘く見ると利回り計算が崩れます。
契約・名義・審査まわり
売買契約書や付属書類は、内容の読み違いが出口の詰まりに直結します。特にプレセール案件では、引渡し条件や遅延時の扱いが細かいです。法務レビュー、翻訳、公証関連の付随費用を最初から別枠で確保します。
海外送金と着金コスト
購入代金の送金では、銀行手数料だけでなく、為替スプレッドが実質コストになります。小さく見えても金額が大きいと効きます。さらに、送金目的を説明する書類や納税証明の提示を求められるケースがあり、書類取得や専門家手配の費用と時間を見込みます。
やりがちな失敗は、送金経路を後回しにして、契約締結後に「必要書類が足りず送れない」状態に陥ることです。購入前に、送金元銀行へ次の質問を投げて潰しておくと詰まりにくいです。
- 必要書類は何か。原本か写しか。翻訳は必要か
- 名義が本人以外の場合に追加要件はあるか
- 送金限度や着金までの日数の目安はどうか
保有中に見落としやすい費用
保有中は税率よりも、運用のブレを生む費用に注意します。代表例は管理委託費、賃貸募集の手数料、修繕積立的な費用、家具家電の更新、空室期間の固定費です。利回りを安定させたい投資家ほど、最初から「空室2〜3か月」「修繕費年1回」「家賃の回収遅延」をコストとして織り込み、想定の下振れに耐える設計にします。
売却時の税金は個人と法人で計算軸が変わる
売却時は、名義によって課税のロジックが変わるため、購入時点で出口を決めておく必要があります。
個人名義の売却
個人が不動産を譲渡した場合、譲渡対価に対して2%課税という整理が一般的で、利益ではなく売却価格をベースに計算される点が特徴です。利益が薄い取引でも税負担が一定で出るため、売却時の手取り計算は「売却価格から2%を先に引く」クセを付けると見誤りにくいです。
法人名義の売却
法人の場合は、譲渡利益に対して20%課税という整理が一般的です。利益ベースなので、取得コストや関連費用の証憑が揃っているほど課税所得を適切に圧縮できます。逆に、契約時の書類や支払証明が弱いと、実態より利益が大きく見える形で課税されやすくなります。
法人でやりがちな失敗は、現地での申告・納税プロセスを軽視して、売却後の送金段階で必要書類が揃わず資金が動かないことです。売却契約前に、納税証明の取得や申告の段取りを税務側と握っておくのが安全です。
売却代金を日本へ回収するときに詰まりやすいポイント
ベトナム側での税金を払って終わりではなく、日本へ回収するまでが投資の出口です。送金では、納税証明や契約書、公証関連、入出金の履歴など「資金の出どころと課税済み」を示す資料の整合性が問われやすいです。ここが揃わないと、銀行対応が止まり、手元に現金が戻るまでの時間が伸びます。
確認の順番は、売却活動を始める前に「必要書類一覧」と「誰がどのタイミングで作るか」を、管理会社・仲介・税務担当で一枚にして共有することです。出口だけは、関係者の認識ズレが致命傷になります。
投資家向けのコスト管理チェックポイント
最後に、利回り計算の精度を上げるための最低限の見方だけまとめます。
- 見積りは税金と実務コストを分け、固定費と変動費にさらに分解する
- 登録手数料は契約金額だけで見ず、当局基準額の可能性も織り込む
- VATは建物部分の内訳が分かる請求構造になっているか確認する
- 売却は個人なら売却価格ベース、法人なら利益ベースで手取り計算を作り直す
- 送金は銀行の必要書類を先に確定し、原本管理と翻訳要否を決めておく

税率の暗記より、誰がいつ何の書類を用意して、どこでお金が止まり得るかまで見える投資家が最後に勝ちます
投資前に必ず知るべきリスクと失敗パターン
ベトナム不動産投資は成長市場の魅力が語られがちですが、実務では「知らなかった」では済まない論点がいくつもあります。価格推移や利回りだけで判断すると、出口で想定外の損失を抱える可能性があります。ここでは、実際の現場で起きている具体的なリスクと、投資家が陥りやすい失敗パターンを整理します。
法改正と行政裁量リスクを読み違える失敗
ベトナムは社会主義体制の国であり、土地法・住宅法・不動産事業法などが比較的短いスパンで改正されてきました。外国人所有の枠組み自体は整備されていますが、運用は地方人民委員会や関係当局の判断に依存する部分もあります。
ありがちな失敗は、過去の事例をそのまま現在に当てはめてしまうことです。たとえば「以前は問題なく登録できた」という話を鵜呑みにして契約し、実際には追加書類を求められ、引き渡しや権利登録が遅れるケースがあります。
確認のコツは次の通りです。
- 最新の住宅法・土地法の改正内容を、現地弁護士に条文ベースで確認する
- プロジェクトごとの外国人保有枠(30%上限)が既に埋まっていないか、販売会社ではなく登記関連書類で確認する
- 契約書に「法令変更時の対応条項」がどう定められているか精査する
単に「外国人購入可能」という説明だけでは不十分です。自分の物件がどの法的枠組みに属しているのかを具体的に押さえる必要があります。
デベロッパー資金不足と竣工遅延リスク
プレセール物件は価格が割安に見えますが、ベトナムでは自己資金比率が低いデベロッパーも存在します。売上金や銀行融資に依存して建設を進めるため、市況悪化や販売不振で工事が止まる例も報告されています。
失敗パターンは、モデルルームの豪華さだけで判断することです。完成前物件の場合、必ず以下をチェックしてください。
- 開発会社の過去プロジェクトの竣工実績と引渡し遅延の有無
- 建設会社(ゼネコン)の実績と財務状況
- 建設保証や履行保証の有無
- エスクロー口座の仕組み
上場企業や日系参画プロジェクトが相対的に安心と言われるのは、資金調達力と透明性の差にあります。利回りが0.5%高いという理由だけで信用力を犠牲にするのは、長期投資として合理的とは言えません。
レッドノート未発行による流動性リスク
ベトナム不動産で軽視できないのが、いわゆるレッドノートと呼ばれる土地使用権証書の問題です。権利証の発行が遅れたり、プロジェクト全体で未発行のままになっているケースもあります。
レッドノートが発行されていないと、再売却時に買い手が付きにくく、価格交渉で不利になります。出口戦略を考える投資家にとっては重大なリスクです。
契約前に確認すべき点は以下です。
- 既存入居者にレッドノートが発行されている実績があるか
- プロジェクト全体の登記進捗状況
- 管理組合の設立状況と法的位置づけ
「将来発行予定」という説明は、具体的なスケジュールと行政手続きの進捗を伴わない限り、根拠としては弱いです。
為替変動で円ベース利回りが崩れるケース
ベトナムドン建てで賃料を受け取る以上、円換算では為替の影響を受けます。円安局面で購入し、その後円高に振れた場合、売却益が出ていても円ベースで損失になることがあります。
よくある失敗は、物件価格の上昇率だけを見て判断することです。実務では次のシミュレーションが不可欠です。
- 購入時レートと想定売却時レートを複数パターンで試算する
- 家賃収入を円転するタイミングを分散させる
- 日本国内の資産と通貨分散バランスを取る
為替リスクは避けられませんが、無自覚なまま放置するのと、前提に組み込むのとでは結果が大きく変わります。
法人名義購入と賃貸制限の見落とし
ベトナムでは、法人名義で取得した住宅を自由に賃貸できるわけではありません。社宅用途に限定されるケースがあり、不動産事業免許がない法人では家賃収入を得られない場合があります。
「法人のほうが節税になる」と安易に判断し、実際には賃貸が制限されるというミスも起きています。
判断基準としては、
- 個人名義と法人名義の賃貸可否
- 法人で賃貸する場合の資本金要件や事業免許
- 日本側での税務処理と外国税額控除の扱い
ベトナム側と日本側の税務をセットで設計しないと、思わぬ二重課税や手続き負担に直面します。
送金・納税証明の実務で詰まる失敗
売却後に日本へ資金を戻す際、納税証明や契約書類が揃っていないと送金が滞ることがあります。銀行ごとに求める書類が異なり、想定以上に時間がかかる場合もあります。
購入時から、
- 契約書・公証書類を正規ルートで保管する
- 納税証明書を毎年取得し整理する
- 送金実績のある銀行を事前に確認する
といった管理が重要です。出口時に慌てて書類を探す状況は避けるべきです。
表面利回りだけで判断する短期志向の失敗
ベトナム不動産の平均利回りは3〜5%とされますが、中心地と郊外では差があります。郊外は利回りが高く見えても、空室リスクや転売時の需要が弱い場合があります。
駐在員需要が見込めるエリアか、日本人学校や外資系オフィスへのアクセスはどうか。具体的なターゲット入居者像を描けない物件は、数字が良くても危険です。
利回り、価格上昇期待、流動性。この3点を同時に評価する視点が欠けると、どこかで歪みが生じます。
ベトナム不動産投資は成長市場の波に乗る可能性を持つ一方、制度・通貨・開発体制といった複数のリスクが重なります。成功する投資家は、リスクを避けるのではなく、事前に具体化し、管理可能な範囲に落とし込んでいます。

成長市場ほど“うまくいく理由”より“失敗する条件”を先に洗い出すことが、投資家としての実力を決めます
成功するための物件選定と戦略
ベトナム不動産で成果を出す投資家は、価格の安さや利回りの高さだけで判断しません。購入時点で「誰に貸し、いつ・誰に売るか」まで設計しています。ここでは、実務で差がつく物件選定基準と戦略設計の具体策を整理します。
デベロッパー選定で8割が決まる理由
竣工遅延や計画変更は、利回り以前の問題です。現地では自己資金比率が低いプロジェクトも多く、販売進捗に資金繰りが左右されます。確認すべきは表面的なブランド名ではなく、以下の実務情報です。
- 過去5年の竣工実績と平均遅延月数
- 金融機関の融資行承認の有無
- 土地使用権の取得完了状況
- レッドノート発行実績の件数
- 建設会社と監理会社の具体名
販売担当者に「このプロジェクトでレッドノートはいつ頃発行予定か」「過去案件で発行までに要した期間」を具体的に聞いてください。回答が曖昧な場合は慎重に判断すべきです。海外上場企業や日系参画案件は情報開示が比較的明確で、リスク管理の観点から優位です。
エリアは区単位でなく“街区”で見る
ホーチミンやハノイといった都市名だけでは精度が足りません。同じ区内でも、将来の価値は大きく異なります。実際に見るべきは以下です。
インフラ計画と完成時期
地下鉄開通予定、幹線道路拡張、商業施設の開業時期。完成時期が自分の保有予定期間と重なるかが重要です。計画段階だけで購入すると、期待が先行しすぎます。
周辺供給戸数
同一エリアで同時期に何戸供給されるかを確認してください。供給が集中すると、家賃競争に巻き込まれます。現地仲介業者に「完成予定の競合物件リスト」を出してもらうのが有効です。
入居ターゲットの動線
駐在員向けであれば、日系企業オフィス、日本人学校、国際病院への距離を実測します。タクシー移動で何分か、雨季の渋滞時間も含めて確認するのがコツです。
新築プレセールか完成物件かの判断基準
価格上昇を狙うならプレセール、安定運用なら完成物件が基本軸です。ただし、単純ではありません。
プレセールを選ぶ場合は、支払いスケジュールと完成保証条項を必ず確認します。分割払い比率が高い案件は資金効率が良い反面、竣工リスクが高まります。
完成物件を選ぶ場合は、実際の入居率と管理状況を確認します。共用部の清掃状態、エレベーター稼働率、警備体制。現地視察で見落としやすいのは、ゴミ置き場や駐車場の管理水準です。これが入居者満足度を左右します。
利回りは“税引後・為替後”で計算する
表面利回り3~5%という数字だけで判断するのは危険です。投資家が見るべきは以下の実質指標です。
- 賃料所得税(原則5%)
- 管理費・修繕積立金
- 空室率想定(最低1か月/年を織り込む)
- 円転時の為替コスト
為替については、購入時の為替レートだけでなく、将来売却時の円換算シナリオを複数想定してください。円安局面で購入すると、円高転換時に評価益が目減りする可能性があります。
出口戦略を先に決める
ベトナム不動産投資で失敗する典型例は「売り時が決められない」ことです。購入時に、以下のどれを狙うかを明確にします。
価格上昇後に外国人へ転売
外国人枠30%の制限があるため、人気プロジェクトでは希少性が価値になります。販売時の外国人枠残数を常に確認しておくことが重要です。
現地富裕層へ売却
将来の中間層拡大を見込み、中心地より一段外側の成長エリアを選ぶ戦略です。都市拡張計画と一致しているかが鍵になります。
長期保有で家賃収入を積み上げる
駐在員需要が安定しているエリアを選び、管理会社の質を重視します。管理会社には「平均入居付け日数」「過去の滞納率」を必ず確認してください。
管理会社選びがキャッシュフローを左右する
現地管理会社の対応で、実質利回りは大きく変わります。契約前に以下を確認します。
- 家賃回収の頻度と送金スケジュール
- 修繕時の見積取得方法
- 入居者トラブル時の対応手順
- レポートの提出頻度
日本語対応だけで選ぶのは危険です。英語でも良いので、報告書の具体性と透明性を重視します。
現地視察で見るべき細部
パンフレットでは分からないポイントがあります。現地で必ず確認すべきは次の通りです。
- 周辺の騒音源(工場、ナイトクラブ、建設予定地)
- 洪水履歴の有無
- 電力・給水の安定性
- 夜間の治安状況
タクシー運転手や近隣店舗スタッフに直接話を聞くと、公式資料に出ない情報が得られることがあります。
分散戦略と投資規模の考え方
1戸集中よりも、エリアや都市を分散することでリスクを抑えられます。ホーチミンで資産価値重視、ハノイで利回り重視、ダナンで成長期待というように役割を分けるのも一案です。
投資額は総資産の一部に限定し、新興国リスクを過大に取らない設計が重要です。為替、法改正、行政判断の変化は常に想定内に置きます。
ベトナム不動産投資は成長市場を取り込める魅力がありますが、成功は「情報量」と「設計力」で決まります。物件そのものよりも、選び方と戦略が結果を分けるのです。

物件は“買った瞬間”に勝負が決まります。出口と管理まで描ける人だけが、海外不動産で安定した成果を出せます
ベトナム不動産投資はどんな投資家に向いているか
ベトナム不動産は、高成長国の値上がり益と賃貸収入の両立を狙える一方で、法規制や為替、デベロッパー選定など特有の論点があります。向き不向きを誤ると、想定外の拘束期間や送金手続きで足止めされます。ここでは、実務レベルで「適性がある投資家像」を具体的に整理します。
5年以上の中長期で保有できる投資家
所有期間は原則50年で更新可能という制度設計上、短期売買よりも中長期保有が前提になります。加えて、プレセール物件は竣工まで2~3年を要するケースもあります。
- 購入時に出口戦略を描ける(外国人枠30%の残数、再販時の買い手層を想定)
- 竣工遅延が起きても資金繰りに余裕がある
- レッドノート発行までのタイムラグを織り込める
現場で迷いやすいのは「価格が上がっているから今すぐ売る」という判断です。外国人枠の充足状況や同一棟の売出在庫を確認せずに売却に出すと、想定より長期化します。管理会社に同一プロジェクトの成約期間を具体的に聞くことが判断のコツです。
日本以外に資産分散したい富裕層
円資産に偏っている投資家にとって、ドン建て資産の保有は分散効果があります。もっとも、為替は両刃の剣です。円安局面で購入し、円高に振れた場合の評価損を受け入れられるかが分水嶺になります。
- 外貨資産を既に一定割合保有している
- 円ベースの収支だけでなく、現地通貨ベースでも収益を管理できる
- 海外送金の書類整備(納税証明、公証契約書)を自らチェックできる
やりがちな失敗は、家賃利回りだけを見て為替影響を無視することです。購入時と売却時の為替前提を複数シナリオで試算し、IRRを円・ドン双方で算出しておくとブレに強くなります。
新興国リスクを理解し、情報収集に時間を割ける人
社会主義国家特有の法改正や行政裁量リスクはゼロではありません。土地法・住宅法の改正動向、外国人購入枠の運用実務など、ニュースを追い続ける姿勢が求められます。
- 住宅法や不動産事業法の改正情報を定期的に確認している
- 契約書の建材仕様、引渡条件、違約条項を翻訳して読み込める
- デベロッパーの自己資本比率や過去の竣工実績を確認する
確認のコツは、モデルルームの豪華さではなく「過去案件の引渡実績」と「レッドノート発行実績」を具体的な棟名で聞くことです。数字と固有名詞で答えられない場合は慎重に構えるべきです。
駐在員需要を取り込む戦略を描ける投資家
ホーチミンやハノイでは、外資系企業の駐在員需要が賃貸市場を下支えしています。家賃補助があるため滞納リスクは相対的に低いですが、物件選定を誤ると空室が続きます。
- 日本人学校や大使館、CBDへのアクセスを重視できる
- 管理会社のリーシング力を面談で確認している
- 家具・内装を駐在員仕様に最適化できる予算を確保している
現地でよくあるのは、利回り重視で郊外を選び、ターゲットと賃料帯が合わないケースです。想定入居者の国籍、想定月額賃料、想定成約期間を具体的に設定し、管理会社に過去データを提示してもらうと精度が上がります。
自ら現地視察、もしくは信頼できる専門家を使える人
海外不動産は、机上の利回りだけでは判断できません。工事進捗、周辺インフラ、競合供給の状況は現地での確認が有効です。
- 年1回以上の現地訪問、またはオンライン内覧の体制を整えている
- 日系や上場企業参画プロジェクトを優先する方針を持つ
- 公証費用、登録手数料、付加価値税など諸費用を総額で把握している
専門家活用のポイントは、販売会社と税務アドバイザーを分けることです。売却時の2%課税や法人20%課税、日本側での外国税額控除の扱いまで整理しておくと、出口で慌てません。
総じて、ベトナム不動産投資は「高成長を取り込みたいが、制度と実務の手間も受け入れられる投資家」に向いています。価格上昇の可能性だけで飛びつくよりも、自身の資金計画、為替耐性、情報収集体制を冷静に照らし合わせることが成果を左右します。

成長市場は魅力的ですが、成功するかどうかは“国の将来”ではなく“自分の投資体制”で決まります

