イエシル査定とは/新企画・わからないを「わかる」へ

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イエシル査定とは/新企画・わからないを「わかる」へ

 はじめに

不動産業界におけるAIやビッグデータ解析の第一人者に、日本大学の清水千弘教授(画像下)がいます。以前、不動産業界のIT活用を推進するためのアドバイスを求めたとき、次のように語ってくれました。

※2018年6月撮影

授業では、こんな話をすることがあります。学生に投資の話をするときです。わからないものを人は避けたがります。なぜ、避けるかというと、「わからないもの=リスク→危険」と思ってしまうからです。であるならば、「わからないもの→わかるもの」にすることで、「わかるもの=セーフティ→安全」と認識し、人は避けることがなくなります。つまり、不動産テックを「わかるもの」として、業界や関係者へ伝える(広める)ことができれば、その領域に、かかわろうとする人を増やせるのではないでしょうか。不動産テックをリスクと考える人がいても、理解を促せるかもしれません(清水氏)

 2021年になってもコロナの感染は拡大しています。それによる社会へのインパクトも続いています。象徴的なニュースとして紹介したいのが、「GINZA SIX」のテナントが14も閉店したこと(1月17日付 ITmediaビジネスオンライン)。3日後の1月20日には、東京都港区にある電通・本社ビルが売却されるという報道も(日経新聞より)。こうした事態への対応、影響を従来のパラダイムでとらえることの危うさを感じる日々です。不動産業界に置き換えると、不動産テックやテクノロジーへの認識がそれにあたります。不動産実業者のなかでも、先駆者として数えることができる事業者は、従来と違ったマインドでIT活用に取り組んでいます。彼らに刺激を受け、立ち上がる不動産会社がいたり、危機感を募らせた社員が不動産テック活用に乗り出したりするなら、彼らが必要としている情報を届けたい。その一つに、清水氏がいう、「わからないものをわかるものへ」という発想があります。そこに、今回の企画で挑戦したいと思います。最初に取り上げるサービスは、イエシル査定です。「既存の一括査定の課題を解決するプロダクトです」と答えるプロダクト責任者の萩原大地さん(画像下)にオンラインで話を聞きました。ご覧ください。

イエシル査定とは 

Q:早速ですが、イエシル査定をはじめた経緯をおしえてください。 

「きっかけは知り合いの不動産売却のお手伝いをしたことです。そのときに、その方がいろんな一括査定を使っていたんですが、その方が解決したい手間を解決できていないように感じたんです。ネットで売却先を探すことの大変さや問題点に気付いたというか。それと同時に、これは改善できるんじゃないかなと考えました。
不動産領域は大きく4つ、「貸す」「借りる」「買う」「売る」に分類できます。「売る」は売り主の母数がすくないこともあり、一番、デジタル化されていない領域なのかもしれないと思いました。「買う」「借りる」は、ポータルサイトでたくさんの物件を見ることができます。探すことへのハードルは高くないなと。でも「売る」に関しては、一括査定に問い合わせる以外に現状はほとんど選択肢がないと思っています。他には買取系のサービスやイエシルで提供しているAIによる参考相場価格の情報ということくらいしかない現状です」

Q:従来の一括査定のメリットとデメリットは? 

「メリットは、一回の問い合わせでいろんな会社に問い合わせができることです。売却希望者が自分で一社一社、連絡するのは大変です。デメリットは、各社から価格を知りたいのに、なかなかそれを教えてもらえないことですね。売却希望者から不動産会社に問い合わせがあったら、不動産会社は10分以内に電話をするという教訓のような“教え”がありますら、売却希望者には、各社の査定を比較したいと思って問い合わせをしても、次々に電話やメールがきて、「一度お会いしませんか?」と営業担当からアプローチされてしまいます。売却希望者が本当に知りたいことを知るためには、そういう状況を乗り越える必要も。さらに「やっと知れた」と思った価格も仲介査定価格という”売れるかもしれない価格”の場合がほとんどです

Q:売れるかもしれない価格?

「そうです。不動産を売却する場合には大きく2種類の査定価格が存在します。1つは、仲介査定価格、もう1つは業者買取価格です。似た例は、中古のブランドバックを売る場合です。前者の仲介査定価格は、メルカリでの売却価格であり、後者の業者買取価格はブランド品買取店の価格です。どちらも前者は誰が購入するか決まっていないため、「このくらいなら売れるかもしれません」という価格です。後者は、「うちならこの価格で買取します」という価格です。「売れるかもしれない価格」だけを10も20も並べても、どれが正しいかがわからないでしょう。しかしその売れそうな価格の根拠を全社に聞くことは労力が必要です。そこが問題かなと感じます」

Q:問題を解決できるサービスとして、イエシル査定がある?

「その通りです」 

Q:イエシル査定はどんなサービスですか?

 「一言でいうと、売却希望者の手間と不動産会社の手間、両方を省くサービスです。売却希望者の手間はもちろん、不動産会社の手間も削減します」

Q:不動産会社の手間とは?

「売る気がない人への営業活動をする手間です。不動産営業複数名から聞いたところ、一括査定の問い合わせ10件のうち、連絡がつながる人は1〜2名程度とのことです。つまり、8〜9人への電話やメールなどの追客作業は無駄になってしまいます。また、突然の問い合わせに即対応する場合、他の作業自体止まってしまいます。イエシル査定は、イエシルが間にはいるためこのような手間が発生しません。そのため、課金タイミングも、面談がセットされたときに初めて発生します」

Q:売却希望者の手間とは?

「これは、2つあります。良い営業担当者と出会う手間。もうひとつは、最低限の売却の知識を得る手間です」

Q:良い営業担当者と出会う手間とは?

「良い営業担当と出会うためには、たくさんの営業担当者と連絡を取り合い、実際に話す必要があります。何度も繰り返すことで、良い営業担当者かどうかを売却希望者が見極めるわけです。大変ですよね。イエシル査定では、専任アドバイザーが売却希望者の代わりにこれらを行います。売却希望者は価格が並んだ状態でどの営業担当と会うかを選ぶだけです。日程調整なども行う必要ありません」

Q:最低限の売却の知識を得る手間とは?

「不動産売却は、ほとんどの人にとって人生に一度あるかないかの個人で扱う最高額の売却です。知識を必要とし、そのためは、営業担当者の話を見極められるだけの知識が必要となります。しかし、仕事や家庭がある中、学ぶことは手間です。一番よいことは、信頼できる利害関係のない不動産に詳しい人に相談することだと思います。しかしそのような相談できる人がいない人もいるため、イエシル査定では不動産営業経験10年以上の専任アドバイザーに相談することができます」

Q:具体的に、サービス内容を教えてください。

「いままでの利用者の評判とアドバイザーの評価を元にマッチする営業担当者と不動産会社を紹介するサービスです。手間なく複数の不動産会社の査定価格を同じ条件で比較でき、また仲介価格だけではなく、買取価格も提示しています。これら一連の情報収集を専任アドバイザーが売却希望者の代わりに行います。また、希望者には不動産会社との面談時に同席も行います」

Q:マッチする営業担当者はどう導き出すんですか?

「具体的な判断材料は2つです。1つはアンケートによるユーザーの評価。2つ目は、成約などの実績です。これらのデータを、利用します。複合的な観点からマッチする営業担当者を判定できる仕組みを目指しています」

Q:最低限の売却の知識とはどういうものですか?

「いろいろありますが、たとえば、査定価格がブレやすいマンションとそうでないマンションの違いや不動産会社が言いづらい比較する時の注意点などがあります。そもそも、不動産仲介は売買成約時に初めて売上が発生します。そうした構造から、売却希望者には積極的に「比較してください」とは言いにくい事情も。当社の場合は、不動産会社から売却希望者をご紹介することで手数料を頂いているため、中立な立場で大事なポイントを売却希望者にお伝えすることができます」

Q;そこまですると、不動産会社から嫌われてませんか?

「現状ご利用頂いている不動産会社からは、通常の一括査定よりも効率的に面談することができると言っていただいております。また、アドバイザーが間には入ることで査定金額や会社のネームバリュー以外の判断軸で売却希望者へご紹介をしております。きちんとした営業担当者が多くの媒介を取得しています」

 Q:不動産会社とって、「この条件で査定依頼をされても価格を出しづらい」みたいなことはありますか? 

「地域や金額によってはあります。また、買い取りをしていないので買取価格を出すことはできません、ということはあります。もちろん不動産会社にも得意不得意がありますので、そこは柔軟に対応してマッチする会社を選定しております。あとは、営業担当者によって価格の出しかたが違うので、人によっては、「三か月以内で売れる価格は出していません」ということもありますね(つづく)」

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